日本語処理用ソフトウェアをひとつのでDockerイメージに詰め込む
以下のような日本語の自然言語処理を行うのに役立つソフトウェアを一つのDockerイメージに詰め込む、というのをやってみました。
- Miniconda (Python 3)
- Gensim
- MeCab (和布蕪)
- CaboCha/南瓜
- mecab-ipadic-NEologd
- 日本語ワードネット (1.1版)© 2009-2011 NICT, 2012-2015 Francis Bond and 2016-2017 Francis Bond, Takayuki Kuribayashi
公開場所
使い方
Bashの起動
とりあえず、コンテナを立ててその中に入ってみたい場合は、こんな感じでできます:
$ docker run --rm -it ototadana/nlp-jp bash
Python (REPL)の起動
Pythonの起動はこんな感じで:
$ docker run --rm -it ototadana/nlp-jp python
MeCab
mecabコマンドの実行例です:
$ echo "昨年話題になったUFO墜落事件、今はただの観光資源。街の名物" | docker run --rm -i ototadana/nlp-jp mecab
昨年 名詞,副詞可能,*,*,*,*,昨年,サクネン,サクネン
話題 名詞,一般,*,*,*,*,話題,ワダイ,ワダイ
に 助詞,格助詞,一般,*,*,*,に,ニ,ニ
なっ 動詞,自立,*,*,五段・ラ行,連用タ接続,なる,ナッ,ナッ
た 助動詞,*,*,*,特殊・タ,基本形,た,タ,タ
UFO 名詞,固有名詞,一般,*,*,*,UFO,ユーエフオー,ユーエフオー
墜落 名詞,サ変接続,*,*,*,*,墜落,ツイラク,ツイラク
事件 名詞,一般,*,*,*,*,事件,ジケン,ジケン
、 記号,読点,*,*,*,*,、,、,、
今 名詞,副詞可能,*,*,*,*,今,イマ,イマ
は 助詞,係助詞,*,*,*,*,は,ハ,ワ
ただ 名詞,一般,*,*,*,*,ただ,タダ,タダ
の 助詞,連体化,*,*,*,*,の,ノ,ノ
観光資源 名詞,固有名詞,一般,*,*,*,観光資源,カンコウシゲン,カンコーシゲン
。 記号,句点,*,*,*,*,。,。,。
街 名詞,一般,*,*,*,*,街,マチ,マチ
の 助詞,連体化,*,*,*,*,の,ノ,ノ
名物 名詞,一般,*,*,*,*,名物,メイブツ,メイブツ
EOS
CaboCha
cabochaコマンドの実行例:
$ echo "昨年話題になったUFO墜落事件、今はただの観光資源。街の名物" | docker run --rm -i ototadana/nlp-jp cabocha
昨年---D
話題に-D
なった-D
UFO墜落事件、-----D
今は---D
ただの-D
観光資源。---D
街の-D
名物
日本語WordNet
日本語WordNetには、sqlite形式のデータベースとして格納されています。以下のようなpythonコードでアクセスできます:
example-wordnet.py:
import sqlite3
query = """
select c.def from sense a, word b, synset_def c
where b.lemma = ? and c.lang = 'jpn'
and a.wordid = b.wordid and a.synset = c.synset
"""
with sqlite3.connect('/dictionary/wnjpn.db') as conn:
print([row[0] for row in conn.cursor().execute(query, ['話題'])])
このコードをホスト側に作った場合、次のように -v
オプションでホスト側のカレントディレクトリをマウントして実行してください:
$ docker run --rm -i -v $PWD:/app ototadana/nlp-jp python /app/example-wordnet.py
['会話または議論の主題']
MeCab + 日本語WordNet
MeCabはPythonコードからもアクセスできます。Pythonのコードからならば、次のように、MeCabと日本語WordNetを組み合わせて利用できます:
example-mecab+wordnet.py:
import MeCab, sqlite3
def get_definition(word):
query = """
