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CSSにおけるシャドウ効果の影

Last updated at Posted at 2019-12-24

対象読者

  • 「このシャドウはCSSで再現可能かな?」とお悩みのデザイナーの方
  • 「このシャドウどうやってCSSで再現しよう、、」とお悩みのフロントエンドの方

注意

  • Sass芸(Sassの@for等を利用して、複雑な形を再現したりする行為)ではなく、無理なく使える範囲を狙います
  • IEには疲れたのでこの記事中では存在しないことにします
  • 作例はPug + Stylusで作成しています

htmlの要素にシャドウをつけたいという欲求

に対する一番シンプルな答えは、CSSのbox-shadowプロパティですね。
これを利用することで、要素のフレームの周囲にシャドウ効果を追加できます。

ただ、これはCSSの中でも扱いが難しいプロパティかと思います。
苦い顔をしてしまう方も多いのではないでしょうか?

box-shadowの憂鬱

というのも、Adobe XDなど、デザインツールは矩形でなくとも様々な効果を設定することができるためです。

一方のCSSはボックスモデルに基づき、矩形の領域をベースにスタイリングを行いますから、デザインの再現に無理が発生してきます。

その際、box-shadowは、同じくボックスモデルの周囲を装飾するborderと比べ、左右上下での調整が効きにくく、綺麗に表現するには工夫が必要な場面が出てきがちです。

CSSにおけるシャドウ効果は一筋縄ではいかない、、、そう、があるということです。
※個人の感想です

この記事では、そんなシャドウ効果の一端をご紹介します。

Lv.1 矩形の要素

box-shadowを設定するのみです。

See the Pen Lv1.box-shadow by haradabox (@haradabox) on CodePen.

問題ないですね。

Lv.2 凸形の要素(タブ風UI)

タブ選択で表示するコンテンツの切り替えができるUIを考えます。
選択しているタブと、コンテンツの周囲をシャドウで囲いたい、、、という欲求です。

ここからややこしくなってきます。

まず下記をご覧ください。

無邪気に

See the Pen Lv2.box-shadow--faild by haradabox (@haradabox) on CodePen.

タブ要素、コンテンツ要素共に周囲にシャドウを付けていますが、タブ要素にコンテンツ要素のシャドウが被ってしまっています。

これではいけませんね。

少し考えて

擬似要素とz-indexを利用し、被っているシャドウを消しました。

.box
  position: relative;
  z-index: 0;
  &__tab-item    
    &.--current
      position: relative;
      box-shadow: 0 1px 3px 0 #333;
      background-color: #fff;
      // コンテンツのシャドウを隠す
      &::after {
        position: absolute;
        bottom: 0;
        left: 0;
        height: 3px;
        width: 100%;
        content: "";
        background-color: #fff;
        z-index: 3;
      }
  &__body
    position: relative;
    z-index: 2;
    background-color: #fff;
    box-shadow: 0 1px 3px 0 #333;

See the Pen Lv2.box-shadow by haradabox (@haradabox) on CodePen.

よろしそうですね。

Lv.3 凹形の要素(チケット風UI)

お次は凹形の要素です。
チケットのような、切り欠きのある形を再現します。

惜しい

See the Pen Lv3.box-shadow--failed by haradabox (@haradabox) on CodePen.

丸い切り欠きの表現に、before擬似要素 + borderを使いました。
それっぽくはありますが、もうちょいいけそうですね?

それなりに

before擬似要素ではinsetのbox-shadowで円形のシャドウを作成します。
そして、背景色のbox-shadowを加えた、after擬似要素で、不要な箇所をマスクします。

See the Pen Lv3.box-shadow by haradabox (@haradabox) on CodePen.

よりそれっぽくなりました。

Lv.4 ギザギザ形の要素(アイコンと一体に)

Sass芸縛りプレイなので、rotateとskewを駆使して、、、という案は無視します。
となればSVGなんですが、、、

どうやってシャドウをつければいいのだっけ?

drop-shadowはボックスモデルに対して影がつくので、、、

See the Pen Lv4.box-shadow--svg-fail by haradabox (@haradabox) on CodePen.

まあこうなりますよね。

filterを使う

SVGには強い味方、filter: drop-shadowがあります。

表示したいSVGを前面に、シャドウ用のSVGを背面に配置し、シャドウで囲みたい部分(コンテンツなど)を挟み込みます。
また、filter: drop-shadowのプロパティはbox-shadowとは異なるため、数値は微調整します。

.box
  position: relative;
  z-index: 0; // シャドウが親要素の後ろに入り込まないように付与
  &__inner
    position: relative;
    border-radius: 8px;
    padding: 50px;
    background: #fff;
    box-shadow: 0 1px 3px 0 #333;
    z-index: auto; // 指定なしでもOKですが、回り込ませる対象としてわかりやすいかなーということで付与
  &__icon
    width: 100px;
    position: absolute;
    top: 0;
    left: 0;
    transform: translate(-30px, -30px);
    &.--shadow
      z-index: -1; // シャドウ用のSVG画像を.box__innerの後ろに回り込ませる
.svg-icon.--shadow
  filter: drop-shadow( 0 1px 1px #444); // filterでSVG画像に沿ったシャドウを付与

See the Pen Lv4.box-shadow--svg by haradabox (@haradabox) on CodePen.

私は満足です。

おまけ: ロングシャドウ

完璧ではないのですが、お蔵にするには勿体無いので、記載しておきます。

それがこちらです

.box
  position: relative;
  z-index: 0;
  &__inner
    position: relative;
    background: #fff;
    z-index: auto;
    &::before
      content: "";
      position: absolute;
      top: -1px;
      left: 0;
      width: 300px;
      height: 100%;
      transform: skew(0, 45deg);
      transform-origin: 0 0;
      background: linear-gradient(90deg, rgba(200,200,200,1) 0%, rgba(255,255,255,1) 100%);
      z-index: -1;
    &::after
      content: "";
      position: absolute;
      top: 0;
      left: 0;
      width: 100%;
      height: 300px;
      box-sizing: border-box;
      transform: skew(45deg);
      transform-origin: 0 0;
      background: linear-gradient(180deg, rgba(200,200,200,1) 0%, rgba(255,255,255,1) 100%);
      z-index: -1;

See the Pen extra.long-shadow by haradabox (@haradabox) on CodePen.

before擬似要素/after擬似要素でシャドウを作成します。
それぞれがシャドウを付与したい要素のheight/widthに依存し、skewで歪めることで汎用性のあるシャドウにしています。

グラデーションの角度調整(グラデーションの終端が要素の形になってしまう)が課題ですね。

まとめ

シャドウ効果はこんな感じで工夫が求められることが多いです。
しかしながら、裏を返せば工夫の発揮しどころ、実装を楽しめるポイントでもあります。

「他にもこんなシャドウ再現できまっせ」、ありましたら是非コメントをば!

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