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Renesas RA:マイコンからLINE Notify

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皆さん、IoTを楽しんでいますか?

日本の皆さんがよく使われているメッセージアプリLINEには、「LINE Notify」と呼ばれる外部のWebサービスからの通知を受信出来るサービスがあります。このAPIはHTTPプロトコルに準拠しているため、さまざまなIoT Edgeデバイスからも通知を送信することができます。

本記事では、Renesas RA MCUからLINE Notifyを発行し、モバイル端末にメッセージを送信するアプリケーションの開発手順を紹介します!

今回はRA MCU用Flexible Software Package(FSP)に同梱のミドルウェアMicrosoft製Azure RTOS NetX Duo Web HTTPS Clientアドオンを使用してネットワーク通信機能を実装します。またマイコンからLINEサーバまでの間のインターネットにおいて、メッセージデータを安全に届けるため、TLS (Transport Layer Security)セキュリティを有効にします。

全体イメージ:
ra-line-notify-overall-image.png

動作イメージ:デモ動画

記事内に誤った情報が含まれている可能性があります。
著者はこの記事にて生じた損害に関し一切の責任を負いません。

LINE Notify

LINE Notifyは様々なWebサービスからの通知を、LINEで受信することが出来る便利なサービスです。連携できる主なサービスはGitHub、IFTTT、Mackerelとなります(執筆時点)。

またLINE NotifyのAPIはHTTPプロトコルに準拠しているため、インターネットに接続できるIoT Edgeデバイスであれば、スマートフォンなどモバイル端末にメッセージなどを送信することができます。
LINE Notify API Document 👉 URL

送信できるもの:
・ テキストメッセージ
・ 画像
・ スタンプ(Sticker識別子を使用)

LINE Notify APIは簡単な機能のみであり、より高度な機能を求める場合はLINE Messaging APIの使用をお勧めします。またNotify APIは広告および販売促進などの目的での利用ができない点に注意が必要です。

アプリ構成

今回はRenesas RA Family RA6M5 MCU上に、FSP + Azure RTOS NetX Duo Web HTTPSミドルウェアを使用したネットワークアプリケーションを実装します。NetX Duoを使用しますので、必然とRTOSはAzure RTOS ThreadXを使用することになります。

下図にアプリケーションで使用するFSPコンポーネントを赤枠で示します。
・ ネットワーク通信:NetX Duo & Addon (Web HTTPS Client、DHCP Client、DNS Client)、Ethernet HAL
・ ネットワークセキュリティ:NetX Secure、SCE (Secure Cryptographic Engine、ハードウェアアクセラレータ)
・ 通知送信開始トリガ:External Interrupt HAL (ユーザスイッチの押し下げ検出)
・ LED状態表示:I/O Ports HAL
ra-line-notify-fsp-usage.png
(FSPv4.2.0のコンポーネント一覧)

ハードウェア接続:
ra-line-notify-hardware-conn.png
アプリケーション動作フロー:
ra-line-notify-system-flow.png

以降の章ではRenesas製のRA6M5 MCU開発ボードEK-RA6M5を使用した開発手順を説明しますが、基本的には他MCUやボードにおいても同様の手順で開発できると思います。必要に応じて各MCUやボードの仕様に合わせて設定内容を変更してください。

また以下の手順例では、ネットワークインターフェースにEthernet(有線接続、Ether PHYはKSZ8091)を使用します。WiFiなど無線通信を使用する場合はFSPユーザーズマニュアルやExample Programを参照して実装してください。

RAアプリケーション開発

それではe2studio開発環境とFSPのコンフィグレータを使用して開発を進めていきます。

この記事のサンプルコード・プロジェクトをGithubで公開しています。
以下の手順でうまく設定できない場合や、0から作るのが億劫な方はそちらをご参照ください。
詳細は、ここ

1. プロジェクト生成

e2studio IDEを起動し、File > New > Renesas C/C++ Project > Renesas RA からプロジェクト生成ウィンドウを開く。
ra-line-notify-1-1.png
C/C++ > Renesas RA C/C++ Project を選択し、Next > をクリック。
ra-line-notify-1-2.png
適当なプロジェクト名を入力。
ra-line-notify-1-3.png
デバイスを選択します。Renesas製ボードをお使いの場合、Boardから選択。リストに表示されてないユーザ独自のボードを使用する場合は、Board は選択せず Device からMCUを選択。Next > をクリック。
ra-line-notify-1-4.png
Project Type には Flat Project を選択。Next > をクリック。
ra-line-notify-1-5.png
Build ArtifactExecutableRTOS SelectionAzure RTOS ThreadX (vX.X.X+fspvX.X.X) を選択。Next > をクリック。
ra-line-notify-1-6.png
Minimal Project Templateを選択し、Finish をクリック。プロジェクト生成が始まります。
ra-line-notify-1-7.png

