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NanoPi 事始め

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はじめに

 ラズベリーパイ(RasPi)はワンボードコンピュータの世界に様々なナントカパイを生み出してきました。NanoPiもそのひとつでRasPiの機能をギュッと凝縮した感じです。それ自体はHDMIなどを装備していませんが、色々な機器と組み合わせて使う場合はむしろ実装面積が少なくなり、低コスト・省スペースになり使い勝手が向上します。本稿ではNanoPiのNASキットを立ち上げるまでを順を追って説明します。

NASキット

 この組込みが簡単に出来る特性を生かして、様々なキットが展開されています。本稿で紹介するNASキットもそのうちのひとつです。

構成

 NASキットの構成は以下のとおりです。
1. 筐体
 冷却特性の良さそうな表面積を稼いでいるアルミの押し出し材です。これだけでご飯2杯は行けそうな感じです。
2. マザーボード
 HDD/SSDとNanoPi-NEO/NEO2を搭載するために厚めの基板となっています。特筆すべきはGroveコネクタを装備している点にあります。前面のパネルを加工してLCD/OLEDのディスプレイの搭載も可能でしょう。あるいは配線の取り回しを考えれば各種のセンサも接続出来そうです。
3. ヒートシンク
 NanoPiを長時間で動作させるためにヒートシンクが付属しています。ヒートシンクは別売もしていますが本キットでは標準装備です。
4. (NanoPi-NEO2)
 今回はNanoPi-NEO2を用いました。これは別売りになりますので、用途に応じてNanoPi-NEOでも良いでしょう。本キットではどちらも接続可能です。

 本キットで特筆すべきは冷却ファンがありません。ヒートシンクと筐体の形状とアルミの冷却特性を活かしたある意味、PassiveCoolingになります。Armのチップ特性を活かした構成とも言えそうです。

発注

 電気系DIYerなら、みんな大好き秋月電子から購入します。今回は以下の二点を購入しましたが、手持ちの部品によって変わります。電源(5V/12V)やケーブルなども別途必要になるかも知れません。
- NanoPi-NEO2
- NanoPi-NAS kit

到着後

 発注したら組み立てる前にいくつかやるべき事があります。

パーツの確認

 この手のキットは基本的に組立を開始して不可逆的な状態にすると、途中で欠品などの不具合に気がついても返品が出来ません。ですので全てのパーツが揃っているかを組立前に確認します。

イメージのダウンロードと書き込み

 まずは基板本体が正常に動作しているかの確認をします。

ダウンロード

こちらから、NAS構築のイメージをダウンロードします。

MicroSDへの書き込み

MicroSDへの書き込みは解凍後Etcherを使います。

動作確認

 書き込んだイメージを使って動作確認を行います。NanoPi-NEO2はケーブル接続のみですので、ネットワークケーブルをルータに接続します。電源を投入します。

必要な機材

電源ケーブル

 手元にあるMicroUSBケーブルを使います。

ネットワークケーブル

 手元にあるネットワークケーブルを使います。

電源

 筆者のルータはUSBコネクタがあるので、そちらを使いましたが必要に応じてUSBタイプの電源を用意します。スマホ用を使えばいいでしょう。

電源ランプの点灯に続いて、青LEDが点滅していればOKです。

ネットワークアクセスの確認

  1. 同じドメインに接続してこちらにアクセスして、画面が出ればOKです。
  2. Username: admin, Password: openmediavault を入力します。

sshによる接続

%ssh root@friendlyelec.local
Password: fa

組立

 部品の有無と動作確認が終わりましたので組立に入ります。

  1. 前面パネルを外し、マザーボードを取り出す
  2. NanoPiと付属のピンヘッダのハンダ付け
  3. ヒートシンクの取り付け
  4. マザーボードへの実装
  5. コイン電池(CR2032)の取り付け
  6. HDD/SSDの取り付け
  7. 組立

 組立のコツは背面パネルをいきなり締めつけのではなくて、LANコネクタを中心にきっちりと嵌まるように調整してからネジを締めていきます。コネクタがかぶったまま締め上げると前後のパネルに浮きが発生し、そのまま締め上げるとパネルが塑性変形してしまい形状が元に戻らなくなってしまいますので、注意が必要です。

最終動作確認

1.設置
 本体を安定性の高い場所に設置後、背面パネルの電源スイッチがオフになっている事を確認し、ACアダプタやLANケーブルを接続します。背面パネルの電源を投入しLEDの点滅を確認します。
2.疎通確認
 先ほどのネットワーク確認と同じ要領でNAS本体にアクセスして、ストレージの初期化などを行います。

使いこなし

 基本的にはOpenmediavaultなので、情報は豊富です。様々なプラグインがあるので、自分の用途に応じてチョイスすると良いでしょう。ちなみにirMagicianはそのまま接続出来ました。各種セッティングを施せば、そのままリモコンサーバとして利用する事も可能です。

 

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