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TwilioのConnection OverridesでWebHookのエラー耐性を上げる

Last updated at Posted at 2021-10-21

TwilioのWebHookでエラー時のリカバリ

Twilioでは着信等のイベントでのWebHookで指定のサーバのAPIにデータをPOSTしてくれるWebHookの仕組みがあり、WebHookの接続エラーのリカバリとしてFallBackの仕組みが提供されています。
今回WebHookのエラー時の振る舞いをカスタマイズし、処理改善を行う案件にて「Webhooks: Connection Overrides」を使用しました。

1.png WebHookを利用するには上のTwiMLAppに登録するのが便利です。 ・RequesutURL:着信などイベント発生時のWebHook先URL ・FallBackURL:WebHookエラー時のアクセス先URL Twilio側のざっくりとしたフローは下図となり webhook.png 赤字のエラー分岐のデフォルトは ・TCP接続:5000ms ・HTTPレスポンス待ち:15000ms となり、リトライはありません。 この部分をカスタマイズ可能とする機能として「Webhooks: Connection Overrides」があります。 https://jp.twilio.com/docs/usage/webhooks/webhooks-connection-overrides

Connection Overridesの設定

設定可能なパラメータ

パラメータ名 初期値 備考
ct 5000 TCPコネクションのタイムアウト判定値
rt 5000 HTTPリクエスト後レスポンスの待ち時間
tt 15000 上2つを含むトータルタイム
rc 1 エラー時リトライ数
rp ct リトライを行うルール(4xx\5xx\ct\rt\allからカンマ区切りで複数の設定も可能)
sni unset y or nでサーバ環境に合わせて設定
e ashburn 近いロケーションを選ぶと処理が若干早くなる可能性があるようです

やりたいこと

・RequesutURLはデフォルト(15000ms)より早めにタイムアウトしてFallBackへ流したい
・FallBackURLも早めにエラー判定をしてリトライ処理をしたい
この点を踏まえパラメータを組みました(例は3000msを処理判定の基準としています)。

・RequesutURL:TCP接続、HTTPレスポンス待ちに関わらず3秒でダメならFallBackへ
   ->https://XXXXXXXXXXXXXX/#tt=3000
・FallBackURL:絶対受け取りたいのでTCP接続、HTTPレスポンス待ちに関わらず
        3秒でダメならリトライする
   ->https://XXXXXXXXXXXXXX/#tt=3000(誤った設定)&rc=5&rp=all&sni=y

をTwiMLAppに設定して各WebHook先URLにWaitを入れてConnection Overridesが発火するようにして試験したところ、
・RequesutURL->パラメータ通りにFallBackへ
・FallBackURL->リトライが発生しない
となりました。Twilioのサポートに質問してみたところ、丁寧にご説明を頂きました(助かりました)。
ttはリトライも含めたトータル時間なので、tt=3000を設定すると3000msで処理を終了しリトライは発生しないので、

・FallBackURL:
   ->https://XXXXXXXXXXXXXX/#ct=3000&rt=3000&rc=5&rp=all&sni=y

このようにTCP接続3000ms(ct=3000)/HTTPレスポンス待ち3000ms(rt=3000)とパラメータを設定すると正常にリトライ処理が行われました。
言われてみればその通りなのですが、安直に考え勘違いをしました。

効果

この処理を行う事で、WebHook連携にてネットワークに起因してリクエストが届かないなど発生した際に、早めにリカバリ(FallBack)に回す事でサービスの提供が安定化します。
また、リトライ処理を組み込む事で取りこぼしリスクを最小に出来ます。

Twilioの詳細は下のURLになります。
https://cloudapi.kddi-web.com/

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