1.はじめに
こんにちは、株式会社ジールの @oreo_tです。
先日、AWS Certified Solutions Architect - Professionalに合格したので、合格までの筋道についてと、試験対策の要点を紹介したいと思います。
難しい試験ですが、しっかりと対策すればやりようはあるので、受験予定の方の参考になれば幸いです。
2.筆者の経歴
職種:SE(ETL,DB周りの設計、開発)
新卒入社で、SE歴丸4年(2023/4/3時点)です。
AWS歴は3年半ほどで、普段の業務ではGlue(Python),Athena,RedShift等を使ったETL設計・開発をしています。
試験履歴
2019年11月 AWS Certified Cloud Practitioner 合格
2020年7月 AWS Certified Solutions Architect - Associate 合格
2022年3月 AWS Certified Solutions Architect - Professional 不合格(683点)
2022年9月 AWS Certified Data Analytics - Specialty 合格
2023年3月13日 AWS Certified Solutions Architect - Professional 不合格(694点)
2023年3月29日 AWS Certified Solutions Architect - Professional 合格(773点)
3.合格までにやったこと
教材について
基本的に問題演習で傾向と対策をつかみました。
学習に利用した問題集を2つ紹介します。
①【01版】AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)
Udemyで売っているウェブの問題集でこちらは1回目の受験の際に利用しました。
内容はよいのですが本番想定の75問を一度に解かなくてはいけないため、まとまった勉強時間や気力が必要なのでやり切るのが結構大変です。
②Tech Stock WEB問題集
こちらは2,3回目の受験に利用しました。
内容は①と同じくらいのレベルですが、1セクション7問の問題が74セクションあります。(執筆時点)
この7問というのが集中して解くのにちょうどよく、7問解いて解説を読む、というサイクルを回せるので、平日・休日の使える時間や気力によって勉強時間を調節できるのがよかったです。
勉強期間について
勉強期間としては1回目までに3か月、そこから時間をおいて2回目を受験する前の3か月くらいを使いました。
1回目の時はUdemyの問題集を利用していたのですが、勉強したのは土日だけで、1週間に1回分を解くくらいのペースでやっていました。
1回1回が長いので、土曜に解いて、日曜に解説を読む、といったやり方をしていました。
2,3回目の時はTeck Stockで勉強をしていて、平日に2セクション(14問)、休日に5セクション(35問)くらいのペースでした。
こちらの勉強方法について次節で詳しく解説していきます。
4.学習のポイント
①まずは問題集を1周やってみる
SAPの問題の傾向として、問題・選択肢が非常に長い ということがあります。
そのため、最初の頃は1問解くだけでも目が泳ぐ、文の意味が頭に入ってこない等がざらにあります。
これを解消する方法は慣れが一番でした。問題集を1周する頃には問われる内容の傾向や、出題されるサービスなどが少し分かってくるので、読むスピードが上がったり、要点を理解しながら読めるようになります。
なので、まずは時間をかけていいので1周やってみることをおすすめします。
②問われる内容・解答時間を意識しながら2周目をやってみる
問題の傾向として、多くの問題はパフォーマンス観点やコスト観点、可用性観点などの ソリューション観点 があります。次節で詳しく紹介しますが、それらを意識しながら解くと良いと思います。
そして、2周目からは時間も意識していきましょう。
7問をできれば15分くらいで解けるようになっておきたいです。
2回目の受験の時点ではこの2周目までしかできず、不合格になってしまいました。
③3周目をやる
試験の1~2週間前に②まで終えて、3周目をやります。
ここでは間違えた問題にマークをしておいて、次の3.5周目に備えます。
また、どうしても覚えられない、理解が難しいものはAWSの実機で確認できるのであれば確認してもいいと思います。
④追い込みで3.5周目
試験前の3日間くらいで、3周目で間違えた問題を解きます。
ここまでやればだいぶ考え方が身についているはずです。
⑤試験本番
ペース配分に気をつけて解きましょう。
180分で75問という長丁場なので、 1問2分ペースで解いていって、残りの30分で分からなかった問題の再考や一通りの見直しができる のがベストです。
30分残すのが無理でも、全部解いた上で最低10分は残しておきましょう。
5.ソリューション観点
試験で比較的よく問われる各ソリューションの種類と、サービス例について紹介します。
あくまで主観での分類なのと、これらに分類されない問題もあることをご了承ください。
パフォーマンス観点のソリューション
必要なトラフィック量やデータ処理量、ストレージ容量を満たすためのソリューション。
AutoScalingによる拡張やRoute53,CloudFront,ALB,NLBを利用した分散など。
コスト観点のソリューション
費用を安く済ますためのソリューション。
S3のうちどれを利用するか、EC2インスタンスでリザーブドインスタンスをどれくらい使うか、サーバレスで安く済ますことができるか、といったことなど。
可用性観点のソリューション
ディザスタリカバリや障害対応を解決するためのソリューション。
RTOやRPOを意識してバックアップ、パイロットライト、ウォームスタンバイ、マルチサイトのうち
どの構成にするか、またその構成にするときには各サービスをどう構築するか、といったことなど。
運用観点のソリューション
運用負荷を軽減するためのソリューション。
インスタンスへのパッチ適用自動化、障害時の自動復旧、運用員へのアラート方法など。
移行観点のソリューション
データやアプリケーションを移行するためのソリューション。
移行にかけられる時間やDirectConnectの構築状況、移行するDBやデータ容量に応じた移行ツールの選定など。
セキュリティ観点のソリューション
データの暗号化やIAMを利用したセキュリティ強化のソリューション。
S3,EBSあたりのデータ暗号化、Organizations、IAMグループ、ユーザー、ロール等の使い分けなど。
開発観点のソリューション
開発やデプロイを楽にするためのソリューション。
カナリアデプロイ、Blue/Greenデプロイ、ローリングデプロイの違いや、それらを実現するための
OpsWorks,CloudFormation,CodeBuild,CodePipelineの構築など。
また、プログラムのコーディング・既存コードの書き換えをしなくて済む方法も。
解く問題がこれらのどのソリューションに該当するか考えると、自ずと選択肢の中から消去法で消せるものや正解として選ぶものが見えてきます。
6.最後に
この試験は出題範囲が非常に多岐に渡るので、それなりのAWS利用経験があっても、利用したことがないサービスについても問われると思います。
ですが、各サービスの要点と出題されるソリューション観点さえ押さえておけば問題を解けるようになっている ので、頑張ってください。
そして、取得できたことにより将来的な目標の実現に近づくことを願っています!
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