自己紹介と本記事について
こんにちは。orikouです。本記事は、2022年度の筑波大学のenPiTのチームとして、enPiT BizSysD Workshop in Iwateに参加してきた感想等の記事になります。筑波大学のenPiTの取り組みについては以下の記事で詳しく取り上げていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
参加の経緯
私たちのチーム「注文の多い料理店」は、筑波大学の通年授業であるenPitのチームとして活動し、「2022年enPiT 琉球大学・筑波大学PBL成果発表会」という成果発表会にて優秀賞をいただきました。それにともない、担当教員の方から「enPiT BizSysD Workshop in Iwate」に参加しないか?という打診を受けましたので参加させていただきました。
特に魅力的だったのは、岩手で開催される本ワークショップに参加するための交通費、宿泊費を大学が負担してくださるということで、「盛岡に観光に行くことはめったにないだろう」という考えのもと、このワークショップ参加することにしました。
enPiT BizSysD Workshop in Iwateとは
概要
enPiT BizSysD分野のワークショップを3年ぶりに対面開催(岩手県盛岡市)で開催します。10大学で実施しているPBLの合同成果発表会となります。
ポスターセッションは、参加チームを前半・後半グループに別けて実施します。
一部のプレゼンテーションをオンライン配信(Zoom)しますので、こちらもご視聴ください!
enPiT BizSysD Workshop in Iwateでは、教員等へ向けたプレゼンテーションと、他大学の学生へ向けたポスターセッションの2部構成でのBLの合同成果発表会になっています。プレゼンテーションは5分発表・5分質疑応答となっており、オンライン参加者等に向けてZoomを用いての共有も同時に行っています。ポスターセッションは5分発表・5分質疑応答を1セッションとしてそれを何度も繰り返す形となっており、ぶらぶらとポスターを見て回る一般的なポスターセッションとはやや異なる形式で開催されました。
参加者は、特に割り当てのない時間帯このセッションに参加し他大学のプロダクトを見ることが出来ます。自分もほぼすべてのプロダクトについてのポスターセッションに参加することが出来ました。一方で、このポスターセッションを行う部屋がやけに暑かったのと座る場所がなかったので、かなり疲れてしまいました。(朝から新幹線に乗るために早起きしたのもひとつの要因)この点がもっと改善されるとより楽しいポスター発表になったのではないかと思います。
他大学のプロダクト
距離と速度のシンプルな待ち合わせ「DISTIME」(埼玉大学)
「DISTIME」は待ち合わせの悩みを解決するアプリです。従来のチャットアプリの待ち合わせでは相手からの連絡がないと状況が把握できません。かといって常に位置情報を共有するアプリを入れるのは、プライバシーの観点で不安に感じる方もいるでしょう。このアプリではまず位置情報を共有する期間を指定できます。そしてマップだけでなく文字とアイコンで、相手と自分の目的地までの距離、移動速度、交通手段を知ることができます。アプリ内のチャット機能を使えば、簡単な連絡に外部サービスを利用する必要もありません。これらの機能は予め作成したグループ内でのみ行えます。ぜひこのアプリで快適な待ち合わせライフを!
こちらのプロダクトはアプリとしての完成度が高く、このアプリの需要がきちんとありそうで、かつ細かな点に気を配ることが出来ているという点で優れていると感じました。(自宅を特定できないようにするなど)私たちのチームもワークショップ当日の待ち合わせに苦労したので、心からほしいなと思えました。
Web上での空き家バンクの管理実現「Akiya-Hub」(愛媛大学)
近年、地方自治体では空き家を移住者向けに紹介する空き家バンクの運営が進んでおり、多くはWeb上での物件紹介を行っている。しかし、Web上で物件紹介を行うにあたって、数多くの物件情報に対するWebページの作成や情報の管理がネックとなる。そこで我々のチームでは、自治体職員向けに空き家バンク情報管理を支援するWebアプリを開発した。このアプリ上で入力した空き家情報をデータベース化し、自動的に空き家紹介用Webページを生成・公開することで、自治体職員の空き家バンク管理を支援する。
こちらのプロダクトでは、実際に自治体からこういうプロダクトが欲しいという依頼を受けて、それに対応するwebアプリを作っているのが、顧客とのチームの関係性としてとても良いと感じました。来年度以降のenPiTでは、地方自治体と協力してプロダクトを作っていくのも面白いのではないでしょうか?
Enjoいずむ(琉球大学)
小学生低学年くらいの英語学習者向けの全身でenjyEnglish!を実現する「ENjoいずむ!」です。コレは少年期の英語学習を楽しみながら進める手助けをするためのエクササイズと英単語を掛け合わせてアクティビティとして学ぶためのアプリです。体を動かしながら英語学習ができるため勉強が苦手な子でも抵抗なく楽しむことが出来ます。
こちらのプロダクトは「2022年enPiT 琉球大学・筑波大学PBL成果発表会」でオンライン発表を見たことがありましたが、今回はオフラインということで、このプロダクトの魅力がより伝わっていました。現地では実際に参加者にエクササイズに参加してもらっており、難しいポーズが決まると自然と拍手が起こっていたのでデモ映えする良いプロダクトだと感じました。(そんな言葉はないかもしれない)
表彰結果
私たちのチーム「注文の多い料理店」はプレゼン賞をいただくことができました!プレゼンをおこなってくれたチームメンバーのおかげです。筑波大学ので参加したもう一つのチーム「判断が遅い!ズ(仮)」はチーム開発賞をもらっていました。このチームのチームでのプロダクトへの取り組みはどれも参考にしたいようなものだったのでかなり納得です。最優秀賞は埼玉大学の「Tricho」の「距離と速度のシンプルな待ち合わせ「DISTIME」」が受賞しました。
来年度以降参加される方へ
他大学の方たちと話をすると、enPiTへの取り組み方が大学によってかなり異なるように感じられました。筑波大学では、チームとしての成長とレビューに基づくプロダクトづくりを進めていますが、ほかの大学ではレビューの機会がかなり少なかったり、個人作業がほとんどだったり、多くの作業を授業時間外に行ったりしていました。
そのため筑波大学としての大きな強みにレビューの機会の多さ、アジャイルな開発を挙げることができ、その点をアピールするのはとても良いと思います。一方でほかのチームは残業(授業時間外で作業すること)を多く行っているので、最優秀賞をとるためには多少の残業は必要そうです。しかし、筑波大学のチームのプロダクトの機能が劣っているというわけではなく、授業終了後にアプリとしてリリースできるぐらいまで完成度を高める作業をすると、最優秀賞に手が届くのではないでしょうか。
また、技術賞という賞に関しては、簡単なハードを作ったチームが受賞されていたのであえてハードでプロダクトを作るとこの賞をかっさらうことが出来るかもしれません。
挨拶
最後になりますが、enPiT BizSysD Workshop in Iwateでは他大学の取り組みやそのチームメンバーの感想を知ることが出来て大変有意義なワークショップでした。彼らと話すことで、チーム開発の楽しさや苦しさを共有することが出来てとても楽しかったです。また、「注文の多い料理店」がプレゼン賞をいただくことができ1年間のチーム開発もよい結末を迎えることが出来たと思います。チームメンバーと担当教員の皆様には感謝しかありません。ありがとうございました!