最近、AIを使ってプロジェクトを開発する中で、興味深い発見がありました。機能要件についてはAIに明確に伝えることができるのですが、UIデザインの説明になると毎回苦労していました。「きれいに作って」「デザイン性のある感じで」といった曖昧な表現しか使えず、結果も今ひとつ満足できないものでした。
この課題に悩んでいた時、ある大手企業のシニアUXデザイナーさんに相談する機会に恵まれました。その方から聞いた話に目から鱗が落ちる思いでした。現代のUIデザインには、それぞれ特徴的なスタイルやデザインシステムがあり、これらの専門用語をプロンプトに適切に活用することで、AIが生成するUIの品質が大幅に向上するということでした。
重要な発見
デザイナーさんのアドバイスに従って、具体的なデザインスタイルのキーワードを活用してみたところ、驚くほどの変化が見られました。例えば:
- Microsoft Fluent Design: マイクロソフトが提唱する現代的なデザイン言語で、光の効果、奥行き、モーションを重視
- ミニマリストスタイル: 余白とヒエラルキーを大切にしたミニマルなデザイン
- Material Design: Googleのデザイン言語で、マテリアルの質感と自然なアニメーションが特徴
- ニューモーフィズム: やわらかな影と立体感が特徴的な新しいデザイントレンド
これらの専門的なデザイン用語を活用することで、AIが生成するUIが格段に洗練され、美しくなりました。
実践のコツ
経験を通じて見えてきた、AIで素晴らしいUIを作るためのポイントをご紹介します:
- デザインスタイルを明確に: 具体的なデザインシステムやスタイルを選択
- 細部まで説明: カラースキーム、余白、シャドウ効果などを具体的に指定
- 参考事例を活用: 有名なサービスのデザイン特徴を参考として引用
新しいプロジェクトのご紹介
これらの経験をもとに、UI Prompt Explorerというツールを開発しました。AIが生成した優れたUIの作品集と、それに対応するプロンプトを一目で確認できるプラットフォームです。
このツールが多くの開発者の皆様のお役に立てれば幸いです。優れたデザインが技術革新の妨げになってはいけませんから。AI技術は急速に進歩していますが、良い結果を得るためには、私たちがAIと「対話する方法」をしっかりと理解する必要があります。
皆様のAI開発の旅路に、この経験が少しでもお役に立てば嬉しく思います。