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簡単ArchLinuxインストールガイド

Last updated at Posted at 2019-05-21

Arch Linuxのインストールを簡単にまとめているサイトが無かったので、とりあえずインストールメディアから再起動したら、GUIが立ち上がって使える状態になる、手順をまとめてみました。

ベースはArchWikiのインストールガイドですが、省ける手順は省き、まとめられる手順はまとめました。

必要なモノ

  • Arch Linuxをインストールするもの (物理マシン・仮想マシン どちらでも可)
  • 空のストレージ
  • DHCPでIPが降ってくる有線LAN (物理マシンの場合)
    • 自分でどうこうできるならどんな環境でも良い
    • ただし、無線LANよりインストールが早く終わるのでオススメ
  • 何が起きてもめげない精神

まず最初に

とりあえずArch LinuxのインストールisoをUSBやCDに焼いて、EFI で起動しましょう。もしくは、VMを好きなスペックで作り、ブートモードをEFIにして立ち上げましょう。

今からインストールするなら、EFIブートでインストールしたほうが、イケてます。

インストール手順

インストールメディアが起動して、zshが立ち上がり、rootでプロンプトに入れたら、作業開始です。

キー配列が起動時点ではUSになっているので、日本語にするには

loadkeys jp106

と入力しましょう

起動した段階でDHCPで勝手にネットに繋がっていると思いますが、とりあえずの確認でどこかにpingを打ってみましょう。わたしはいつもwww.google.co.jpに飛ばしています。

インターネッツに疎通ができることを確認したら、インストールを始めて行きます。

1. パーティショニング

まず最初にインストールをするためのスペース作りをします。

既存のパーティション情報は邪魔なので、

dd if=/dev/zero of=/dev/sda count=1 bs=1MiB

とやってパーティション情報を消してしまうことをオススメします。

パーティショニングツールはcgdiskがオススメです。

cgdisk /dev/sda

起動時にSelect label typeを訊かれるので、gptを選択します。

ここで一つポイントなのは、Arch Wikiでは/bootとESP(EFIシステムパーティション)は一緒にしてしまって構わないと書かれていますが、他のLinuxや、万が一にもないと思いますが、もしWindowsをマルチブートしたいとなどと思ってしまった時に、非常に厄介なことになるので、ESPは別パーティションにした方が幸せになれます。

それ以外は、パーティショニングは個人の好きなようにして良いと思います。私はすべて一つにまとめてしまうので、ESPと/(ルート)の二つしか切りません。

cgdiskの使い方は調べて下さい。partedなどのCLIツールよりは難しくないです。

私は以下のように切ります。

デバイス サイズ タイプ
/dev/sda1 100MiB EFI System
/dev/sda2 15.9GiB(残りすべて) Linux filesystem

2. フォーマットとマウント

先ほど作ったパーティションをフォーマットして、マウントします。

ESPパーティションは無条件でFAT32でフォーマットします。

mkfs.vfat -F32 /dev/sda1

rootパーティションはお好みのファイルシステムでフォーマットしましょう。

筆者のオススメはext4です

mkfs.ext4 /dev/sda2

フォーマットが終わったらマウントします。

ルートになるパーティションからマウントしていきます

mount /dev/sda2 /mnt            # ルートパーティションのマウント
mkdir -p /mnt/boot/efi          # ESPのマウントポイントを作成
mount /dev/sda1 /mnt/boot/efi   # ESPをマウント

3. システムのインストール

システムをpacstrapで展開していきます。これが一番時間がかかる作業です。(と言っても10分もあれば終わる)

/etc/pacman.d/mirrorlistをvimなどのテキストエディタで開き、jaistのミラーを一番上に持ってきます。

ここでポイントなのは、ArchWikiではここの段階ではbasebase-develしか指定していませんが、ここで他のソフトも一緒に指定してインストールすることができます。(よく読めば書いてある)

私はここでGUIデスクトップ環境で必要になるモノをすべてインストールしてしまいます。

因みに私は、ディスプレイマネージャーはlightdm、デスクトップ環境はcinnamonを好んで使っていますが、ここは個人の好きなモノにして下さい。(この記事ではlightdmとcinnamonで進めていきます)

