(1) 次の問題Aについて考えてみよう。
問題A
関数 $y=\sin \theta + \sqrt{3} \cos \theta (0 \leqq \theta \leqq \dfrac{\pi}{2} )$ の最大値を求めよ。
$$ \sin \dfrac{\pi}{\fbox{ア}} = \dfrac{√3}{2}, \cos \dfrac{\pi}{\fbox{ア}} = \dfrac{1}{2} $$
であるから、三角関数の合成により、
$$y = \fbox{イ} \sin(θ + \dfrac{π}{\fbox{ア}}) $$ と変形できる。
[ア]
$ \sin \frac{\pi}{3} が \frac{\sqrt3}{2} $ なので、「$ \sin \frac{\pi}{\fbox{ア}} = \frac{√3}{2}$」 のアは3。
[イ]
「三角関数の合成により」といっているけれど、sinの加法定理でも同じ意味だよね。
加法定理:
\sin(a+b)=\sin(a)・\cos(b) + \sin(b)・\cos(a)
これをつかって「$y =\sin \theta + \sqrt{3} \cos \theta $」を sinだけの式に変形しよう。そうすれば、最大値も求められる。
\begin{align}
y &=\sin \theta + \sqrt{3} \cos \theta \\
\\
&=\sin \theta \cdot 1 + \sqrt{3} \cos \theta \\
\\
&=2(\sin \theta \cdot \underline{\frac{1}{2}} + \underline{\frac{\sqrt{3}}{2}} \cdot \cos \theta)
\end{align}
$ \underline{\frac{1}{2}}=\cos \frac{\pi}{3}$、$ \underline{\frac{\sqrt3}{2}} = \sin \frac{\pi}{3} $ なので、
=2(\sin \theta \cdot \cos \frac{\pi}{3} + \sin \frac{\pi}{3} \cdot \cos \theta)
加法定理 「$\sin(a+b)=\sin(a)・\cos(b) + \sin(b)・\cos(a)$」より、
= 2\sin (\theta + \frac{\pi}{3})
したがって、イは2。
よって、yは $ θ= \dfrac{\pi}{\fbox{ウ}}$ で最大値 $\fbox{エ}$ をとる。
[ウ]
sinは、sin π/2で最大値1になる。つまり「θ + π/3」が π/2 のときに最大になる。
したがって、 θ = π/2 - π/3 = π/6。ウは6。
[エ]
sin π/2で最大値1になるので、yは2になる。エは2。
(2) pを定数とし、次の問題Bについて考えよう。
問題B
$ 関数 y= \sin \theta + p \cos \theta (0 ≦ θ ≦ \dfrac{π}{2}) の最大値を求めよ。$
(i) p=0のとき、yはθ=$\dfrac{π}{\fbox{オ}}$で最大値$\fbox{カ}$をとる。
[オ][カ]
p=0ということは、y=sinθとなる。sinはsin(π/2)で最大値1になるので、
オは2、カは1。