3
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

[ネタ]ノイズキャンセリングの原理を最速で体験する

Last updated at Posted at 2021-04-22

はじめに

イヤホンの中には、ノイズキャンセリング(アクティブノイズキャンセリング)という「ノイズとなる音を打ち消すことで外部の音に邪魔されずによりクリアに音楽を楽しむことのできる
機能」がついているものがあります。私はAirPods Proを使っているので日頃よくお世話になっている機能です。

この先端技術的な感覚を覚えるノイズキャンセリング機能ですが、原理としては意外と単純なものであったりします。「逆位相」とか「波の重ね合わせ」とか聞いたことがあるのではないでしょうか。今回はこのノイズキャンセリングの仕組みを簡単に説明し、さらにそれを手軽に体験する方法についてまとめます。

ノイズキャンセリングの原理

最速で体験したい方はここは読み飛ばして次の項目に進んでください。
音というのは空気の振動であることはご存知だと思います。音は空気などの媒質を疎の部分と密な部分が連なって進行する縦波です。この波が鼓膜に伝わることで私たちは音を聞くという行為が成り立っています。

ここで以下のような波形の音楽があったとします。スクリーンショット 2021-04-22 17.56.37.png

このままの音を聞くことができれば良いのですが、実際には外部の騒音などが要因となりノイズが加わってしまいます。
スクリーンショット 2021-04-22 18.00.37.png

ノイズが加わると音楽は以下のような波形として聞こえてくるようになってしまいます。
スクリーンショット 2021-04-22 19.13.17.png

じゃあどうすれば、元のクリアな音楽の波形に戻すことができるのか。
足されたならその分引けばよくね?
というのがノイズキャンセリングの簡単な考え方です。

スクリーンショット 2021-04-22 21.04.17.png

実際にはA-B = A+(-B)の考え方で、ノイズの位相を反転させたもの(逆位相)を足すことで元の音楽の波形に近づけるということになります。

スクリーンショット 2021-04-22 21.25.36.png

ノイズをどのように取得するかについてですが、イヤホンの外側についてあるマイクで取得したり、内側のマイクでノイズ+音楽として取得するなど様々な方式があるようです。

ノイズキャンセリングの原理を体感する

ここまで少し長くなりましたがようやく本題に入ります。
使用するのはAudacityというアプリです。Mac版もWin版もあります。

1. なんでもいいので音声ファイルを用意

用意してください。

2. 音声ファイルをインポート

音声ファイルをAudacityにインポートします。ドラッグ&ドロップで大丈夫です
スクリーンショット 2021-04-22 21.47.31.png

3. トラックを複製

2により生成されたトラックをコピー&ペーストで複製します。普通にもう一度ドラッグ&ドロップでインポートするのでも大丈夫です。
スクリーンショット 2021-04-22 21.51.32.png

4.位相を反転

片方のトラックを選択して位相を反転させます。エフェクトから上下を反転を選択すれば大丈夫です
スクリーンショット 2021-04-22 21.53.31.png

5.再生してみる

再生してみましょう。何もおこらない。それで正解です。
再生中も片方のトラックだけミュートにすることができるのでそれも試してみてください。音が鳴ります。

おわりに

以上です。
もし可能ならボーカル付き音源とオフボーカルの音源を用意して、以上を行うとボーカル音声だけ抽出できるのでより面白いかもしれません。

今回も読んでいただいてありがとうございます。ご指摘ご質問等ございましたらコメント・DMにまでよろしくお願いします。




次回:「Swiftで音声ファイルの位相反転を行う」(予定)
また読んでいただければ嬉しいです。

3
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?