12
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

N予備校プログラミングコースAdvent Calendar 2021

Day 8

人は世界とネットでつながっているのだ-インターネットが世界という概念に起こしたパラダイムシフト-

Last updated at Posted at 2021-12-07

この記事は、インターネットが世界という概念に起こしたパラダイムシフトについて書いています。

まずは簡単な自己紹介です。
アルバイトでN予備校の教材修正したり、たまにテンション高めな運コメを担当しています。
それ以外には、専門学校でIT関連の講師をしたり、日本語の研究をしたりしています。
趣味は、世界の人と出会うことです。
よろしくお願いします。

以下、しばらく、ですます調ではありません。気になる方は申し訳ありません。

オプウォという町に向かう

時は、新型コロナウィルスが名を馳せる数年前のお話し。
行った町はオプウォ(Opuwo)、国はナミビア(Namibia)である。

オプウォは、ナミビアの首都ウィントフック(Windhoek)から、1000km弱。
日本で例えると、東京から九州ぐらいの距離と思っていただいて問題ない。
レンタカーを借りて、そこまで自力で運転していたときのこと。

日本でいう高速道路はないのだけれど、郊外の道がほぼほぼ高速道路みたいなもんで、飛ばし放題である。
ただし、片側1車線なのに中央分離体みたいなイカシタものは存在しない。
そんな道を、100km前後の対向車がガンガンすれ違う。
トラックなんかとすれ違うと、風に煽られ吹き飛ばされそうになる。

道の外は、岩か木か。あるいは赤土が剥き出しの大地、そして、見渡す限りの大森林だったりもする。
景色はいいが、道からはみ出したら大事(おおごと)である。

そんなわけで、道からはみ出ないように、細心の注意を払う必要がある。

さらに走っていると、道の上で優雅にくつろぐ牛とか、野生のオリックスとか
なぜか車と同じぐらいの高さまで急降下する名前も知らない鳥とかも飛んでくる。まさにカオス。

当たる!と思ったのも、1回や2回ではない。

お前ら、そんなに死にたいのか!って叫んだところで、どくわけでもなく
もし当たったら、こちらも被害が甚大なので、こちらが避けるしかない。

緊張の汗で手が滑り、ハンドルを何度も握り直すことになる。
これが、また疲れを誘う。

そんな道を1000km、丸2日かけて走ったあとに辿り着いたのが、オプウォである。
詳しく書くと長くなるので、割愛するが、
世界で一番美しい部族といわれることもあるヒンバ族(Himba people)のいる村に一番近い町でもある。

このカオスドライブで活躍したのが、Googleマップとナビ機能である。
本当に素晴らしい。
ゲストハウスを探すのも、ガソスタを探すのも、スーパーマーケットやレストランを探すのも
全部、スマホ1つで完結できる。

そして、ナビもできる。
まったく初めての土地、初めての町を自分ひとりでドライブできるのだからありがたい。

エリザベスを探す

今の世の中、ネットに繋がっていれば、知らない土地でも迷わない。
結局、今のネットって集合知みたいなもんで、
自分の能力以上の知識を簡単に手に入れることができるのである。

困ったことがあっても、ググれば大抵のことは解決できるのだ。

話は戻って、
オプウォについたときの話。

ちなみに、そのオプウォという町には、エリザベスという現地ガイドの女性がいて、
その女性をスカウトすると、もれなくヒンバの村に案内してくれるという。
そして、その女性はお店みたないなものはなく、
町のスーパーマーケットによく出没するいるから、そこでスカウトする仕組みらしい。

これもインターネットで調べた情報である。
ネット様様である。

ちなみに、そのガイドの女性がいないと、ヒンバの村に入ることはできない。
なぜなら、そもそも「道」も「住所」も存在しないし、村に入る許可もないのだから当然である。

仮に、この町(日本から5日ぐらいかけてたどり着いた)で、エリザベスを見つけられなかったら、
目的地であるヒンバの村には行けないことになる。

そう思うと、なんとしてもエリザベスを見つけなくてはいけない。
帰りの飛行機を考えると、1日か2日しか余裕がないが、これだけはマストであった。

オプウォに到着し、
ナビにしたがい町の中心にあるスーパーマーケットの駐車場に、車を止める。

エンジンを止めて、一呼吸。スゥ。

これから一大クエストが始まるのだ。
手汗はひどいが、手に汗握る瞬間でもある。

ドアを開けて、外にでる。

アーユージャパニーズ?

