容量が少ないモデルのMacBookを買った人でBootCampが使いたい人なら必ずこう思うことでしょう。
「外付けHDDにBootCamp Windowsがいれられたらな」
わたしもその一人です。
#目的
外付けHDDにWindows10をインストールし、Macで外付けHDDからWindows10をブートできるようにする。
主な目的は本体使用容量削減。
#環境
・MacBook Pro early2015 128GB macOS Sierra10.12.1 <-作業のため、空き容量があったほうがいいです。
・EC-PHU3W1(I-O DATA) Amazonリンク <-愛用しています。2台買いました。超安いです。
・16GB USB3.0 USBフラッシュメモリ 1個(TOSHIBA)Amazonリンク <-大阪日本橋参考価格¥540
・Windows10 インストールisoファイルMicrosoftリンク <-ダウンロードしておきましょう。
・Yosemiteインストーラ.app <-MacAppStoreからインストーラをダウンロードしましょう。
私の環境に限ってはYosemiteが必要になりました。私の環境では、SierraのBootCampアシスタント(BCA)を使ってWindowsインストーラUSBを作成することができなかったからです。(YosemiteのBCAなら可能でした。)
BCAを使ってWindowsインストーラUSBを作成することができればYosemiteは必要ありません。
(MBP late2016モデルではYosemiteが入れられるかわかりません。SierraのBCAでWindowsインストーラUSBを作成することができなければ、MBP late2016ではできないかもしれません。)
#作業手順
##工程概要
・(Yosemiteの)BCAでWindowsインストーラUSBを作成
・Windowsを使って外付けHDDにWindowsを展開、外付けHDDにBoot設定
##1. YosemiteインストーラUSBの作成
1.1. MacAppStoreの購入済みタブからOS X Yosemiteをダウンロードする。
1.2. USBメモリを挿す。
1.3. createinstallmediaを実行する。参考サイト1(Apple Support)
$ sudo /Applications/Install\ OS\ X\ Yosemite.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/USBメモリの名前 --applicationpath /Applications/Install\ OS\ X\ Yosemite.app --nointeraction
##2. 外付けHDDをフォーマット&Yosemiteインストール
2.1. Macの電源を落とし、USBメモリと外付けHDDを挿した状態でoptionキーを押しながら電源ボタンを押して起動する。
2.2. Install OS X Yosemiteを選択する。
2.3. ディスクユーティリティを開き、外付けHDDを
・MacOS拡張 ジャーナリング
・GUIDパーティションマップ
でフォーマットする。
2.4. 戻って、OS Xをインストールを選択して「続ける」を押す。
2.5. 同意の後、インストール先に外付けHDDを選択し、インストールを開始する。
2.6. インストール完了後電源を落とし、外付けHDDのみを挿した状態でoptionキーを押しながら電源ボタンを押して起動する。
2.7. 外付けHDDを選択してYosemiteを起動する。
2.8. Yosemiteのセットアップを済ませる。iCloud設定や細かいユーザー設定は全て飛ばす。FileVault(またその他暗号化設定含む)もオフにする。
##3. WindowsインストーラUSBを作成
3.1. 電源を落とし、Sierraを起動する。
3.2. Windowsのisoファイルを、SierraからYosemiteの入った外付けHDDにコピーする。移動してはいけない。Yosemiteで起動した時に扱いやすい場所に置く。($HOME直下等。)
3.3. 電源を落とし、Yosemiteで起動する
3.4. YosemiteインストーラUSBを挿す。
3.5. BootCampアシスタント(BCA)を開く。
3.6. 「Windows7またはそれ以降のバージョンのインストールディスクを作成」にチェックを入れる。また同時に「最新のWindowsサポートソフトウェアをAppleからダウンロード」にもチェックが入る。
3.7. 続けるを押す。
3.8. isoイメージにWindowsのisoファイル、保存先ディスクにYosemiteの入ったUSBメモリを選択し、続けるを押す。
3.9. 消去される旨の警告ダイアログが出るが、続けるを押す。
3.10. Macの電源を落とす。
##4. 仮想Windows10を作成 (既にWindowsが動いている環境がある方は、4.3.から。)
4.1. VirtulBoxをダウンロード、インストールする。
注意:ExtensionPackもインストールする。
4.2. Windows10の仮想デスクトップを作成する。参考サイト2(PC設定のカルマ 様)
注意:プロダクトキーは入力せずに、スキップ(またはそれに値するもの)を選択する。
4.3. 仮想Windowsに(3.)で作ったUSBと外付けHDDをマウントする。
4.3. 管理者権限でコマンドプロンプトを起動する。
4.4. diskpartを起動する。
> diskpart
4.5. 次のコマンドでマウントされているディスクのリストが表示されるので、容量から外付けHDDを特定し、番号を確認する。
diskpart > list disk
4.6. 下記コマンドを実行する。[]でくくった部分は自分に合うように置き換えるように。下3行は共有パーティションを作成する部分なので、共有パーティションが必要ない場合は飛ばしても良い。
共有パーティションを作るなら、Windows用領域にまともなsizeを指定してください。
diskpart > select disk [(4.5.)で確認した番号]
diskpart > clean
diskpart > convert gpt
diskpart > create partition efi size=256
diskpart > format fs=fat32 quick label="EFI"
diskpart > assign letter=S
diskpart > create partition primary size=[Windowsに割り当てたい容量。単位はMB。size=ごと書かなければ、自動的に残りの全ての容量が設定される。]
diskpart > format fs=ntfs quick label="Windows"
diskpart > assign letter=I
diskpart > create partition primary
diskpart > format fs=exfat quick label="Share"
4.7. (3.)のUSBのドライブ文字を確認する。
diskpart > list volumes
※ドライブ文字とは、EやFなど、ドライブの識別に使われる文字である。ハードディスクならC。
4.8. diskpartを終了する。
diskpart > exit
4.9. インストールしたいWindowsの種類と、それに対応するindexを確認する。
> dism /get-wiminfo /wimfile:[(4.7.)で確認した文字]:¥sources¥Install.wim
4.10. install.wimを展開する。下記コマンドを実行する。
> dism /apply-image /imagefile:[(4.7.)で確認した文字]:¥sources¥install.wim /index:[(4.9.)で確認したindex] /applydir:I:¥
4.11. boot設定をする。
> bcdboot i:\Windows /l ja-jp /s s: /f UEFI
4.12. 仮想Windows、Sierraの電源を落とす。
4.13. 外付けHDDのみを挿した状態でoptionを押しながら電源ボタンを押し、EFI Bootを選択する。
4.14. Windowsのセットアップをする。
#参考サイト
容量節約!iMacやMacBookのBootcampで外付けHDDへWindowsをインストールする方法 - Mokosoft開発者ブログ
参考サイト1(Apple Support)
参考サイト2(PC設定のカルマ 様)
#注意
Windowsは外部ストレージにインストールすることがサポートされていません。
そのため、この方法でインストールされたWindowsに大型アップデート(Anniversary Updateなど)を当てることはできません。
アップデートしたい場合は、2つのHDDを使ってそれぞれを踏み台にするように毎回Windowsを入れ直す必要があるかと思います。