LoginSignup
5
3

More than 1 year has passed since last update.

マーケのデータと数字と自動化と、みたいな話。

Last updated at Posted at 2021-12-18

この記事はQIITA内のセゾン情報システムズアドベントカレンダーの記事の2021年12月18日分です。

これを読んでいらっしゃる方はふだんどんなお仕事をされていますか?
営業さんでしょうか。エンジニアさんでしょうか。IT担当さんでしょうか。事業部門内で業務をされてますでしょうか。バックオフィスの方でしょうか。

私はマーケティング部門の中で、
集客とコミュニティと自動化の三つの柱で仕事をしています。

■1.マーケティングと色々なITツールたち

ずーっとずーっと昔は、広告もなくて、店の前を歩く人が看板を見てお店に入っていきましたね。

しばらく経って大昔は、Webサイトを立ち上げて、Yahoo!サーファーに取り上げてもらえたり、
口コミで人気サイトになるとアクセスカウンターが上がっていったものでした。

そのころのログの解析はといえば、/var/logの中にあるアクセスログを見たり、
アクセスログを解析できるApache log viewerを使っていたりもしました。フリーウェア。
平和な世の中でしたね。

さて、2021年の今はもう少し複雑です。
・CMS…コンテンツマネジメントシステム。Webサイトの裏側でページの管理をするツール
・Google Analytics…Webサイトへのアクセスを解析するツール
・Google Search Console…Webサイトに不備がないか、どんなキーワードで人が見に来ているか見るツール
・Google trend…世の中がどんなキーワードに興味を持っているか見えるツール
・web広告の管理画面(Yahoo!,Google,他)
・SNS広告の管理画面(Facebook,Twitter,他他)
・SEO順位の測定ツール(GRCとかDemand Matrixとか)
・ヒートマップ…画面上よく見られるのがどこかわかるようにするツール
・YouTube…Youtube
・住所のあるビジネスの場合はMEO(地図内の上位表示最適化)のツール
・Web集客を統合して管理/分析するツール(Ad ebisとか)
・MAツール(EloquaとかPardotとかMarketoとか)…誰がどこを見たかわかるようにして、それを元にアクションを指定できるツール
・コミュニティ機能を持たせるためのツール(Commmuneとか)
・チャットボット等自動応答ツール
・社内に散らばるいろんなエクセルやCSV

いろいろありすぎる。
いろいろありすぎるよね。
アウトプットする側もエクセルやテキストからBIツールまでいろいろいろいろ。

Webサイトだけに注目してもこんなにたくさんのツールが!
これにさらにCRM(顧客との関係性を管理するツール。Salesforceとか。)やら販売管理のシステムがあって云々云々。
世の中システムまみれですよね。

お店の前を歩いてた頃と人間はたいして変わっていないのに、
ツールが多すぎます。
整理しないと何を見たらいいのかわからなくなってしまいます。

■2.どうやって分析して改善するか、と、なんでそれをやるの?という話

売上アップ、コストダウン、あるいは解約防止のために分析したい!という時、
何をするか。

もし広告がなくて、お店の前を歩いてる人が入店して買い物するだけの世界なら、
「1日に何個売れた?」というのが一番シンプルな分析ですよね。
棒グラフ一本、みたいな。

これだと何を改善したらいいのかわからないんですよね。
もうちょっと分解すると、一回の購入でもこんなログが残りますね。

リアルお店版、集客・購買の分析
1.お店の前を人が歩いた
2.お店の前を歩いた人が看板を見た
3.看板を見た人がお店に入った
4.お店に入った人が商品を手にした
5.商品を手に取った人が購入した
6.一人のお客さんがいくらの買い物をした

それぞれにおいて何時何分何秒か、
というタイムスタンプがあれば、
それらイイ感じにグルーピングして集計して、
まずは分析ができますよね
(顧客管理とか仕入れの管理とかはいったん置いといて、でお願いします)。

どんな風に情報を分析して、必要なアウトプットを見えるようにするだろう。
1から6を集計したら、
だんだん数字が減っていくイメージができますか?
100人目の前を通る→60人看板を見る→30人店に入る→15日が手に取る→5人が購入!
みたいな。

実店舗にはログは残らないから、
やろうとすると目と手でやることになりますけど。
もしこれができたら便利ですよね。
一件一件のデータが取れれば分析して部分部分の改善ができますし。

看板に目をとめる人を増やすために派手にしたり、
商品が手に取られやすいように陳列にこだわったり。
看板は赤と青どっちが目にとまる?なんて考えたりするのかもしれません。

で、Webならこれら数字が取れる。
でも、データはそれぞれバラバラなところにバラバラな形で残っちゃうとしたら?

