この記事は、誤った内容を含む可能性があります。
2022/05/14 時点での筆者個人の見解に基づいて記載されており、筆者の所属組織の見解や、筆者自身が Oracle 社に直接確認した情報を表すものではありません。
この記事は、確定的な情報を提供することはできませんが、そもそも懸念があることにすら気付けていない人への注意喚起になればと思って公開します。願わくば、今後誤解が起きづらい状態に何かしらのアップデートがあることを期待します。
Java 17 のリリースとともにアナウンスされた Oracle JDK の NFTC (Oracle No-Fee Terms and Conditions) ライセンス により、乱立する JDK ディストリビューション問題に決着をつけ、今後は Oracle JDK でいけると思った人も多いのではないでしょうか。
Webでもこのライセンス変更が大きく取り上げられたことは、記憶に新しいと思います。
- Introducing the Free Java License
- Oracle JDK 17 - 再び商用利用が無料に
- オラクル、Oracle JDKを再び無料提供へ、本番環境でも利用可。昨日リリースのJava 17から - Publickey
かくいう私もその一人だったのですが、Java 17 への移行を検討していた矢先、(自分が当時刷り込まれていた理解に反して)Oracle JDK は今後も SaaS などの対外的な商用サービスでは有償になるという情報を見つけました。
実際の本番利用にあたっては、自身のプロダクトでの利用形態に照らし合わせ、ライセンス条文の確認や、法務への相談などを実施して判断することを強くオススメします。
前提
- Oracle JDK 17 以降
- Web ブラウザ経由の商用サービス(Web サービス)
- サーバー側で Java を実行
結論
- SaaS のように外部にサービス提供する Web アプリケーションにおいて、NFTC ライセンスで Oracle JDK 17 以降を無償で本番利用することはできない
経緯
発端。personal use
と internal business operations
に限定されており、 internal business operations
には SaaS のような外部へのサービス提供を含まないのでは?という問題提起
伊藤さんが Oracle 社内で確認したところ、 internal business operations
には外部へのサービス提供を含まない、すなわち 外部向けアプリケーションでは本番環境は有償利用になる との回答
元のブログ記事からもFAQからも読み取りづらいよね、という声。最終的にはライセンス条文を読んで、でしかないのはその通りなのだと思いますが、このへんの情報がベースに各種の Web 記事が作られて誤解が拡散している気がするので、全く同感です。