0. はじめに
前回の記事(PythonからExcelを操作できるOpenPyXLを使って月報作成を自動化しよう)でtxtファイルから月報を作成していましたが、今回はGoogleカレンダーに登録させます。
ソースコードはこちらを参照ください。
1. ライブラリ導入
まずはAPI操作に必要なライブラリを導入します。
$ pip3 install google-api-python-client google-auth
2. 事前準備
以下のディレクトリ構成を想定します。
insert_gcal
├── key
│ └── project-id-AAAAAAAAAAAAAAAAAAA-BBBBBBBBBBBB.json <- 自身で配置
├── script.py
└── shift.txt <- 適宜作成
ソースを準備します。
git clone https://github.com/otiba30/insert_gcal.git
cd insert_gcal
2.1. Google Cloud Platform(以下GCP)でAPIの準備
2.1.1. GCPプロジェクトを作成
2.1.2. Google Calender APIを有効化
- 左上のナビゲーションメニュー -> "APIとサービス" -> "ライブラリ"
- 中央の "APIとサービスを検索" と記載された検索窓から "Google Calendar API" と検索し、"有効化"
2.1.3. サービスアカウントを作成
- 左上のナビゲーションメニュー -> "IAMと管理" -> "サービスアカウント"
- 上の "+ サービスアカウントを作成" -> サービスアカウント名だけ入力(他は不要) -> "完了"
2.1.4. サービスアカウントの鍵を作成・配置
- 左の "サービスアカウント" -> 先程作成したサービスアカウントをクリック -> 上の "キー"
- "鍵を追加" -> "新しい鍵を作成" -> キーのタイプJSON で "作成"
- 保存された秘密鍵を keyフォルダに配置する
2.1.5. 鍵の名前や登録先のGoogleカレンダーアカウントの入力(script.py)
python script.py
# 予定を接続するGoogle Calenderの設定
scopes = ['https://www.googleapis.com/auth/calendar']
calendar_id = 'XXXXXXXX@gmail.com' <- ここを修正
# JSON鍵を読み込む
key_dir = 'key/project-id-AAAAAAAAAAAAAAAAAAA-BBBBBBBBBBBB.json' <- ここを修正
gapi_creds = google.auth.load_credentials_from_file(key_dir, scopes)[0]
2.2. 登録先のGoogle Calenderと連携設定する
- Googleカレンダーを開く
- 左のマイカレンダー内、登録先となるスケジュールのオーバーフローメニュー -> "設定と共有"
- GCPの画面左の "サービスアカウント" -> 作成したサービスアカウントをクリック -> メールを確認
- "特定のユーザーとの共有" -> "+ ユーザーを追加"
- 先程確認したメールアドレスを入力し 権限を"変更および共有の管理権限" にして送信
2.3. シフト表の入力(shift.txt)
2022年12月のシフト表で、2日が日勤で出社、3日が宿直で出社、8日が日勤で在宅の場合は下記のように記述します。
shift.txt
2022 12
2 1
3 2
8 3
2.4. 予定のタイトルや勤務時間の入力(script.py)
シフトのタイトルや勤務時間の編集をします。
日勤が8:30-17:00(8.5時間)、夜勤が16:30-33:30(17時間)の場合は下記のように記述します。
python script.py
dict_body = {
1: ['日勤', 8, 30, 8.5],
2: ['宿直', 16, 30, 17.0],
3: ['在宅', 8, 30, 8.5]
}
3. 実行
実行するとGoogleカレンダーに予定が登録されます。
$ python3 script.py shift.txt
4. おわりに
各日付の予定ごとにAPI呼び出ししているので、複数の予定を1回のAPI呼び出しで登録したり、あるいは各日付の処理を並列化させることで処理時間を短縮できます。
前者についてご存知の方はコメントと教えていただけると幸いです。