■本記事について
みなさんの会社ではIBM WebSphere Application Server(以下、WAS)を使われてますか?
おそらく大半の人が使っていると答えるのではないでしょうか。
多くの企業で使われるWASについて、
初心者が転びがちな(というか私が転んだ)点を記載して
備忘録として残せれば、と思い本記事を執筆しました。
■転びポイント①「WASはWindowsサービスで起動中でも裏で落ちていることがある」
Windowsサービス画面で「IBM WebSphere Application Server V8.5 - 環境名 起動中」となっていても
実際は裏で落ちていることがあります。
対策としては、IBM管理コンソールを開いて停止すれば解決します。
Windowsサービス上とIBM管理コンソール上で停止していることを確認し、
Windowsサービスから起動すれば正常に起動します。
■転びポイント②「WASが制御不能となりWindowsサービスから操作できなくなった」
※注意※制御不能となったWASサービスをOSから強引に落とす方法です。
●ND版
①「IBM WebSphere Application Server V8.5 - nodeagent」を落とす。
②「Systemout.log※」を参照し、pidを確認する。
pidは1行目末尾の数字です。必ず最新のpidを確認。
【例】
************ Start Display Current Environment ************
WebSphere Platform 7.0.0.29 [ND 7.0.0.29 cf291321.01] running with process name ANS01897Cell01\ANS01897Node01\cjk_nsk06 and process id 1234 ←pid
※例:D:\IBM\WebSphere85\AppServer\profiles\AppSrv01\logs\nodeagent
③プロセス停止。
Windowsタスクマネージャー→詳細を開く。
②のpidを使っているjava.exeが存在するので、「プロセスの終了」を押下。
(この場合は「1234」を持っているjava.exeを落とす。)
④pidファイル削除
D:\IBM\WebSphere85\AppServer\profiles\AppSrv01\logs[環境名][環境名].pidを削除。
⑤「IBM WebSphere Application Server V8.5 - nodeagent」を起動。
⑥「IBM WebSphere Application Server V8.5 - 環境名」を起動。
●BASE版
①「Systemout.log※」を参照し、pidを確認する。
pidは1行目末尾の数字です。必ず最新のpidを確認。
【例】
************ Start Display Current Environment ************
WebSphere Platform 7.0.0.29 [ND 7.0.0.29 cf291321.01] running with process name ANS01897Cell01\ANS01897Node01\cjk_nsk06 and process id XXXX ←pid
※例:D:\IBM\WebSphere85\AppServer\profiles\AppSrv01\logs\nodeagent
②プロセス停止。
Windowsタスクマネージャー→詳細を開く。
①のpidを使っているjava.exeが存在するので、「プロセスの終了」を押下。
③pidファイル削除
D:\IBM\WebSphere85\AppServer\profiles\AppSrv01\logs[環境名][環境名].pidを削除。
④「IBM WebSphere Application Server V8.5 - 環境名」を起動。
■転びポイント③「OOM(Out Of Memory)が発生したっぽい」
・OOM(Out Of Memory)が発生していると判断するには
D:\IBM\Websphere85\AppSrv\profiles\AppSrv01\logs[環境名]\ 配下に
下記ファイルが出力されているか確認。存在すればOOM発生していると判断できる。
heapdump.yyyymmdd.XXXXX.phd
javacore.yyyymmdd.XXXXX.txt
またsystemOut.log、SystemErr.log、native_stderr.logのいずれかのログに
該当時間に"OutOfMemory"というエラーが出力されますので
そちら確認することでも可能です。
OOMはサービス再起動で解決することが多い。
発生していたらサービス再起動で解消するか確認する。
■WAS管理コンソールを使う時の注意
①管理コンソールを開くときはWASサービス(※dmgr/nodeagent以外)を落とす
②管理コンソールが起動しないときはdmgr/nodeagentが落ちていないか確認する
■終わりに
この記事が誰かの役に立てば幸いです。
文責はすべて私に帰すので、誤りがありましたらご指摘ください。