FSP Concifugration パースペクティブを開くか聞かれた場合は、Open Perspective を選択。
ra-line-notify-1-8.png

2. クロック&ピンコンフィグレーション

コンフィグレータの Clocks タブや Pins タブを開き、使用するクロック構成・ピン構成に合わせて設定を変更してください。今回のH/W構成はシンプルなため、ボードBSPに設定されているプリセットでカバーされているため、変更する必要はありません。
ra-line-notify-1-9.png

3. スレッド追加

Stacks タブを開き、Threads 欄のNew Thread をクリック。"New Thread"という名前のスレッドが追加されます。スレッドのシンボル名は"new_thread0"になります。
ra-line-notify-1-10.png

New Thread を選択し、Properties ビューからThread > Stack Size を"4096"に変更します。
ra-line-notify-1-11.png

4. スタックコンフィグレーション

4.1 Web HTTPS Clientモジュールを追加

Stacks タブ上で、New Thread を選択した状態で、New Stack > Networking > Azure RTOS NetX Duo Web HTTP/HTTPS Clientを追加。
ra-line-notify-1-12.png
以下のようにスタックツリーが表示されます。
ra-line-notify-1-13.png
"Add NetX Duo Network Driver"と表示されているブロックをクリックし、New > NetX Duo Ethernet Driver (rm_netxduo_ether) を選択。
ra-line-notify-1-14.png
"Add NetX Duo Packet Pool"と表示されているブロックをクリックし、Use > g_packet_pool0 Azure RTOS NetX Duo Packet Pool Instance を選択。今回はNetX Duo IP Instance下にデフォルトで追加されているPacket Poolを共有利用します。New を選択すれば、分離したPacket Poolも構成可能です。
ra-line-notify-1-15.png
"Add NetX Duo Secure"と表示されているブロックをクリックし、New > Azure RTOS NetX Secure を選択。
ra-line-notify-1-16.png
Azure RTOS NetX Cryptoブロック下、"Add NetX Crypto..."と表示されているブロックをクリックし、New > Azure RTOS NetX Crypto HW Acceleration を選択。
ra-line-notify-1-17.png

4.2 Azure RTOS NetX Duo DHCP IPv4 Clientモジュールを追加

ネットワークからデバイスのIPアドレスを取得するDHCP Clientを追加します。
※固定IPを使用する場合はこのモジュールは必要ありません。
New Stack > Networking > Azure RTOS NetX Duo DHCP IPv4 Clientを選択。
ra-line-notify-1-18.png
NetX Duo DHCP IPv4 Clientモジュール下のブロックは、Web HTTP Clientのものを共有利用します。それぞれのブロックで Use を選択。
ra-line-notify-1-19.png
ra-line-notify-1-20.png

4.3 Azure RTOS NetX Duo DNS Clientモジュールを追加

インターネット上のDNSサーバから、接続先のLINEサーバのIPアドレスを検索するDNS Clientを追加します。
※手動でIPアドレスを検索し、設定する場合はこのモジュールおよび関連コードは必要ありません。
New Stack > Networking > Azure RTOS NetX Duo DNS Clientを選択。
ra-line-notify-1-21.png
NetX Duo DNS Clientモジュール下のブロックは、Web HTTP Clientのものを共有利用します。それぞれのブロックで Use を選択。
ra-line-notify-1-22.png
ra-line-notify-1-23.png

以上でネットワークに必要なモジュールは追加が完了しました。

4.4 External IRQモジュールを追加

さらに外部端子割込み検出用のExternal IRQモジュールを追加します。
New Stack > Input > External IRQ を選択。
ra-line-notify-1-24.png

最終的には以下のようなスタックツリーになります。横長になってしまいました。。。
※現時点では、赤字のエラーが表示されていると思います。以降のステップで直していきます。
image.png

4.5 コンフィグレーション

Azure RTOS NetX Crypto HW Acceleration ブロックをクリックし、プロパティビューから Common > Standalone UsageUse with TLS に変更。
ra-line-notify-1-25.png
Azure RTOS NetX Duo Web HTTP/HTTPS Client ブロックをクリックし、プロパティビューから Common > Web HTTP > ClientEnable に変更。
ra-line-notify-1-26.png
Azure RTOS NetX Duo Packet Pool ブロックをクリックし、プロパティビューから Module > Number of Packets in Pool を32に変更。(念のため)
ra-line-notify-1-27.png

