Vim コマンド備忘録
1. ファイル内の全行削除
基本的な方法
-
:% - ファイル全体を指定
-
d - 削除コマンド
別の方法
-
1,$ - 1行目から最終行まで
-
d - 削除コマンド
ビジュアルモードでの削除
その後 d を押す
-
gg - ファイルの先頭に移動
-
V - 行選択モード
-
G - ファイルの最後に移動
2. コピー＆ペースト
基本操作
| コマンド |
説明 |
yy または Y
|
現在行をコピー |
p |
カーソル後にペースト |
P |
カーソル前にペースト |
複数行のコピー
5yy # 現在行から5行をコピー
y5j # 現在行から下5行をコピー
範囲指定でのコピー
:1,5y # 1行目から5行目をコピー
:'<,'>y # ビジュアル選択範囲をコピー
単語・文字のコピー
| コマンド |
説明 |
yw |
現在の単語をコピー |
yiw |
カーソル位置の単語全体をコピー |
y$ |
カーソル位置から行末までコピー |
y0 |
行頭からカーソル位置までコピー |
3. アンドゥ（戻る）とリドゥ（進む）
基本操作
| コマンド |
説明 |
u |
前の操作を取り消し（アンドゥ） |
Ctrl + r |
取り消した操作をやり直し（リドゥ） |
応用操作
5u # 5回分アンドゥ
U # 現在行への変更をすべて取り消し
アンドゥツリーの確認
:undolist # アンドゥ履歴の表示
:earlier 5m # 5分前の状態に戻る
:later 10s # 10秒後の状態に進む
4. 単語識別とカーソル移動
単語移動の基本
| コマンド |
説明 |
w |
次の単語の先頭に移動 |
b |
前の単語の先頭に移動 |
e |
現在/次の単語の末尾に移動 |
ge |
前の単語の末尾に移動 |
大文字コマンド（区切り文字を無視）
| コマンド |
説明 |
W |
次の空白区切りの単語に移動 |
B |
前の空白区切りの単語に移動 |
E |
現在/次の空白区切り単語の末尾に移動 |
数字との組み合わせ
3w # 3つ先の単語に移動
5b # 5つ前の単語に移動
2e # 2つ先の単語の末尾に移動
単語内での移動
| コマンド |
説明 |
f{文字} |
行内で指定文字の次の出現位置に移動 |
F{文字} |
行内で指定文字の前の出現位置に移動 |
t{文字} |
指定文字の手前に移動 |
T{文字} |
指定文字の後ろに移動 |
; |
直前のf/F/t/Tコマンドを繰り返し |
, |
直前のf/F/t/Tコマンドを逆方向に繰り返し |
5. 空行の追加
基本的な空行追加
| コマンド |
説明 |
o |
現在行の下に空行を作成して挿入モードに |
O |
現在行の上に空行を作成して挿入モードに |
挿入モードに入らずに空行追加
| コマンド |
説明 |
o<Esc> |
下に空行を作成してノーマルモードに戻る |
O<Esc> |
上に空行を作成してノーマルモードに戻る |
複数の空行を一度に追加
5o<Esc> # 現在行の下に5行の空行を追加
3O<Esc> # 現在行の上に3行の空行を追加
コマンドラインモードでの空行追加
:put _ # 現在行の下に空行を追加
:put! _ # 現在行の上に空行を追加
特定の行番号に空行を追加
:5put _ # 5行目の下に空行を追加
:10put! _ # 10行目の上に空行を追加
範囲指定での空行追加
:1,5s/$/\r/g # 1-5行目の各行末に改行を追加
現在位置に空行を挿入
i<Enter><Esc> # 現在位置で改行して上の行に戻る
便利な組み合わせ例
効率的な編集
ciw # 単語を変更（change inner word）
diw # 単語を削除（delete inner word）
yiw # 単語をコピー（yank inner word）
素早い移動
* # カーソル下の単語を前方検索
# # カーソル下の単語を後方検索
gd # カーソル下の変数の定義に移動
行の操作
dd # 現在行を削除
cc # 現在行を変更
yy # 現在行をコピー
Mac 特有の注意点
-
Ctrl キー: MacでもVimでは
Ctrl キーを使用
-
Option キー: Macの
Option キーはVimでは Alt として機能
-
Terminal設定: iTerm2 や Terminal.app の設定で Vim のキーマッピングが影響を受ける場合があります
さらなる学習のために
Vimは非常に奥が深いエディタです。これらの基本コマンドをマスターしたら、以下も学習してみてください：
- ビジュアルモード（
v, V, Ctrl+v）
- 検索と置換（
/, ?, :s///g）
- マクロ（
q で記録）
- バッファとウィンドウ操作
- プラグイン管理
練習を重ねることで、Vimの真の力を実感できるようになります！
