年末に別件の検索をしているときに偶然に発見したvvvvにポテンシャルを感じたのでやってみる。
vvvvというのはドイツ製のProcessingとかopenFrameworksなどのメディアアート方面のツールなのだけど、ノードのグラフでビジュアルにプログラムを構築していくという特徴をもっていてCG方面に類似品はないアプリです(音響方面にはある)。
こういう感じ。
コンパイル+実行というのではなく実行状態でどんどんエディットしていくツールなので不特定多数に完成品を配布するゲームのような用途ではなく、実験的なものをプロトタイピングしたりライブ的な即興性が求められる時に向いている。シェーダーの修行にもよさそう。
インストール
http://vvvv.org/downloadsからvvvvとaddonsをダウンロードする。最初は両方32bitにしておくのがよいのではないか。まずインストール予定のディレクトリにvvvvの方のvvvv_45beta33.3_x86.zipを解凍する。
次にaddons_45beta33.3_x86.zipをvvvvの中に解凍する。
ディレクトリ構成はこうなる。
vvvv
├ addonpack
├ girlpower
├ lib
└ licences
ディレクトリ構成と後から追加する機能の配置については、http://vvvv.org/documentation/nodes-and-pathsに書いてある。
setup.exeを実行する。setup.exeを終わる。
start_with_demo.batを実行してみる。
この画面が出てきたら動いている。
ちなみにxボタンが無いので、c-wとかalt+F4で終了するべし。
以上でインストール完了。
この時点でvvvvディレクトリをgit管理にしておくとよいかもしれぬ。
packsとcontributionsというディレクトリを足して機能をどんどん追加していくことになるのだがぐちゃぐちゃになりうる。
特徴を列挙してみる。
- 本体はオープンじゃないがノードはオープンソースでSDKがある
- UIが独特なので慣れが必要。ある意味Blender的。中クリックと右クリックをよく使う。ドイツ語圏は右クリックが好きなのか。vvvvookを2周くらい読んだらやっと慣れた
- さくさく線が引けるようになって人様のグラフのスクリーンショットから情報を読めるようになると楽しくなってくるのではないか
- D3D9がメイン。(この手のツールはOpenGLが主流でMacが多いのだが、Windows専用でDirectX。D3D11機能も最近出た)
- Spreadという機能がパーティクルと親和性が高くてよさげ
- CSharpで拡張する。ノードにcsprojが含まれていたりする
- DirectShow完備
- OpenCVもあるよ
- 生hlslではなくEffectの方。Techniqueとか
- XとColladaは読めるらしい。Assimpを組み込んでいるぽい
- MidiとかKinectとかleap motionなどのデバイスのサポートが豊富(Kinect2とかOculusのノードを作っている人もいた)
- OSCとか通信がある
- ODEとかBulletもある
- アニメーション機能がある
- グラフを保存するv4pはxml。バージョン管理できる
しばらくこいつで遊びながら備忘録を兼ねて3Dプログラマ的な観点からメモを残していきたい。