#ブロッホ球
量子コンピュータは量子ビットの回転をマイクロ波やレーザーによってコントロールし行います。
ブロッホ球の球形は、各種量子の形を模したものではなく確率を表しています。
物理系のシミュレーションのゴールは、系(着目している対象)の初期状態(最初の状態)と、その系のダイナミクス=時間発展(系が時間の経過に伴ってどう変化するか)のルールが与えられたときに、一定時間後に系がどういう状態にあるかを知ることである。
例えばビリヤードのシミュレーションを考えよう。初期状態は各玉の最初の位置と速度である。また、古典力学系なので時間発展のルールはニュートンの運動方程式(微分方程式)である。これらを与えてやることで、ブレイクショットの終了時に各玉がどこにあるかを予測することができるのである。
上の例のように、系の時間発展のルールは、一般に微分方程式で表される。古典力学系ならニュートンの運動方程式、電磁気学系ならマクスウェル方程式、流体力学系ならナビエ・ストークス方程式、といった具合である。したがって、物理系のシミュレーションの本質は、微分方程式を数値的に解くことに帰着される。そして、当然ながら量子系のシミュレーション、すなわち量子力学に従う系のシミュレーションもその中に含まれる。
|ψ⟩=α|0⟩+β|1⟩
記号|ψ⟩はどの程度の重みで0と1が重ね合わされているかを表しています。つまりQbitを表しています。
α,βをこのとき複素確率振幅と言うそうです。
αやβが複素数になっているのは、量子の世界では0や1といった離散的な量も波の性質をもち干渉するためです。
このとき
複素ベクトルを用いると
\begin{pmatrix}
α \\
β
\end{pmatrix}
ブラケット記法を使用すれば以下のようになります。
|0⟩=
\begin{pmatrix}
1 \\
0
\end{pmatrix}
|1⟩=
\begin{pmatrix}
0 \\
1
\end{pmatrix}
確率の和が1になるように、規格化条件
{|α|²+|β|²=1}
と規定します。
複素数を使う理由
三角関数では微分するごとに sin とcos が入れ替わって厄介だからです。たとえば sin 関数を t で微分すると、t の係数が飛び出てきて、sin 関数は cos 関数に変わってしまいます (下式)。これでは「関数の形を変えずに E を抽出する」ことができません。
ブロッホ球とはつまり、qubitを球面上の1点として表現したものです。
確率の総和が1であることからブロッホ球は単位球です。
量子ゲートの操作とは量子ビットの回転軸の操作を行うことをいいます。
#パウリゲートを行列演算で考える
#量子ゲートの物理的実装
超電導量子bitを用いる方法では、そのqubitのエネルギー準位差に等しい振動数の電磁波を照射することでqubitを操作します。そのような振動数の電磁波をある一定時間照射すると、
|0⟩を|1⟩ に|1⟩を|0⟩ に
に反転させることができるのです。