経緯
某イベントで、SORACOMさんのSIM と 接続モデムを入手しました。
モデムは M5Stamp CAT-M Module を、M5Stack Core2 に繋がるように端子加工された特製品です。
(※この写真では SIMの向きが判るように きちんと収納していません。)
イベントでは M5Stack Core2 からこれを制御しましたが、帰宅後は身近にある Raspberry Pi Pico の MicroPythonから使ってみたい! という試作実験までの話を ココに記録します。
その第1弾として、「TeraTermから通信してみる」話です。
モデム制御は ATコマンドで
まだインターネットが一般的になる前 (Windows3.1な頃)は、パソコン通信(パソ通)で仲間と会話していたのをご存知でしょうか。(私はそんな時代のオジサンですわ。)
PCからモデム経由で電話回線に接続して "ピーガガガガ ピガガ ピー... " とデーターを電話回線に送っていたのです。
この時、ATコマンドという独特な文法をモデムに送ることで、電話ダイヤルアップしたり データ送受信などの制御をしていました。
SORACOM-SIM のモデムでも、同様な ATコマンドで制御するのですって。
今回入手したモデムで使用されている 通信デバイスは SIM7080G というもの。
まずはこのモデムの仕様 'ATコマンド一覧表' を入手することにしました。
M5Stamp CAT-M Module の詳細情報 のページにある
SIM7070_SIM7080_SIM7090 Series_AT Command Manual_V1.04 の PDFをダウンロードしました。
英語の資料ですが、ATコマンドがやってる意味が判れば がんばれば読めますよね。
PCと モデムを接続します
このモデムと PC/マイコンと繋ぐ仕組みは UARTです。
USBシリアル変換モジュール を使います。
私が愛用しているのは FT234X USBシリアル変換モジュール を使いやすいように加工したものです。
モデムと USBシリアルの結線
モデムのGROVE端子と USBシリアル変換モジュールを結線します。
No | GROVE端子 | 線色 | USBシリアル端子 |
---|---|---|---|
1 | RXD | -白- | RXD |
2 | TXD | -黄- | TXD |
3 | 5V | -赤- | 5V |
4 | GND | -黒- | GND |
TeraTermのシリアル設定
TeraTermのシリアル通信設定を確認します。
項目 | 設定値 |
---|---|
Speed | 115200 bps |
Data | 8 bit |
Parity | none |
Stop bits | 1 bit |
FlowControl | none |
TeraTermから ATコマンド打ってみる
では、TeraTermとモデム間で正常な通信ができるか?確認してみます。
(下記文中の は 'Enterキー' です)
まず
AT
と叩くと
OK
が返ってきたら正常です。
もう1つ
ATI
と叩くと
R1951.07
(など)のモデムファームのリビジョン番号と
OK
が返ってきたら正常です。
TeraTermの画面には、こんな感じに表示されるでしょう。
ここまで動けば、PCから ATコマンド制御する実験が開始できます。
もしこうならなかった場合は、結線か TeraTermのシリアル設定に誤りがあると思いますので、再確認してください。
以上で、本記事 SORACOM-SIMで IoT送信してみたい - 1) モデムと TeraTermを接続する の記事は終了です。
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