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meson で pixar usd をビルドする

Last updated at Posted at 2023-07-16

usd-23.05

meson build

結局 meson でビルドする版 fork 作った。
cmake のかわりに meson でビルドするだけ。
全部対応したわけでは無いが usdImagingGL で遊べるところまで準備した。

cmake 版に比べたメリット。

デバッグ版の見通しが良い。
既存ライブラリの cmake に頼らないので、デバッグ版の dll の配置場所や名前を変えられ(_d がつくなど)て困るということが起きない。
install までコントロールしたので meson install で即動く状態にできた。
PXR_PLUGINPATH_NAME せずとも OK。

meson の dependency として使う方法

wrap-git

使う側で subprojects/usd.wrap を作成し下のように記述する。

[wrap-git]
url = https://github.com/ousttrue/USD
revision = Branch_v23.05
depth = 1

[provide]
usd_usd = usd_usd_dep
usd_imaging = usd_imaging_dep
usd_usdImaging = usd_usdImaging_dep

use dependency

meson.build 側で dependency を下記のようにすると使える。

# pxr/base と pxr/usd 
usd_usd_dep = dependency('usd_usd')
# pxr/imaging
usd_imaging_dep = dependency('usd_imaging')
# pxr/usdImaging
usd_usdImaging_dep = dependency('usd_usdImaging')

c++ が新しすぎるとコンパイルが通らないなど問題が出る。
meson では下記のように依存に対して c++std を指定できます。

# pxr/base と pxr/usd 
usd_usd_dep = dependency('usd_usd', default_options: ['cpp_std=c++14'])
usd_imaging_dep = dependency('usd_imaging', default_options: ['cpp_std=c++14'])
usd_usdImaging_dep = dependency('usd_usdImaging', default_options: ['cpp_std=c++14'])

.gitignore

次のようにするのがおすすめ
必要な wrap 明示したいため。

/subprojects/*
!/subprojects/packagefiles
!/subprojects/usd.wrap

meson 実行時に subprojects の subprojects の wrap が出現することがある(wrap-redirect)。
これは commit しない。

USD のビルド

最小構成と依存ライブラリ

boost と tbb 依存は必須。
python バインディングを使わないなら、boost は headeronly 使用にできるのでアーカイブを解凍するだけでよい。
tbb は usd が使うバージョンの prebuilt を使った(最新版だとビルドが通らない)。

pxr/base および pxr/usd まではこれでビルドできる。

imaging と opensubdiv

imaging 部分はオプションを付けなくても opensubdiv は必須となる。
opensubdiv は OpenGL ビルドが必要。
opensubdiv は長大な cmake をさけて適当にビルドしなおした。

  • osd_stringify で事前にコード stringify 済み
  • glloader は glew
    vc では static ビルド専用?よくわからず。

c++ エラー

include もれ

#include <array> // どっか足りないとこがあった

from c++17 ?

stb_image.h:4552
// 無名 struct の禁止
typedef struct {
// 👇
typedef struct _ {

from c++20

std::shared_ptr<T>::unique() // 消滅

// use_count に置き換え
subprojects\usd\pxr\base\tf\weakPtrFacade.h
// operator== の stack overflow
// C5232 警告が出る。ビルドはできる。

USDの構成

base

pxr/base に格納されているUSDのコアライブラリ。
plugin ではないので plugInfo.json を持たない。

usd

pxr/usd に格納されている。
plugin であるものは plugInfo.json を持つ。
ここまでが USD のコア。

imaging

pxr/imaging

usd のシーン(とは限らない)を画像にレンダリング(imaging) する機能。
hydra システム。

hydra のデフォルト実装として hdStorm がある。
この層は追加の依存ライブラリとして OpenSubdiv が必須である。

usd と imaging と usdImaing の名前が間違いやすい。
間違ってリンクエラーがなおらない。

usd_usdImagingGL.dll のビルドが難航した・・・

usdImaging

usd を hydra に送り込むための便利機能集?