まとめて入れるモノ一覧

  • 基本システム系
    • base
    • base-devel
    • linux
    • linux-firmware
    • grub
    • intel-ucode (Intel製CPUを使った物理マシンにインストールする場合)
    • dosfstools
    • efibootmgr
  • エディタ
    • vim
  • シェル補完
    • bash-completion
  • ネットワーク管理
    • networkmanager
  • Xorg
    • xorg-server
  • ディスプレイマネージャー
    • lightdm
    • lightdm-gtk-greeter
    • lightdm-gtk-greeter-settings
  • デスクトップ環境 GUI関係
    • cinnamon
    • cinnamon-translations
    • terminator
    • adobe-source-han-sans-jp-fonts
    • adobe-source-han-serif-jp-fonts
  • その他
    • git

これらをまとめて、インストールしていきます。

pacstrap /mnt base base-devel linux linux-firmware grub intel-ucode dosfstools efibootmgr vim bash-completion networkmanager xorg-server lightdm lightdm-gtk-greeter lightdm-gtk-greeter-settings cinnamon cinnamon-translations terminator adobe-source-han-sans-jp-fonts adobe-source-han-serif-jp-fonts git

4. システムの設定

fstabの生成

genfstabコマンドを実行して、fstabを生成します。UUIDを使うのが確実なので、-Uオプションを付けて実行しましょう。

genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

新しいシステムにchroot

arch-chroot /mnt

新しくインストールしたシステムにchrootをした状態になりました。

地域の設定

タイムゾーンとロケールの設定をしていきます。

タイムゾーン

/usr/share/zoneinfoにタイムゾーンの設定ファイルのサンプルが転がってるのでそのまま使います。

ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

/etc/adjtimeを生成する必要があるので、次のコマンドを実行します。

hwclock --systohc --utc
ロケールの設定

システム全体のロケールを設定していきます。/etc/locale.genを編集します。vim等で開いて、ja_JP.UTF-8 UTF-8をアンコメントした後に、locale-genを実行します。

vim /etc/locale.gen # ja_JP.UTF-8 UTF-8をアンコメント
locale-gen

言語などの設定をするために、/etc/locale.confを、キーマップを設定するために/etc/vconsole.confを作成します。

echo LANG=ja_JP.UTF-8 > /etc/locale.conf
echo KEYMAP=jp106 > /etc/vconsole.conf

ホスト名の設定

システムにホスト名を設定します。/etc/hosts/etc/hostnameを編集していきます。

ホスト名は好きなモノにしましょう。(筆者は担当アイドル名にしたりします)

echo hostname > /etc/hostname

/etc/hostsの中身(多分 空なので全部書きましょう)

127.0.0.1   localhost
::1         localhost
127.0.1.1   hostname

サービスの有効化

NetworkManagerとlightdmを有効化して、起動時に自動的に立ち上がるようにします。

systemctl enable NetworkManager
systemctl enable lightdm

ユーザの追加・パスワード設定

新システムに一般ユーザの追加と、パスワードを設定していきます。

ついでにsudoersの設定もしていきます。

まず最初にrootユーザーのパスワードを設定していきます。

passwd

対話型でパスワードを設定していきます。

次に一般ユーザの追加をしていきます。sudoを使えるようにするために、wheelグループへの追加も同時にします。

useradd -m -G wheel username

次にパスワードを設定していきます。

passwd username

最後にsudoerswheelを追加します。

visudo

として

# %wheel ALL=(ALL) ALL

の頭の#を削除して保存してください。

イニシャル RAM ディスクの生成

イニシャルRAMディスクの生成をします。

以下のコマンドを実行します。

mkinitcpio -p linux

ブートローダーの設定

最後に、ブートローダーをセットアップしていきます。

ブートローダとしてGRUBを使います。(systemd-bootより楽)

以下のコマンドを実行していきます。

grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot/efi --bootloader-id="Arch Linux GRUB" --recheck --debug
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

これで終了

最後にexitでchroot環境を終了した後、rebootコマンドを叩きましょう。

恐らくArchLinuxが起動してきます。

それでは良いArchライフを

謝辞

WAKAME_temp氏に「GPTを使うときのパーティショニングはcfdiskよりもcgdiskを使っておいたほうが幸せになれる確率が高いと思いますよ」とコメントをいただきまして、該当箇所を修正いたしました。
コメントありがとうございます。

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