はじめに
日夜、IoTについてデバイスサイドの研究をしています。冬休みなので半分趣味として、どの様なデバイスなら「リビングルームに置いても違和感のないIoTデバイス」になるのだろう?に取り組んでみました。
現状分析
現状についての分析をしてみます。リビングルームとIoTデバイスについてです。
リビングルームに置いてあるもの
拙宅のリビングルームを見回してみると以下のものが置いてありました、
- テレビ
- AVアンプ
- ゲーム機(複数台)
- 本棚
- テーブル
- クッション
ググって画像検索してみても、これにソファが加わるくらいです。だいたいリビングルームのテンプレはこんなもののようです。
IoTデバイス
IoTデバイスについてどの様に構成するかを考えてみます。既に拙稿でいくつか説明していますが、みんな大好きRaspberryPi
で作られたものが多いです。IoTデバイスはまずPoCから始めますが、これを使ったPoCを行うのが早道のようです。ただ、基板剥き出しのデバイスはあまりにも男前でスパルタン過ぎます。
導き出されたもの
以上からリビングルームに置いてあるもので、IoTデバイス(RaspberryPi)を偽装するのが良さそうです。さて、何で偽装するかです。適当なRaspberryPiであれば、色々なモノに組み込めそうです(これぞ、モノのインターネットですね!)。
筆者の趣味でゲーム機に組み込むことにします。完成度の高い市販のゲーム機にはRaspberryPiを組み込む余地はありませんから、目先を変えてRaspberryPiをゲーム機で擬態することにします。
エコシステム
先日、Playstation classic
が発売されました。筆者もハック目的で購入しましたが、まだ開封していません。当初はこちらをハックして、Linuxの動作とGroovy-IoTの接続を考えましたが、「労多くして功少し」のような気がしました。
RaspberryPiには素晴らしいエコシステムが構築されています。それを活用すれば簡単にゲーム機への擬態が完了します。
ハードウェア
-
RaspberryPi
手持ちのもの -
ゲーム筐体
擬態するゲームの筐体を探します。やりこみ度で言ったらスーファミでしょうか?こちらを購入します。AliExpressなどで検索すると様々な筐体を見つけることが出来ます。Amazonでも散見しますが、価格が少し高いようです。ついでにコントローラも買っておきましょう。
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ゲームコントローラ
擬態するゲーム筐体に合わせたもの(USB接続がおすすめ)
ソフトウェア
RaspberryPiをベースとした古め(Retro)のゲームのエミュレーション環境としてRetroPieがリリースされています。かなりの完成度だな?が筆者の感想です。思わずドネーションをしてしまいました。
設定
ハードウェア
PC自作の経験があれば、それほど難しくありません。
1.開封
3.RaspberryPiを取り付ける
ネジは図のように取り付けます(三箇所)。
ソフトウェア
1.イメージのダウンロード
こちらからダウンロードします。
2.イメージの焼き込み
各環境に合わせて、イメージを焼き込みます。
- ゲームパッド接続後起動

- ゲームパッドにないボタン機能については「A」ボタンを長押しして先に進める
- 各自の環境に合わせてネットワーク設定
- ROMイメージの設定については省略
4.sshの設定
/boot ディレクトリにsshを作ります。
$sudo touch /boot/ssh
5.kikoriの設定
- JDK install
- dpkg でインストールしてサービス化
動作確認
RetroPie動作中でもsshでログインできるので、ログイン後に各種のサービスが動作しているかを確認します。
今後
昔、作ったこういうのをRasPi用に復活させてもいいなと思いました。
- ファミコンカートリッジの吸出し: ChameloenNES
- スーファミカートリッジの吸出し: ChameleonSNES
- Gameboy Advanceカートリッジの吸出し: USB2GBA
また、レトロゲーム機の開発環境を全てRaspberryPiで構築して、ガワもレトロゲーム機と言うのも面白いなと思いました。
結果
高専に通学している長男に見せたところ、「違和感以外ないだろ!?」の評価でした…高専生の評価ですらそれです、残念です。
考察
存在を溶け込ませるのがどれだけ難しいかを痛感しました、研究はまだまだ続きそうです。今回はデバイス研究目的でしたが、RaspberryPiは新しいのが出る度に、ついつい買ってしまうのは筆者だけではないと思います。そうなると以前のラズパイの行き場を考えねばなりません。そのためにも、この手のアプリケーションは有用ではないかと考えます。
参考URL
開発・評価・インストールレポートしてくれた先達に感謝します。