突然、話しかけられた。
結論から言えば、1秒もエリザベスを探す必要がなかった。

ネットに書いてある容姿と寸分違わぬエリザベス(ググるとわかる。)が、話しかけてきたのだ。

超難関クエストが、コンマ1秒でコンプリートした瞬間だった。

ちなみに、あとで聞いた話だと、エリザベスは午後に村に帰る予定だったらしい。
だから、車で来る旅行者をスーパーマーケットでハントしていたということだった。
僥倖(ぎょうこう)である。

車はパンクする乗り物である

その町からヒンバの村に行く途中に事件は起こった。

数日前の大雨で、村に向かう道沿いの川がプチ氾濫していたのである。
舗装されていない土の道が、ところどころ泥沼状態になっている。
とはいえ、車が走れないほど酷い状況でもない。

助手席に、エリザベスを乗せ景気よく泥道を走っていると、いきなりガタンゴトンと車が音を鳴らす。
あきらかな異音。
エリザベスもこちらを見る。

緊張が走る。嫌な予感だ。

道のわきに寄せて、車を止める。
外にでて車を1周する。
右の後ろのタイヤがペシャンコにへこんでいた。

泥の中に大きな石があって、それを踏んでしまったのだろう。エリザベスが残念そうにいう。

終りは突然やってくるのである。

車ってパンクするんだな。(遠い目)

日本から丸5日、空港から1000キロ程度、ガソスタのある町まで10キロ以上あるような泥道でパンクしたのだ。

「最悪」という言葉を簡単に使いすぎる昨今ではあるが、
どう考えても、この言葉以外で今の状況を適切に言い表す言葉が思い浮かばない。

最悪である。

5秒ぐらい悩みはしたが、それ以上考えることはしなかった。
答えは一つしかないのだから。

スペアタイヤに交換しよう。

けれど、ジャッキアップなにそれ?
タイヤとかネジとか、どうやって外すの?って状態ではある。
やったこともなければ、見たこともない。けど、やるしかない。

だれでも最初の1回目は「初めて」なのだ。
たまたま、私の「初めて」が今日の、この時だっただけなのだ。

結果、タイヤは20分ほどで交換することができた。
しかも、やってみると、これが意外と楽しいのだから、人生ってわからない。

だって、ジャッキを下に置いてグルグルすると、車がヒョイっと持ち上がるのである。
タイヤも、ネジをグルグル回すとスルっと外れちゃうのである。

これがうまくいかなかったら、飛行機は間に合わないし、空港にもつかない、町にも帰れない。
車が廃車になったらいくら払うんだろうとか、片道の航空チケット取り直したらいくらになるんだろうとか、そんな下世話なことは考えてはいけない。

今は、今を楽しもうじゃないか。

そんなこんなで、タイヤ交換も終わって、ヒンバの村にもなんとか訪問し、夜、町に戻ってきた。

しかし、問題もあって、今回はスペアタイヤがあったのでなんとかなったももの、次は確実にない。
今のタイヤがパンクしたら、もうおしまいである。
そんなわけで、早く予備のタイヤを購入しないといけない。

宿に戻って、タイヤ屋をネットでググる。
すると、あるある。
オプウォにもタイヤ屋がいくかあることがわかった。
本当に、ネットは便利である。

しかも、世界のどこにいても欲しい情報にすぐアクセスできる。

タイヤ交換は自分でしなければならなかったが、タイヤ屋の場所は簡単に調べられる。

次の日、朝からタイヤ屋をめぐることにして、その日は早めに床についた。
しかし、レンタカー屋に戻るまでの3日間、どの店にも欲しいタイヤの在庫がないという苦難が待ち構えていることを、この時点では知る由もなかった。

そう、インターネットも未来予知はできないのだ。

ネットが使えないと、なぜ不便なのか

上の話は一例ですが、今や世界中のどこに行ってもネットがつながっています。

別の時、海外でパスポートを盗まれたことがあります。
このときも、ネットを検索することでなんとか乗り切ることができました。
幸いなことに、スマホが無事だったのです。

パスポートを盗まれるまでは、パスポートを盗まれときの対処方法を知らない筆者でしたが、
ネットで必要な情報を知ることができたため、自分が持つ知識以上のことを結果を得ることができたのです。

みなさんは、まったく同じ経験はないかもしれませんが、
自分だけでは解決できないような問題を、ネットの情報を使って解決した経験があるのではないでしょうか。

プログラミングなどは、この最たるものではないかと思います。
ネットを使うことで、世界の人が持っている様々な情報に、容易にアクセスできます。
そして、その情報を使うことで、自分だけでは成しえないような結果まで、手に入れることができるようになったのです。

今や、24時間、いつでもどこでもネットが使えるのが当たり前です。
それゆえ、「ネットが使えると便利だ」と思うときはあるものの、
一方で、「ネットが使えないと不便だ」と思ってしまうことも多いです。

旅行をしていたときは、「ネットが使えると便利だ」と思っていたのですが、
今、この記事を書いている筆者は、「ネットが使えないと不便だ」と思っています。

おそらく、これを読んでいる多くの方も、「ネットが使えないと不便だ」と思う機会が多いのではないでしょうか。
それは、すでに今の生活が、ネットを使うことを前提に組み立てられているからだと思うのです。

仮に、「人が生活する場所」を「世界」と定義したとき、
事実、「ネット」がないと「生活」が成立しない状況が存在しているのだとすれば
すなわち、「ネット」がないと「世界」も成立しないということになります。

つまり、今の「世界」の定義は、ネットが普及する以前の「世界」より確実に広がっているのです。

そんなとき、筆者はこう思うのです。

人は世界とネットでつながっているのだ。

これが、インターネットが世界という概念に起こしたパラダイムシフトだと思うのです。

というお話でした。お粗末!

12
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
12
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?