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Golang 用デバッガ delve のコマンド紹介

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Golang 用のデバッガ delve についてお話します。

What is delve

delve とは、Golang 用のデバッガです。
Golang で作成したアプリケーションに何か不具合があったときに利用する便利ツールです。

  • nil ポインタ panic が発生したのが FindBy() っぽいんだけど 、実行したとき変数に何がセットされているのか知りたい
  • Execute() 関数が呼ばれるまでにどういう経路をたどったのか知りたい

といったときにその問題の解決に資するものです。

C 言語でコンパイルした実行ファイルをデバッグする際に gdb を使ったことがある人、ただの Golang 用の gdb です。
コマンド一覧だけ見て読了していただいて構いません。

How to install

Check GitHub.

Windows

  1. go get -u github.com/go-delve/delve/cmd/dlv
    ※もし %GOPATH%\bin を PATH に通していなかったら、通してください。

MacOS

I'm not a Mac user so please refer to here.

How to use

main パッケージがあるディレクトリ上で dlv debug (delve ではなく dlv であることに注意)を実行。デバッガが起動し、
以降はインタラクティブに操作していきますので、以下のコマンド一覧をご参考ください。

コマンド一覧

以下、コマンド(コマンド略) の順で一覧さしあげます。

break(b)

ブレークポイントを貼ります。文字の通り、ブレークする場所です。
例えば、breakpoint main.FindBy とすると、main パッケージの FindBy() 関数にブレークポイントを貼ります。
ブレークポイントを張った後、実行を続けると、ブレークポイントが設定された場所まで実行されますので、
デバッグしたい関数が分かっている場合に有用です。

(dlv) break sales_aggregation.Execute
Breakpoint 1 set at 0x9d878f for main.Execute() C:/test.go:21

continue(c)

ブレークポイントを設定した場所までプログラムを実行します。
breakpoint コマンドを使用した後の実行、というのが常になると思います。

(dlv) continue

※実行時にブレークポイントに到達すると、ブレークポイント周辺のソースコードが表示されます。

next(n)

文字の通り、にいきます。
ここでいうは、ソースコードの次の行です。
例えば、以下のようなコードがあり、デバッガが > の箇所を実行しているとき、

1: > 	q := fmt.Sprintf(base, strings.Join(valueStrings, ","))
2: 	_, err := execx(repo, q, valueArgs...)
3: 	if err != nil {
4: 		return app_errors.NewDatabaseErr(err.Error())
5: 	}

next(n) コマンドを実行すると、実行場所は以下のようになります。

1: 	q := fmt.Sprintf(base, strings.Join(valueStrings, ","))
2: >	_, err := execx(repo, q, valueArgs...)
3: 	if err != nil {
4: 		return app_errors.NewDatabaseErr(err.Error())
5: 	}

見た通り、次の行に移動しています。
次項で説明する step(s) とは意味が異なるので丁寧に説明しました。

step(s)

関数をステップイン実行します。
「イン」のニュアンスをよく汲み取っていただければお分かりかもしれません。
こちらのコマンドは、関数の内部の処理を一つずつ実行します

言い換えれば、next は関数内部についてはブラックボックスとみなし、step はホワイトボックスとみなします。
なので、関数内部の処理を追いたい場合は step(s)、関数内部の処理に関心がない場合は next(n) でだいたい合っていると思います。

list(ls)

実行している箇所付近のソースコードを表示します。

=>  44: func plus(num1 int, num2 int) int {
    45:         return num1 + num2
    46: }

locals

ローカル変数を表示します。

```
(dlv) locals
db = *database/sql.DB nil
err = error nil
```

stepout

現在実行中の関数から抜けます。
step して stepout ですね。(stepin がついていなくてすみません)

exit

exit します。

はい。

その他

  • b したら ambigous って言われましたがどうしたらいいですか?
    パッケージ内で名前が重複していてデバッガが関数を一意に識別出来ていませんので、
    インポートパスを指定してください。ex) github.com/username/golang/rdb.test2.FindBy
    ※rdbパッケージ内に FindBy() という関数が重複している想定

  • スタックトレースを見たいんですが。
    stack(bt)を実行してください。
    スタックトレースって?という方は、アセンブリ言語を勉強してください。すごく理解出来ます。

  • 変数の値を書き換えたい。
    set 変数名 値 で書き換えられます。

  • もっとキレイにまとまってるサイトはないの?
    Qiitaのこちらの記事がよくまとまっています。
    本記事より一覧性が高く見やすいので、ここまで来た方は悔やんでください。

まとめ

筆者がよく使うコマンドをメインに紹介しました。
習うより慣れろなんで、Qiitaのこちらの記事を参考にしながら、慣れていきましょう。

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