はじめに
プログラミング界隈でよく見かける「hogehoge」という単語。サンプルコードやテスト用の変数名として頻繁に使われていますが、そもそもこの「hogehoge」って誰が使い始めたのでしょうか?この記事では、hogehogeの由来や歴史、そしてなぜこれほど広まったのかを探ってみます。
hogehogeとは?
「hogehoge」は、プログラミングでよく使われるダミーの名前(プレースホルダー)です。特定の意味を持たず、仮の変数名や関数名として利用されます。以下はその典型的な使用例です:
使用例
def hogehoge():
print("Hello, World!")
hogehoge()
このように、実際の処理内容や名前がまだ決まっていない場合に、「とりあえず」で使われることが多いです。
hogehogeの由来
「hogehoge」という言葉は、日本のプログラミング文化に根付いた独特な表現です。その起源にはいくつかの説があります。
1. UNIX文化からの派生
UNIX系システムでは、「foo」「bar」といったダミー名がよく使われていました。これらは英語圏で広く知られるプレースホルダーであり、日本でもその影響を受けました。しかし、日本人にとって「foo」や「bar」は馴染みが薄かったため、それに代わる日本語的な表現として「hoge」が誕生したと言われています。
2. ゲーム業界からの影響
一部では、1980年代〜1990年代の日本のゲーム開発者がテスト用の変数名として「hoge」を使い始めたという説もあります。当時はプログラミング言語Cやアセンブリ言語が主流で、簡単に入力できる短い名前として「hoge」が選ばれた可能性があります。
3. 日本語の擬音・擬態語から
日本語には「ほげほげ」という擬音的な表現があります。特に関西地方では、「ほげる」という言葉が「ぼんやりする」「適当にやる」といった意味で使われることがあります。このニュアンスがプログラミングにおける「仮置き」の概念とマッチしたため、採用されたという説もあります。
誰が最初に使い始めた?
正確な起源は不明ですが、「hogehoge」が広まった背景には以下の要因が考えられます:
1. 日本初期のIT業界
1980年代〜1990年代、日本でプログラミング教育やソフトウェア開発が普及し始めた頃から、「hoge」という言葉が使われていた記録があります。当時はC言語やUNIX文化が日本にも浸透しており、その中で自然発生的に使われ始めた可能性があります。
2. 技術書や教材での採用
技術書やプログラミング教材で「hogehoge」がサンプル変数名として採用されたことで、多くのエンジニアに認知されました。特に、日本語で書かれた教材では英語圏由来の「foo」「bar」よりも親しみやすい「hoge」が選ばれたようです。
3. インターネット掲示板文化
2000年代初頭には、2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)などのインターネット掲示板でプログラマー同士が情報交換をする中で、「hogehoge」が頻繁に登場しました。このようなオンラインコミュニティも普及を後押ししたと言えます。
なぜここまで広まった?
1. 覚えやすさ
「hoge」は短くて覚えやすく、日本語キーボードでも入力しやすい名前です。また、意味を持たないため、どんな文脈にも適応できます。
2. 親しみやすさ
英語圏由来の「foo」「bar」に比べて、日本人には馴染み深い響きがあります。そのため、日本国内では自然と受け入れられました。
3. 汎用性
変数名、関数名、クラス名など、どんな用途でも違和感なく使用できる点も普及した理由と言えるでしょう。
foo/barとの違い
英語圏では、「foo」「bar」「baz」などがダミー名としてよく使われます。これらと「hogehoge」には以下の違いがあります:
特徴 | foo/bar | hogehoge |
---|---|---|
起源 | 英語圏 | 日本 |
使用地域 | 世界中 | 主に日本 |
響き | 英語的 | 日本語的 |
親しみやすさ | 日本人には馴染みにくい | 日本人には馴染み深い |
hogehoge以外によく使われるダミー名
日本では「hogehoge」の他にも以下のような名前がダミーとして使われます:
-
fugafuga
「hogehoge」に続いてよく使われるダミー名 -
piyopiyo
可愛らしい響きから選ばれることが多い -
foobar
英語圏由来ですが、日本でも一部で使用されています -
test
最もシンプルなダミー名ですが、誤解を招きやすいため注意が必要です
まとめ
「hogehoge」は、日本独自に発展したプログラミング文化の一部と言えます。その起源は明確ではありませんが、UNIX文化や日本語特有の表現、そしてインターネット掲示板文化など複数の要因によって広まりました。今後も日本国内で愛され続けるダミー名として、多くのコードベースに登場することでしょう。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。もし改善点や質問があれば、ぜひコメントしてください!