TL;DR
- Kubernetesの認定試験"Certified Kubernetes Administrator"(以下CKA)の試験環境が2022年6月25日に変更された(CKADとCKSも対象)
- 2022年7月1日に改定後の試験環境でCKAを受験した
- 環境変更のフォローと新環境で受験する際のアドバイスを少しだけ
※ お断り
本記事は2022年7月1日時点の情報です。最新の試験情報はFAQやCandidate handbookを参照してください。
また、従来の試験環境での試験経験がないため、従来の試験方式の情報はネットに転がっている参考情報をもとに記載しています。(誤っていたら優しくご指摘ください)
なお、本記事に記載した内容で生じた不利益に対して、責任は負いかねます。あくまで参考情報としてお読みください。
試験環境の変更
従来の受験システムからPSI Bridgeでの受験形式に変更された。
参考のリンク先に記載の通りだが、主な変更点は以下の4つ。
- 画面共有が不要になった
- プロテクター(試験監督)を待たずに試験のチェックインが可能になった
- モニターは1枚だけ使用できる
- chromeの代わりにPSIセキュアブラウザを使用する
1. 画面共有が不要になった
従来の試験では、試験画面(+ターミナル)とローカルのブラウザ(chrome)を使って試験を実施していた
改定後の試験では、受験システム(PSIセキュアブラウザ)内に試験画面とブラウザ(Linux版FireFox)が含まれるため、PC画面の共有が不要になった
2. プロテクター(試験監督)を待たずに試験のチェックインが可能になった
試験開始時刻の30分前から受験システム(PSIセキュアブラウザ)のインストールが可能となり、チェックインを実施できる。
チェックインではID(パスポートや運転免許証)の確認や、部屋や机、身に着けているアクセサリーの確認を行う。
3. モニターは1枚だけ利用できる
従来の試験では、モニターは2枚まで利用が認められていた。
改定後の試験では、モニターの枚数は1枚に制限された。
4. chromeの代わりにPSIセキュアブラウザを使用する
従来の試験では、ローカルのブラウザ(chrome)を利用して、許可されたリソースを参照できた。
改定後の試験では、受験システム(PSIセキュアブラウザ)内のブラウザを利用する方式に変更になった。
この改定で改善されたと感じた点
自分のchromeにたくさんお気に入りを入れる必要がなくなった
従来の試験では、アクセスしそうなリソースを事前にchromeのお気に入り登録する必要があった
改定後の試験では、設問ごとに必要になりそうなリソースのリンクを提示してくれるため、事前のお気に入り登録が不要になった
従来の試験では、各リソースについて記載があるページの勘所をつける必要があった気がするが、改定後の試験では設問ごとにリンクの提示があるので、少し試験のハードルが低くなったのではと推察します
ターミナルを複数起動できるようになった
従来の試験では、ターミナルは1つのみ、複数使用したい場合はtmuxなどで仮想的に分割する必要があった
改定後の試験では、試験環境内(Linux)のターミナルアプリを複数起動可能となった
ただ、今まで1面で慣れていたため、結局ターミナルアプリの複数起動をしなかった...
この改定後にイマイチと感じた点
Linux内ブラウザのレスポンスが遅かった
試験環境内のブラウザが非常に遅く、スクロールが2テンポ位遅れてくるので、正直使い物にならなかった
コンソールのレスポンスは問題なかったため、マニュフェストの記載で迷うところはできるだけkubectl explainで参照することでクリンチした
kubectl explainだと情報が出てこない問題は非常に大変だった...
画面録画が不要となっているが、Macでは"画面収録の許可"設定が必要だった
MacでPSIセキュアブラウザを起動したとき、「セキュリティとプライバシー」環境設定の画面が出てきた
画面共有が不要と聞いていたのと、いろいろあって焦っていたため、"record this computer's screen"のためにプライバシーの許可設定が出ていることに気付かず、しばらくカメラやマイクの許可設定をいじっていた...
コピペのキーバインドがkiller.shと違う
試験対策のkiller.shとコピペのショートカットキーが違い、やや違和感があった。
ただ、試験中に段々慣れてくるのと、今後killer.sh側も更新予定なので、そのうち事前に慣れるようになると思われる
コピー | ペースト | |
---|---|---|
従来の試験方式 | Ctrl-Insert (cmd + C ) | Shift + Insert (cmd + v ) |
改定後の試験 | Shift + Ctrl + C | Shift + Ctrl + V |
※()内はMacでのショートカットキー
P.S. 個人的失敗:Webカメラのオートフォーカスが無効にできずチェックイン不可
試験端末(windows)にしていたPCにつけていたWebカメラが古いものだったため、オートフォーカスが無効にできず、ID確認に失敗しまくりました...
CKA-JPでしたが技術サポートからは英語でチャットが来て困惑しましたが、技術サポートと試験監督とやり取りを進めると別のデバイスで試してみることを勧められる。
⇒ 家にあるMacbookで試験ポータルにアクセスするも、すでに試験時間を過ぎており"take exam"(PSIセキュアブラウザのインストールリンク)が非表示...
結局、一度windows端末のPSIセキュアブラウザを終了し、ブラウザ履歴を漁って何とかリンクを見つけ出しMacbookでインストール、その後無事試験を開始できました(上記Macのプライバシー設定もあり、開始時間を1時間半ほど過ぎての試験開始になりました...)
Webカメラの性能に不安がある方は、事前にID(身分証)だけをフレームに収めて氏名などの情報が識別できるか確認しておくといいかもしれません
最後に
CKA面白い試験だったので、K8sやってる人もやってないけど興味がある人も、ぜひ受けてみてください!
参考