External IRQの設定を変更します。EK-RA6M5のユーザスイッチS1はIRQ Channel 10に接続され、押された際はLowレベルとなります。External IRQ ブロックをクリックし、
Channel を "10"に、
TriggerFalling に、
Callback を "irq_sw1_cb" に変更します。
ra-line-notify-1-28.png

コンフィグレータの BSP タブを開き、プロパティビューから RA Common > Main stack size を"0x4000"に変更。
ra-line-notify-1-29.png

コンフィグレーション完了です。Generate Project Content ボタンを押し、ソースコードと設定ファイルをプロジェクトに適用します。
ra-line-notify-1-30.png

5. コード実装:ベースアプリ

ベースのアプリケーションを実装します。動作フローはここを確認してください。

RTOS選択・Minimal Project Template選択でプロジェクトを作成した場合、<thread name>_entry.cというファイルがsrcフォルダに生成されます。このファイルにユーザプリケーションを書きます。

以下を参考にコードを実装してください。

コード内には TODO と書いたコメント文を追加しています。以降のステップではこの部分にコードを追加していきます。

new_thread_entry.c
#include "new_thread0.h"

/* LEDs */
#define LED_1_PIN               BSP_IO_PORT_00_PIN_07 /* Green */
#define LED_2_PIN               BSP_IO_PORT_00_PIN_08 /* Red */
#define LED_ON_LEVEL            BSP_IO_LEVEL_HIGH
#define LED_OFF_LEVEL           BSP_IO_LEVEL_LOW

/* Debug output */
/* TODO(1): Add instruction conversion code for debug output */

#define INFO_PRINT(fn_, ...)     printf((fn_), ##__VA_ARGS__);
#define ERROR_ASSERT(a, b, c, d) if(a){ printf("  Error in " b ": 0x%x\n", c); \
                                 R_IOPORT_PinWrite(NULL, LED_2_PIN, LED_ON_LEVEL); d;}

/* TODO(2): Add additional variables definition */

volatile bool g_sw1_pushed = false;

void netx_packet_pool_setup(void);
void netx_ip_setup(void);
void netx_dhcp_client_setup(void);
void netx_dns_setup(void);
void server_ip_address_get(void);
void line_notify_packet_send(void);

/* TODO(3): Add function definition */

void new_thread0_entry(void)
{
    UINT status = 0;
    UINT sw_push_counter = 0;
    volatile bool g_led1_status = false;

    INFO_PRINT("\n==============================================\n");
    INFO_PRINT("Application Thread started.\n");

    R_ICU_ExternalIrqOpen(&g_external_irq0_ctrl, &g_external_irq0_cfg);
    R_ICU_ExternalIrqEnable(&g_external_irq0_ctrl);

    /* Setup the platform; initialize the SCE and the TRNG */
    status = nx_crypto_initialize();
    ERROR_ASSERT(NX_CRYPTO_SUCCESS != status, "nx_crypto_initialize", status, __BKPT(0));

    /* Initialize NetX system */
    nx_system_initialize();

    /* Setup NetX packet pool memory */
    netx_packet_pool_setup();

    /* Setup NetX IP */
    netx_ip_setup();

    /* Setup NetX DHCP Client and get device ip address */
    netx_dhcp_client_setup();

    /* Setup DNS */
    netx_dns_setup();

    /* Get server ip address */
    server_ip_address_get();

    INFO_PRINT("All setup completed. Https client application is ready.\n");
    INFO_PRINT("Press SW1 to send LINE notification\n");

    while (1)
    {
        if(g_sw1_pushed)
        {
            g_sw1_pushed = false;
            sw_push_counter++;

            INFO_PRINT("-----------------------\n");
            INFO_PRINT("LINE Notify Send Action\n");

            /* Prepare message data */
            /* TODO(4): message preparation code */

            /* Send packet for LINE notify */
            line_notify_packet_send();
        }

        tx_thread_sleep (50);

        /* Blinks LED */
        g_led1_status = !g_led1_status;
        if(g_led1_status)
        {
            R_IOPORT_PinWrite(NULL, LED_1_PIN, LED_ON_LEVEL);
        }
        else
        {
            R_IOPORT_PinWrite(NULL, LED_1_PIN, LED_OFF_LEVEL);
        }
    }