■3.じゃあ実際どんな風にすると分析できる?というお話

上のは極端なお店の例ですが、今の世のWebサイトでもやることは同じです。
全体を部分部分に分けて、
各部分に優先順位をつけて分析し、
全体としていい結果が出るように改善していく。

その結果をまた分析して結果が出やすい状態にしていく。
というのの繰り返しですね。
分析結果は見やすくわかりやすいようにまとめたいですよね。
パッと見てわかるような。

ところがインプットになるそれぞれのツール(Google Analyticsとか)はそれぞれバラバラな書式ですし、
なんならデータ抽出ツールもない場合があります。

■4.Google Analyticsの例

例えば、Google Analyticsは画面上にWebアクセスの分析結果が表示されますが、
そのままだと他の仕組みと連動してパッと見にくい。
なので、データを抽出して使えるようにするとしたら?

これにはいくつかの方法があります。

方法1.Google Spreadsheetのアドオン機能を使う
たとえば、いつも表示しているGoogle Analyticsの画面を
操作なしで更新したい、というときに使えます。

くわしくは、↓の記事をご参照ください。
Google SpreadsheetにGoogle AnalyticsやSalesforceのレポートを表示するアドオンがすごい便利!というお話

Google Spreadsheetが超便利なんですよ!
軸を設定してあげると集計してくれる。
なんならグラフも自動更新してくれるし、
関数を使えば集計したりもできちゃう。
他のツールへの連携も便利ですね。

欠点としては、この方法はそこそこ安定して動きますが、
行数や項目数が増えすぎると時々動作が怪しいように思います。

方法2.データポータルを使う
Google Analyticsには「ユーザーエクスプローラー」という機能があります。
一人ひとりの閲覧者がどんな属性を持っていて、どんなページを見たか、のデータが残っています。
(ただし、閲覧された情報を元にしているので、
 名前やメアドといった個人情報には直接結びつきませんね)

そのデータをデータポータル
https://datastudio.google.com/u/0/
にデータを連携させて見ることができますし、
項目ごとのフィルタをかけることもできます
(〇〇というページを見た人、とかね)。

方法3.BIツールにデータを渡す
MotionBoardやTableauといった分析ツールには
たいていGoogle Analyticsや主要なツールにつなぐための
機能が用意されています。
それを使って分析!というのはシンプルだし、安定感がある方法ですね。

方法5.RPAを使う
Google Analyticsは画面に表示されているから、
RPAツールを使っていつもの作業を画面上で
自動化する手もありますね
これは画面レイアウトが変わると使えなくなる場合があるので、
注意が必要ですが。

方法6.がっつりプログラミング&APIで連携!
APIの先を何にするかはさておいて、
APIで連携するという手もありますよね。
これは他のツールにも言えそう。

データ連携を考えて作られてるGoogle Analyticsには、
いろいろな連携方法が考えられますね。

また、SalesforceやKintoneを使っていれば、
こちらも自動化の方法がいくつかありますね。

そうそう、DataSpider Cloudはこれらのツールからデータを取ってきたり、
データを取る→集計や変換をする→他のツールにデータを渡す。
みたいなことが大変得意でございます!
もし使っていなければみんなも使えばいいのに!

■5.データ連携を考えてないインプットだったらどうする?

例えば社内の人が日々更新してるエクセルのデータを
分析のために使いたい、というときに、
一括で読み取るのが難しいデータの残し方をしている場合がありますよね。

この場合は、データの残し方から改善する必要があります。
そもそもそのデータを残し始めた当初から
「これって、他のデータとも連携して使うよね」
というのを考えられていると良いんですけど。
実際はそうじゃない場合がほとんど。

RPAツールでなんとかできる場合もありますが、
このあたり、人類みんなで分析しやすいようにしようよ!
と声を大にして世界中のテレビとYouTubeを乗っ取って発信したいですね。
イケてないデータを変換するの、生産性低いじゃないですかー。

■6.ちなみに

セゾン情報システムズのマーケティング部でも、
いろいろなデータを元にパッと見てわかるようにしたい!
というのをやってるんですが、
まだまだ道半ばです。

各ツールからデータを出力する自動化はできても、
戦略・戦術を立てる上で見やすいか、というと、まだまだこれから。
商品数も多いし、シンプルではないけど、
理想形をイメージして進めたいなー、と思う日々です。
ただの分析の話じゃなくて、結果が出ないとね。

「最終的にどんなアウトプットだといいの?」
というのを定めて初めても、
それが正解とは限らない。
・元になるデータ
・処理
・ゴールになるアウトプット
三つを調整しながら、ずっと改善をしていくことになるんだろうなー。
時間がいくらでもあればいいのに!

5
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
5
3