OpenFOAM10の実行時コードの変更点

はじめに

Foundation版OpenFOAMのバージョン10で実行時コードが変更されたため、原因調査および対策を考えた。その結果をここに記す。

発生状況

境界条件（たとえばcodedMixed）で解析時刻を取得していたが、バージョン10で実行時コンパイル時にエラーが発生して計算ができなくなった。

原因

バージョン9までは次のコードで解析時刻を取得できていた。

this->db().time(). timeOutputValue() 

バージョン10でtimeOutputValueメソッドが存在しなくなったため、エラーが発生した。

対策

バージョン10では同様の機能を持つメソッドが用意されている（というか名前が変わっただけ）。

this->db().time().userTimeValue() 

バージョン10以降はuserTimeValueメソッドを使用すればよい。

おわりに

なんでこんな変更をしたのだろう...?