    R_IOPORT_PinWrite(NULL, LED_2_PIN, LED_ON_LEVEL);

    while (1)
    {
        tx_thread_sleep (1);
    }
}

void netx_packet_pool_setup(void)
{
    /* TODO(5): Add packet pool setup code */
}

void netx_ip_setup(void)
{
    /* TODO(6): Add netx ip setup code */
}

void netx_dhcp_client_setup(void)
{
    /* TODO(7): Add dhcp setup code */
}

void netx_dns_setup(void)
{
    /* TODO(8): Add netx dns setup code */
}

void server_ip_address_get(void)
{
    /* TODO(9): Add ip address acquisition code */
}

void line_notify_packet_send(void)
{
    /* TODO(10): Add line notify packet send code */
}

void irq_sw1_cb(external_irq_callback_args_t *p_args)
{
    FSP_PARAMETER_NOT_USED(p_args);
    g_sw1_pushed = true;
}

e2studio IDE+FSPの開発環境は、 Developer Assitance と呼ぶコンフィグレータの設定内容に基づいた各種モジュールのセットアップコードを作成してくれる機能があります。プロジェクトフォルダの Developer Assistance でツリーを開いていくと、緑色の丸アイコンが現れ、Call ... setupと書かれた部分をドラッグ&ドロップするだけでコードを簡単に実装できます。 対象を選択し、Properties ビューでプレビューを見ることもできます。
以降のステップでは、青枠のハイライトで生成されたコードをベースとして実装していきます。
ra-line-notify-2-1.png

6. コード実装:ネットワークI/F初期化

6.1 NetX Packet Poolセットアップ

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
/* Global packet pool */
NX_PACKET_POOL g_packet_pool0;
uint8_t g_packet_pool0_pool_memory[G_PACKET_POOL0_PACKET_NUM * (G_PACKET_POOL0_PACKET_SIZE + sizeof(NX_PACKET))] BSP_ALIGN_VARIABLE(4) ETHER_BUFFER_PLACE_IN_SECTION;

適用場所:TODO(5)

new_thread_entry.c
void netx_packet_pool_setup(void)
{
    UINT status = NX_SUCCESS;
    INFO_PRINT("NetX Packet Pool Setup:\n");

    /* Create the packet pool. */
    status = nx_packet_pool_create(&g_packet_pool0,
                                   "g_packet_pool0 Packet Pool",
                                   G_PACKET_POOL0_PACKET_SIZE,
                                   &g_packet_pool0_pool_memory[0],
                                   G_PACKET_POOL0_PACKET_NUM * (G_PACKET_POOL0_PACKET_SIZE + sizeof(NX_PACKET)));
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_packet_pool_create", status, __BKPT(0));

    INFO_PRINT("  Completed successfully\n\n");
}

6.2 NetX IPセットアップ

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
/* IP instance */
NX_IP g_ip0;

/* Stack memory for g_ip0. */
uint8_t g_ip0_stack_memory[G_IP0_TASK_STACK_SIZE] BSP_PLACE_IN_SECTION(".stack.g_ip0") BSP_ALIGN_VARIABLE(BSP_STACK_ALIGNMENT);

/* ARP cache memory for g_ip0. */
uint8_t g_ip0_arp_cache_memory[G_IP0_ARP_CACHE_SIZE] BSP_ALIGN_VARIABLE(4);

適用場所:TODO(6)

new_thread_entry.c
void netx_ip_setup(void)
{
    UINT status;
    INFO_PRINT("NetX IP Setup:\n");

    /* Create the ip instance. */
    status = nx_ip_create(&g_ip0,
                          "g_ip0 IP Instance",
                          G_IP0_ADDRESS,
                          G_IP0_SUBNET_MASK,
                          &g_packet_pool0,
                          G_IP0_NETWORK_DRIVER,
                          &g_ip0_stack_memory[0],
                          G_IP0_TASK_STACK_SIZE,
                          G_IP0_TASK_PRIORITY);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_ip_create", status, __BKPT(0));

    /* If using Embedded Wireless Framework then uncomment this out to set the adapter_ptr. See the FSP user manual for more details. */
    // g_ip0.nx_ip_reserved_ptr = adapter_ptr;

    /* Set the gateway address if it is configured. Make sure this is set if using the Embedded Wireless Framework! */
    if(IP_ADDRESS(0, 0, 0, 0) != G_IP0_GATEWAY_ADDRESS)
    {
        status = nx_ip_gateway_address_set(&g_ip0, G_IP0_GATEWAY_ADDRESS);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_ip_gateway_address_set", status, __BKPT(0));
    }

    status = nx_arp_enable(&g_ip0, &g_ip0_arp_cache_memory[0], G_IP0_ARP_CACHE_SIZE);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_arp_enable", status, __BKPT(0));

    /* Enable TCP */
    status = nx_tcp_enable(&g_ip0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_tcp_enable", status, __BKPT(0));

    /* Enable UDP */
    status = nx_udp_enable(&g_ip0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_udp_enable", status, __BKPT(0));

    /* Enable ICMP */
    status = nx_icmp_enable(&g_ip0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_icmp_enable", status, __BKPT(0));

    INFO_PRINT("  Wait for IP link up\n");

