WebシステムにLINE WORKS(LINEとは異なるサービス)を連携するために調査したメモです
そもそもLINE WORKSとは?
公式サイトのリンク:https://line-works.com/
ビジネス向け(組織1内で使う)のLINEに似たサービスです。
運営会社がLINEとは違いますが、親会社が同じ(?)2
特徴
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LINEがBtoC や CtoC向けであるのに対して、LINE WORKSは企業の利用を想定している
-
LINEの公式チャンネル(BtoCで利用していた)に相当する機能が無くなり
LINE WORKSは、組織の代表(管理者ユーザー)が法人を作り、法人メンバー招待/管理する -
LINEを利用されている方にとっては操作方法が分かりやす(LINE WORKSのUIは、LINEとほぼ同じ)
機能
- 組織の代表(管理者ユーザー)が法人を作り、法人メンバー招待/管理する
- LINEと似たトーク機能
- ビジネス向けの機能
- メンバー管理(役職、連絡先、権限設定など)
- 掲示板
- タスク
- カレンダー
- メール
- アンケート
- Bot
- WOFF (WORKS Front-end Framework):LINE WORKS アプリ上で起動するHTMLとJavaScriptをベースとした Webアプリを開発できる
など
下記の画像は、LINE WORKS公式サイトのトップページのスクリーンショットです
詳細は後述しますが、LINEユーザー(アプリ)とLINEWORKSユーザー(アプリ)の間では、トークなど一部の機能が連携でますが、全ての機能が連携できるわけではありません。
【メリット】システム開発する上でのメリット
- Business版LINEと言うだけに、企業用の社内Webシステムに有用な機能が豊富
- WOFF (WORKS Front-end Framework)を使えば、入力ユーザー情報などを簡単に取得して、バックエンドにデータ送信できる
- フロントエンド、UI、ユーザー管理(役職、権限など)をLINEWORKSに任せ、
開発リソースを大きく削減できるので
バックエンドの開発に集中できるのは、大きなメリットだと感じました。
【デメリット】システム開発する上でのデメリット
注意してほしいのですが、あくまで LINEとは違うサービス(アプリ) である事です。
1. 情報が少なく、学習難度がやや高い
LINEと比較して新しいサービスですから、Web情報が少ないこと、
LINE WORKSをキーワードに検索すると「LINE」「LINE WORKS API Ver1(旧Ver)」の情報が出てきます。
弊社は「LINEと連携したWebシステム」を開発してます。
そのノウハウを生かせば簡単に「LINE WORKS」を導入できないか?
...と考えていた時期が私にもありました...
開発会社の違う別のアプリなので当然ですが、
調べてみるとLINEとは別物だと実感しました。
特にAPIや認証方法が全く違います。
見た目似ていて、トークやBot関連は類似する機能がだいたいあります
メッセージ送信、スタンプ送信、リッチメニュー、Bot、Callbackなど
しかし実装方法は異なるので、LINE API用のコードやライブラリは利用できません
その他にも
- LINE WORKSのWOFF (WORKS Front-end Framework)
- 料金プランによる機能利用制限
- DeveloperConsoleの違い
など
学習コストは、高い印象です。
2. 招待した外部ユーザーはAPIの対象外
LINE WORKSの法人には、外部のユーザーと連携できる(トークなど)機能があります
LINE WORKSのセールスポイント1つとして「唯一LINEと繋がれるアプリ」ですが...
残念ながら
- LINE WORKS APIは、LINE WORKS法人メンバーのみを対象としてます
- LINE APIは、LINEユーザーのみを対象としてます
将来的には分かりませんが、2024年9月時点では、
結論「LINE WORKS APIからは、LINEと繋がれない」
Webシステムで、LINE WORKSとLINEの両方をサポートするには、両方のAPIを実装しなければなりません。
また、外部ユーザーは完全に対象外で、Webシステムからはアクセスできない事が分かりました。
Webシステムの目的として、LINE WORKSとLINEの両方をサポートする理由である
外部ユーザーであるBtoC(顧客)、BtoB(取引企業)にアクションが出来ませんでした
3. 法人メンバーアカウント料金
有料プランでは、法人メンバーは、1アカウントあたりで月額料金が必要です。
LINE WORKS と LINE の違い
チャットツールの機能 や UIは似ていますが、
提供されるサービス や ターゲット層が違うのは、前述のとおりです。
ここでは、特に大きな違いを2点紹介します
1. アカウント認証方法
LINEは、個人のデバイスに登録されている電話番号と紐づいてます。
LINE WORKSは、ビジネスに特化したチャットツールのため、管理者が発行したIDとパスワードで利用を開始します
2. API(特に認証方法)
開発会社の違う別のアプリなので当然ですが、LINE WORKS API と LINE APIは仕組みが違います。
特に認証方法やアクセストークンまわりは、完全に別物です。
LINE WORKS DeveloperConsoleで行う設定や、バックエンドアプリケーションの実装は、実質的に勉強し直しです。
LINE WORKS APIは、 2022年4月にAPIのVer.2に完全移行しました
古い情報と混同しないように注意すること
LINEと連携して利用可能/不可能機能について
LINEとも、機能が限定されますが連携できます。
片方のアプリ(アカウント)だけ用意すれば、LINEユーザーとLINEWORKSユーザーの間で
チャットメッセージ、スタンプ、画像、動画、ボイスメッセージの送信は可能です
しかし音声通話やビデオ通話はできません。
また当然ですがアプリ固有の機能は、それぞれのアプリでしかできません。
- LINE Pay
- LINE WORKSグループ機能
- 他