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オープンデータで始める家探し

Last updated at Posted at 2023-10-11

どうも、色々あって横浜に引っ越すことを決めたエンジニアです。

今回はオープンデータ(主に国土数値情報)を使って、理想な引っ越し先を探してみたいと思います。

まずは国土数値情報のデータベースにアクセスします

そして、必要なデータをダウンロードします

今回家になる場所の候補を選ぶ基準にするのは

  • 駅からの距離(歩くのが嫌だから)
  • 周辺の土地用途(商業用地は治安があまりよくないとされるから)
  • 津波浸水被害(直感的ですね…)

データのダウンロード

国土数値情報から

  • 土地利用
    • 用途地域(ポリゴン)
  • 災害・防災
    • 津波浸水想定(ポリゴン)
  • 交通
    • 鉄道(ライン)

以上三つのデータをダウンロードします。

今回の引越し先は横浜市(神奈川県)なので、神奈川県の最新のデータをダウンロードします。

横浜町(青森県)に引っ越したいと思っている方は青森県のデータをダウンロードしてください。

QGIS

ダウンロードが終わりましたらQGISを立ち上げてデータを追加します

QGISを知らない方はここからQGISをダウンロードしてください。

立ち上げましたら、まずは左側パネルの「XYZ Tiles」から背景地図の「OpenStreetMap」を追加します

スクリーンショット 2023-10-11 17.20.30.png
そして、さっきダウンロードした鉄道データの「駅データ(N02-22_Station.shp)」をドラッグ&ドロップで追加します

終わりましたら属性テーブルを開いて、フィルターで比較したい駅を選びます

test1.png
スクリーンショット 2023-10-11 17.23.39.png

今回は会社までの距離も考慮して、根岸線・関内駅、京急・黄金町駅と相鉄・天王町駅を比較するので、

「N02_005」に名前で検索をかけて、その三駅を抽出します

スクリーンショット 2023-10-11 17.27.21.png

選択が終わりましたら、上のメニューから「編集」 > 「選択した地物をコピー」でコピーして

「編集」>「新規レイヤに地物を貼り付け」>「一時スクラッチレイヤ」でさっき選んだ駅の情報を貼り付けます

バッファ

終わりましたら、今回は駅に住むわけではないので、許容範囲のバッファを作ります

歩きたくない人(作者含む)は350mあたりが適宜ではないでしょうか?

バッファを作る作業としては、まず投影変換します

上の「プロセッシングボックス」を選んで、「投影」と検索し、「ベクタレイヤの再投影」を選びます

入力レイヤとしてさっき貼り付けた「貼り付けられたレイヤ」が設定されていることを確認して、

変換先CRSをEPSG6677: JGD2011 Japan Plane Rectangular CS IX(平面直角座標九系)にします

スクリーンショット 2023-10-11 17.37.41.png

再投影処理が終わりましたら、バッファをかけます

上のメニューから

「ベクター」>「空間演算ツール」>「バッファ」

でバッファを作ります

入力レイヤはさっき作った「再投影したレイヤ」で、距離は350メートルにします。

スクリーンショット 2023-10-11 17.40.01.png

これで駅から350メートル圏内の場所が抽出されます

スクリーンショット 2023-10-11 17.40.35.png

そして、土地用途を抽出するために、さっきダウンロードした用途地域のポリゴン(A29-11_14.shp)を追加します

CRSを選択してくださいというポップアップが表示されましたら、WGS84を選択してください。

このままだと文字化けしているんで、レイヤパネルからダブルクリックして、「ソース」で「UTF-8」と表示されている文字コードを「Shift-JIS」にします

スクリーンショット 2023-10-11 17.43.26.png

交叉

そして、一回「プロセッシング」から「ジオメトリを修復」で地物を直します

そのままで実行してOKです

出力されましたら、レイヤメニュで右クリックして、レイヤの名前を「Land_use」に変えしょう

終わりましたら、上のメニューから「ベクタ」>「空間演算ツール」>「交差」から交差処理メニュを選択します

入力レイヤは「出力レイヤ」、オーバーレイレイヤは「Land_use」で実行すると、駅から350m範囲内の土地用途が抽出されます。

ちなみにですが、用途に「住宅」が入っている地域では風俗店やパチンコ屋の出店が禁止されているので、今回は住宅用途と、それ以外の用途の場所を分けて表示します

「交差」レイヤをダブルクリックして、シンボロジを以下のように設定します

スクリーンショット 2023-10-11 17.52.51.png

そして、レイヤメニューの「交差」以外のチェックを外すことで、不要なレイヤを非表示にします

スクリーンショット 2023-10-11 17.54.11.png

そうすることで、関内駅の近くは商業地域が多く、逆に天王町駅近くはどちらかというと住宅街になっていることがわかります

ここからは津波の被害想定データもこの上に重ねて行きます

またドラッグ&ドロップで津波データのポリゴン(A40-20_14.shp)をさっきと同じ手順でドラッグ&ドロップで追加します

そして、レイヤメニュで津波ポリゴンをOSMの一つ上に移します

そして、レイヤの「シンボロジ」で色を赤くします

スクリーンショット 2023-10-11 17.57.07.png

そうすることで、津波が来たときに水没する危険性のある地域がわかってきます

地図の結果を見ると、

関内駅は津波のリスクが高く、周りが商業地域なので、騒音が多くなったりする可能性が高い

黄金町駅や天王町駅は閑静で安全な住宅街がある一方、津波の被害を受けやすい商業地域もあることがわかります

普通の人間なら、その情報を見て黄金町か天王町を選ぶと思いますが、

自炊したら大体お腹を壊してしまうけど、多少うるさくてもいいと思っているワイはやはり、商業施設の多い商業用地の多い駅に引っ越そうと思いました、、、、

あとは生きてるうちに津波が来ないことを祈るだけです、、、

今回は引っ越しの準備があって時間が足りないので、かなり雑い感じになりましたが、操作の詳しい説明がYouTubeにも載ってるので、よかったらそっちを見てください。
「MIERUNE」って検索したら、俺が作ったチュートリアル動画が表示されるはずです、、、

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