    /* Wait for the link to be enabled. */
    ULONG current_state;
    do{
        nx_ip_status_check(&g_ip0, NX_IP_LINK_ENABLED, &current_state, 1000U);
    }while(NX_IP_LINK_ENABLED != current_state);

    INFO_PRINT("  Completed successfully\n\n");
}

7. コード実装:ネットワーク接続&サーバIPアドレス取得

7.1 NetX DHCP Clientセットアップ&デバイスIPアドレス取得

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
/* DHCP instance. */
NX_DHCP g_dhcp_client0;

適用場所:TODO(7)

new_thread_entry.c
void netx_dhcp_client_setup(void)
{
    UINT status = NX_SUCCESS;
    INFO_PRINT("NetX DHCP Client Setup:\n");

    /* Create the DHCP instance. */
    status = nx_dhcp_create(&g_dhcp_client0,
                            &g_ip0,
                            "g_dhcp_client0");
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dhcp_create", status, __BKPT(0));

    /* Set packet pool for DHCP */
    status = nx_dhcp_packet_pool_set(&g_dhcp_client0, &g_packet_pool0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dhcp_packet_pool_set", status, __BKPT(0));

    /* Start DHCP service. */
    status = nx_dhcp_start(&g_dhcp_client0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dhcp_start", status, __BKPT(0));

    /* Wait until an IP address is acquired via DHCP. */
    ULONG requested_status;
    status = nx_ip_status_check(&g_ip0, NX_IP_ADDRESS_RESOLVED, &requested_status, 1000);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_ip_status_check", status, __BKPT(0));
    ERROR_ASSERT(requested_status != NX_IP_ADDRESS_RESOLVED, "nx_ip_status_check", requested_status, __BKPT(0));

    /* Get the updated ip address */
    ULONG ip_address;
    ULONG network_mask;
    status = nx_ip_interface_address_get(&g_ip0, 0, &ip_address, &network_mask);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_ip_interface_address_get", status, __BKPT(0));

    INFO_PRINT("\n");
    INFO_PRINT("  Device IP Address: %d:%d:%d:%d\n", (ip_address >> 24) & 0xFF,
                                                     (ip_address >> 16) & 0xFF,
                                                     (ip_address >> 8) & 0xFF,
                                                     (ip_address >> 0) & 0xFF);
    INFO_PRINT("\n");

    INFO_PRINT("  Completed successfully\n\n");
}

7.2 DNSセットアップ

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
/* DNS instance. */
NX_DNS g_dns0;

#define DNS_SERVER_ADDRESS              IP_ADDRESS(8,8,8,8)

適用場所:TODO(8)

new_thread_entry.c
void netx_dns_setup(void)
{
    UINT status = NX_SUCCESS;
    INFO_PRINT("NetX DNS Setup:\n");

    /* Create the DNS instance. */
    status = nx_dns_create(&g_dns0,
                           &g_ip0,
                           (UCHAR *)"g_dns0");
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dns_create", status, __BKPT(0));

    /* Set packet pool for DNS */
    status = nx_dns_packet_pool_set(&g_dns0, &g_packet_pool0);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dns_packet_pool_set", status, __BKPT(0));

    INFO_PRINT("  Completed successfully\n\n");
}

7.3 サーバIPアドレス取得

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
NXD_ADDRESS server_ip_address;
#define HTTP_HOST_NAME                  "notify-api.line.me"
#define HTTP_HOST_IP_ADDRESS_EXAMPLE    IP_ADDRESS(147,92,242,65)

適用場所:TODO(9)

new_thread_entry.c
void server_ip_address_get(void)
{
    UINT status = NX_SUCCESS;
    ULONG record_buffer[50];
    UINT  record_count;

    INFO_PRINT("Server IP Address Get:\n");

    INFO_PRINT("\n");
    INFO_PRINT("  Server Host Name: %s\n", HTTP_HOST_NAME);

    /* Add an IPv4 server address to the Client list. */
    status = nx_dns_server_add(&g_dns0, DNS_SERVER_ADDRESS);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dns_server_add", status, __BKPT(0));

    /* Request the IPv4 address for the specified host. */
    status =  nx_dns_ipv4_address_by_name_get(&g_dns0,
                                              (UCHAR *)HTTP_HOST_NAME,
                                              record_buffer,
                                              sizeof(record_buffer),&record_count,
                                              500);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_dns_ipv4_address_by_name_get", status, __BKPT(0));

    if(record_count > 0)
    {
        server_ip_address.nxd_ip_address.v4 = record_buffer[0];
        server_ip_address.nxd_ip_version = NX_IP_VERSION_V4;