usdImagingGL

OpenGL ビューポートに usd シーンを描画する便利インタフェース。
自前アプリに描画画面を載せられる。

USD の初期化挙動

ライブラリが plugin システムでできていて、
最初に plugin をまとめて登録、必要に応じてロード、実行というような挙動をします。

plugin 登録のエントリーポイントが plugInfo.json です。
まず、plugInfo.json の情報を検索して、目的のものが見つかったら 対応する dll のパスを取得して、実行するという手順になります。

root は以下のようになっていて、サブフォルダを読み込みます。

plugInfo.json
{
    "Includes": [
        "*/resources/"
    ]
}
  • plugInfo.json のデフォルトの検索パスがハードコーディングされている
  • plugInfo.json に dll のファイル名が書いてある

ことにより debug ビルドで dll に _d がついているとか、
違うフォルダに入っているとかがあると辻褄が合わなくなりやすいです。
release しか動かない状態になりがちです。

plugin 置き場のフォルダ構成

BUILD
  bin # 本体
    usd_plug.dll
    usd # 👈 PXR_BUILD_LOCATION で決まる
      plugInfo.json # root
      ar/resources/plugInfo.json # pxr/usd/ar に対応する
      usd/resources/plugInfo.json # pxr/usd/usd に対応する
  plugin # external 置き場。
    usd # 👈 PXR_PLUGIN_BUILD_LOCATION で決まる
      plugInfo.json # root

最終的に、下記の result に root の plugInfo.json のあるフォルダが入っている必要があります。

デフォルトでは2つ入るようです。

  • DLLのフォルダ + PXR_BUILD_LOCATION
  • DLLのフォルダ + PXR_PLUGIN_BUILD_LOCATION

BUILD\\bin\\usd;BUILD\\plugin\\usd

  • Pluginが要求される
  • シングルトンのPlugin登録所要求される
    • Plugin登録所の初期化
      • root plugInfo.json 読み込み。サブフォルダの plugInfo.json もすべて読み込まれて登録される
  • Plugin 探索
    • 条件に合う Plugin が発見されたら dll のパスを得る(plugInfo.json に書いてある)
  • dll を使う

環境変数 PXR_PLUGINPATH_NAME で root plugInfo.json の場所を追加できる。

環境変数 TF_DEBUG=PLUG_* とするとプラグインのロード状況がわかる

cmake の読み方

だいたい同じパターンで、pxr_library 関数で dll が定義されています。
python を使わない場合、
PUBLIC_CLASSES, PRIVATE_CLASSES, CPPFILES でコンパイル対象の .cpp になります。
LIBRARIES でリンク対象がわかります。
以上を踏まえて meson.build にわりと機械的に移植できます。

また、RESOURCE_FILES により plugInfo.json や関連アセットのコピーをします。

pxr/base/plug/CMakeLists.txt
pxr_library(plug
    LIBRARIES # 依存ライブラリ
        arch
        tf
        js
        trace
        work
        ${Boost_PYTHON_LIBRARY}
        ${TBB_tbb_LIBRARY}

    INCLUDE_DIRS
        ${Boost_INCLUDE_DIRS}
        ${TBB_INCLUDE_DIRS}

    PUBLIC_CLASSES # ".cpp" を追加してソースとして扱う
        interfaceFactory
        notice
        plugin
        registry
        staticInterface

    PRIVATE_CLASSES # ".cpp" を追加してソースとして扱う
        debugCodes
        info
        testPlugBase

    PUBLIC_HEADERS
        api.h
        thisPlugin.h

    CPPFILES # ソース
        initConfig.cpp

    PYTHON_CPPFILES
        moduleDeps.cpp

    PYMODULE_CPPFILES
        module.cpp
        wrapNotice.cpp
        wrapPlugin.cpp
        wrapRegistry.cpp
        wrapTestPlugBase.cpp

    PYMODULE_FILES
        __init__.py

    DOXYGEN_FILES
        overview.dox

    RESOURCE_FILES # 👈 hdSt から抜粋。重要
        plugInfo.json
        shaders/basisCurves.glslfx
        shaders/compute.glslfx

)

python: pip 版

コアだけですが本家版があります。

It does not provide any of the optional plugins or imaging feature

C:\Python310\Lib\site-packages\pxr\pluginfo/plugInfo.json が root になっています。

デバッグ

plugin の配置ミス、usda の記述エラーの追跡に。

参考

3年前。
同じところではまって、メモが残っていた。

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