select c.def from sense a, word b, synset_def c
where b.lemma = ? and c.lang = 'jpn'
and a.wordid = b.wordid and a.synset = c.synset
"""
with sqlite3.connect('/dictionary/wnjpn.db') as conn:
return [row[0] for row in conn.cursor().execute(query, [word])]
tagger = MeCab.Tagger()
tagger.parse('')
node = tagger.parseToNode('昨年話題になったUFO墜落事件、今はただの観光資源。街の名物').next
while node:
print('%s:' % node.surface)
print(' - %s' % node.feature)
for definition in get_definition(node.feature.split(',')[6]):
print(' - %s' % definition)
print()
node = node.next
これを実行するとこんな感じになります:
$ docker run --rm -i -v $PWD:/app ototadana/nlp-jp python /app/example-mecab+wordnet.py
昨年:
- 名詞,副詞可能,*,*,*,*,昨年,サクネン,サクネン
話題:
- 名詞,一般,*,*,*,*,話題,ワダイ,ワダイ
- 会話または議論の主題
に:
- 助詞,格助詞,一般,*,*,*,に,ニ,ニ
なっ:
- 動詞,自立,*,*,五段・ラ行,連用タ接続,なる,ナッ,ナッ
- 変化または発展受け入れる
- 大きく朗々と鳴り響く
- 病気にかかって、病気の犠牲になる
- 公式に1年年を取る
- 適当な
- 作るかまたは表すこと:
- 存在に至る
- 数または数量の計算が合う
- 発達して、成熟期に達する
- 成熟する
- 特定の方法で起こる
- 状態、関係、条件、用途または地位に達するか、入る
- できるか、変わるか、作られること、あるいはそれらが可能である
- 徐々に状態に移って、特定の性質か属性を呈する
- なる
- 特定の状態または状態になる、あるいはとみなす
- 変形または位置または行動の変化を受ける
- 人の注意、関心、考え、または興味を、ある物に向ける、あるいはある物からそらす
- 発展する
た:
- 助動詞,*,*,*,特殊・タ,基本形,た,タ,タ
UFO:
- 名詞,固有名詞,一般,*,*,*,UFO,ユーエフオー,ユーエフオー
墜落:
- 名詞,サ変接続,*,*,*,*,墜落,ツイラク,ツイラク
- 重力による急速な自由落下
- 重力の影響を受けている時、歯止めなく落下する
- 落ちる、あるいは激しく下降する
事件:
- 名詞,一般,*,*,*,*,事件,ジケン,ジケン
- 公の騒動
- 調査を要する問題
- 単一の顕著な出来事
- 何かの発生
、:
- 記号,読点,*,*,*,*,、,、,、
今:
- 名詞,副詞可能,*,*,*,*,今,イマ,イマ
- 現時点あるいは現代
- 瞬間的な現在
- 現在起こっている時間
- スピーチの瞬間を含む時間の一続きの時間
- ほんのすこしだけ前の時間
- 史的現在では
- 過去の一連の出来事のナレーション中のこの時点で
- 今の時勢に、時節柄
- つい今しがた
- 現時点で
- 現在
- 現時点において
は:
- 助詞,係助詞,*,*,*,*,は,ハ,ワ
ただ:
- 名詞,一般,*,*,*,*,ただ,タダ,タダ
- 含まれるまたは関係する他のものなしで
- そして、多くは何もない
の:
- 助詞,連体化,*,*,*,*,の,ノ,ノ
観光資源:
- 名詞,固有名詞,一般,*,*,*,観光資源,カンコウシゲン,カンコーシゲン
。:
- 記号,句点,*,*,*,*,。,。,。
街:
- 名詞,一般,*,*,*,*,街,マチ,マチ
- 機会を与える状況
- 際立った特性を持つ町の一地域
の:
- 助詞,連体化,*,*,*,*,の,ノ,ノ
名物:
- 名詞,一般,*,*,*,*,名物,メイブツ,メイブツ
- 大衆に提供される娯楽
:
- BOS/EOS,*,*,*,*,*,*,*,*
謝辞
上の例で使用したサンプル文例は大江戸コントローラー - Yunomi feat.TORIENAの歌詞の冒頭です。
Yunomiさん最高! (要するに、これが言いたかっただけのエントリです...)