        INFO_PRINT("  Server IP Address: %d:%d:%d:%d\n", (server_ip_address.nxd_ip_address.v4 >> 24) & 0xFF,
                                                         (server_ip_address.nxd_ip_address.v4 >> 16) & 0xFF,
                                                         (server_ip_address.nxd_ip_address.v4 >> 8) & 0xFF,
                                                         (server_ip_address.nxd_ip_address.v4 >> 0) & 0xFF);
    }
    else
    {
        server_ip_address.nxd_ip_address.v4 = HTTP_HOST_IP_ADDRESS_EXAMPLE;
        server_ip_address.nxd_ip_version = NX_IP_VERSION_V4;

        INFO_PRINT("  No record found\n\n");
        return;
    }
    INFO_PRINT("\n");

    INFO_PRINT("  Completed successfully\n\n");
}

8. コード実装:通知送信

8.1 メッセージデータ生成

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
/// ########## User Settings ##########
#define ACCESS_TOKEN                    "<add your access token number>"
#define POST_MESSAGE                    "Hello"
/// ###################################

// HTTP Request Parameters:
#define HTTP_HOST_RESOURCE              "/api/notify"
#define HTTP_POST_PARAM_MESSAGE         "message="

unsigned char transfer_message_buff[1000];
unsigned long transfer_message_len;

適用場所:TODO(4)

new_thread_entry.c
            transfer_message_len = sprintf((char*)transfer_message_buff,
                                           "%s%d: %s", HTTP_POST_PARAM_MESSAGE, sw_push_counter, POST_MESSAGE);

8.2 メッセージデータをHTTPsで送信

適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
#define HTTP_AUTH_FIELD_NAME            "Authorization"
#define HTTP_AUTH_FIELD_VALUE           "Bearer "
#define HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_NAME     "Content-Type"
#define HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_VALUE    "application/x-www-form-urlencoded"

/* Web HTTP Client instance. */
NX_WEB_HTTP_CLIENT  g_web_http_client0;

unsigned char receive_message_buff[10000];
unsigned long receive_message_len;

適用場所:TODO(3)

new_thread_entry.c
VOID http_response_callback(NX_WEB_HTTP_CLIENT *client_ptr, CHAR *field_name, UINT field_name_length,
                            CHAR *field_value, UINT field_value_length);

UINT tls_setup_callback(NX_WEB_HTTP_CLIENT *client_ptr, NX_SECURE_TLS_SESSION *tls_session);

適用場所:TODO(10)

new_thread_entry.c
void line_notify_packet_send(void)
{
    UINT status = NX_SUCCESS;
    UINT status2 = NX_SUCCESS;
    NX_PACKET *my_packet;
    NX_PACKET *receive_packet;

    /* Create the Web HTTP Client instance. */
    status = nx_web_http_client_create(&g_web_http_client0,
                                       "g_web_http_client0",
                                       &g_ip0,
                                       &g_packet_pool0,
                                       G_WEB_HTTP_CLIENT0_WINDOW_SIZE);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_create", status, NULL);

    /* Set the header callback routine. */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_response_header_callback_set(&g_web_http_client0, http_response_callback);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_response_header_callback_set", status, NULL);
    }

    /* Make secure connect to server */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_secure_connect(&g_web_http_client0,
                                                   &server_ip_address, NX_WEB_HTTPS_SERVER_PORT,
                                                   tls_setup_callback, NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_secure_connect", status, NULL);
    }

    /* Initialize request packet */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_initialize_extended(&g_web_http_client0,
                                                                NX_WEB_HTTP_METHOD_POST, /* GET, PUT, DELETE, POST, HEAD */
                                                                HTTP_HOST_RESOURCE, sizeof(HTTP_HOST_RESOURCE) - 1,
                                                                HTTP_HOST_NAME, sizeof(HTTP_HOST_NAME) - 1,
                                                                transfer_message_len,
                                                                NX_FALSE,
                                                                NULL, 0, //"name",
                                                                NULL, 0, // "password",
                                                                NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_initialize_extended", status, NULL);
    }

    /* Add additional http header */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_header_add(&g_web_http_client0,
                                                       HTTP_AUTH_FIELD_NAME, sizeof(HTTP_AUTH_FIELD_NAME) - 1,
                                                       HTTP_AUTH_FIELD_VALUE ACCESS_TOKEN, sizeof(HTTP_AUTH_FIELD_VALUE ACCESS_TOKEN) - 1,
                                                       NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_header_add (AUTH)", status, NULL);
    }

    /* Add additional http header */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_header_add(&g_web_http_client0,
                                                       HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_NAME, sizeof(HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_NAME) - 1,
                                                       HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_VALUE, sizeof(HTTP_CONTENTTYPE_FIELD_VALUE) - 1,
                                                       NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_header_add (CONTENT TYPE)", status, NULL);
    }

    /* Start sending http packet request to server */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_send(&g_web_http_client0, NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_send", status, NULL);
    }

    /* Create a new data packet request */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_packet_allocate(&g_web_http_client0,
                                                            &my_packet,
                                                            NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_packet_allocate", status, NULL);
    }

    /* Fill the data into new data packet */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        INFO_PRINT("  Transfer message: %s\n", &transfer_message_buff[sizeof(HTTP_POST_PARAM_MESSAGE) - 1]);

        status = nx_packet_data_append(my_packet,
                                       transfer_message_buff, transfer_message_len,
                                       &g_packet_pool0,
                                       NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_packet_data_append", status, NULL);
    }

    /* Send data packet request to server. */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        status = nx_web_http_client_request_packet_send(&g_web_http_client0,
                                                        my_packet,
                                                        0,
                                                        NX_WAIT_FOREVER);
        ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_request_packet_send", status, NULL);
    }

    /* Check response */
    if(status == NX_SUCCESS)
    {
        UINT get_status = NX_SUCCESS;
        while(get_status != NX_WEB_HTTP_GET_DONE)
        {
            /* Check and get response body */
            get_status = nx_web_http_client_response_body_get(&g_web_http_client0,
                                                              &receive_packet,
                                                              NX_WAIT_FOREVER);

            if (get_status != NX_SUCCESS && get_status != NX_WEB_HTTP_GET_DONE)
            {
                status = get_status;
                ERROR_ASSERT(1, "nx_web_http_client_response_body_get", get_status, break);
            }
            else
            {
                /* Receive data packet from packet pool */
                status = nx_packet_data_extract_offset(receive_packet, 0, receive_message_buff, 100, &receive_message_len);
                if(status != NX_SUCCESS)
                {
                    ERROR_ASSERT(1, "extracting response body data", status, break);
                }
                else
                {
                    if(receive_message_len > 0)
                    {
                        receive_message_buff[receive_message_len] = 0;
                        INFO_PRINT("  Received data: %s\n", receive_message_buff);
                        nx_packet_release(receive_packet);
                    }
                }
            }
        }
    }

    /* Clear out the HTTP client */
    status2 = nx_web_http_client_delete(&g_web_http_client0);
    ERROR_ASSERT(status2 != NX_SUCCESS, "nx_web_http_client_delete", status2, NULL);

    if(status != NX_SUCCESS)
    {
        tx_thread_sleep (100);
        R_IOPORT_PinWrite(NULL, LED_2_PIN, LED_OFF_LEVEL);
    }
}

適用場所:ファイル末尾

new_thread_entry.c
VOID http_response_callback(NX_WEB_HTTP_CLIENT *client_ptr, CHAR *field_name, UINT field_name_length,
                            CHAR *field_value, UINT field_value_length)
{
    CHAR name[100];
    CHAR value[100];

    NX_PARAMETER_NOT_USED(client_ptr);

    memset(name, 0, sizeof(name));
    memset(value, 0, sizeof(value));

    memcpy(name, field_name, field_name_length);
    memcpy(value, field_value, field_value_length);

#if 0
    INFO_PRINT("  Received header: \n\tField name: %s (%d bytes)\n\tValue: %s (%d bytes)\n--------------\n",
               name, field_name_length,
               value, field_value_length);
#endif
}

TLS関連コード
適用場所:TODO(2)

new_thread_entry.c
unsigned char http_server_ca_cert_der[];
unsigned int http_server_ca_cert_der_len;

CHAR                crypto_metadata_client[20000 * NX_WEB_HTTP_SERVER_SESSION_MAX];
UCHAR               tls_packet_buffer[40000];
NX_SECURE_X509_CERT trusted_certificate;
NX_SECURE_X509_CERT remote_certificate, remote_issuer;
UCHAR               remote_cert_buffer[2000];
UCHAR               remote_issuer_buffer[2000];

extern const NX_SECURE_TLS_CRYPTO nx_crypto_tls_ciphers;

適用場所:ファイル末尾

new_thread_entry.c
UINT tls_setup_callback(NX_WEB_HTTP_CLIENT *client_ptr, NX_SECURE_TLS_SESSION *tls_session)
{
    UINT status;
    NX_PARAMETER_NOT_USED(client_ptr);

    /* Initialize and create TLS session. */
    status = nx_secure_tls_session_create(tls_session,
                                          &nx_crypto_tls_ciphers,
                                          crypto_metadata_client,
                                          sizeof(crypto_metadata_client));
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_secure_tls_session_create", status, return(status));

    /* Allocate space for packet reassembly. */
    status = nx_secure_tls_session_packet_buffer_set(tls_session,
                                                     tls_packet_buffer,
                                                     sizeof(tls_packet_buffer));
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_secure_tls_session_packet_buffer_set", status, return(status));

    /* Add a CA Certificate to our trusted store for verifying incoming server certificates. */
    status = nx_secure_x509_certificate_initialize(&trusted_certificate,
                                                   http_server_ca_cert_der, (USHORT)http_server_ca_cert_der_len,
                                                   NX_NULL, 0,
                                                   NULL, 0,
                                                   NX_SECURE_X509_KEY_TYPE_NONE);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_secure_x509_certificate_initialize", status, return(status));

    /* Apply trusted certificate to TLS instance */
    status = nx_secure_tls_trusted_certificate_add(tls_session, &trusted_certificate);
    ERROR_ASSERT(status != NX_SUCCESS, "nx_secure_tls_trusted_certificate_add", status, return(status));

        /* Need to allocate space for the certificate coming in from the remote host. */
    nx_secure_tls_remote_certificate_allocate(tls_session, &remote_certificate, remote_cert_buffer, sizeof(remote_cert_buffer));
    nx_secure_tls_remote_certificate_allocate(tls_session, &remote_issuer, remote_issuer_buffer, sizeof(remote_issuer_buffer));

    return(NX_SUCCESS);
}

TLS接続を行うためには、LINE Notifyサーバが使用するルートCA証明書をインストールする必要があります。
またNetX Secureミドルウェアが認識できる証明書形式はDER形式になります。DER形式かつC言語コードに変換し、プログラムに適用します。
執筆時点でのLINE Notifyサーバ(notify-bot.line.me)が使用しているCA(GlobalSign Root CA - R3)のCコードは、以下の通りです。

適用場所:ファイル末尾

new_thread_entry.c
unsigned char http_server_ca_cert_der[] = {
  0x30, 0x82, 0x03, 0x5F, 0x30, 0x82, 0x02, 0x47, 0xA0, 0x03, 0x02, 0x01, 0x02, 0x02, 0x0B, 0x04, 0x00, 0x00, 0x00, 0x00, 0x01, 0x21, 0x58, 0x53, 0x08, 0xA2, 0x30, 0x0D, 0x06, 0x09, 0x2A, 0x86, 0x48, 0x86, 0xF7, 0x0D, 0x01, 0x01, 0x0B, 0x05,
  0x00, 0x30, 0x4C, 0x31, 0x20, 0x30, 0x1E, 0x06, 0x03, 0x55, 0x04, 0x0B, 0x13, 0x17, 0x47, 0x6C, 0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x20, 0x52, 0x6F, 0x6F, 0x74, 0x20, 0x43, 0x41, 0x20, 0x2D, 0x20, 0x52, 0x33, 0x31, 0x13, 0x30,
  0x11, 0x06, 0x03, 0x55, 0x04, 0x0A, 0x13, 0x0A, 0x47, 0x6C, 0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x31, 0x13, 0x30, 0x11, 0x06, 0x03, 0x55, 0x04, 0x03, 0x13, 0x0A, 0x47, 0x6C, 0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x30,
  0x1E, 0x17, 0x0D, 0x30, 0x39, 0x30, 0x33, 0x31, 0x38, 0x31, 0x30, 0x30, 0x30, 0x30, 0x30, 0x5A, 0x17, 0x0D, 0x32, 0x39, 0x30, 0x33, 0x31, 0x38, 0x31, 0x30, 0x30, 0x30, 0x30, 0x30, 0x5A, 0x30, 0x4C, 0x31, 0x20, 0x30, 0x1E, 0x06, 0x03, 0x55,
  0x04, 0x0B, 0x13, 0x17, 0x47, 0x6C, 0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x20, 0x52, 0x6F, 0x6F, 0x74, 0x20, 0x43, 0x41, 0x20, 0x2D, 0x20, 0x52, 0x33, 0x31, 0x13, 0x30, 0x11, 0x06, 0x03, 0x55, 0x04, 0x0A, 0x13, 0x0A, 0x47, 0x6C,
  0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x31, 0x13, 0x30, 0x11, 0x06, 0x03, 0x55, 0x04, 0x03, 0x13, 0x0A, 0x47, 0x6C, 0x6F, 0x62, 0x61, 0x6C, 0x53, 0x69, 0x67, 0x6E, 0x30, 0x82, 0x01, 0x22, 0x30, 0x0D, 0x06, 0x09, 0x2A, 0x86, 0x48,
  0x86, 0xF7, 0x0D, 0x01, 0x01, 0x01, 0x05, 0x00, 0x03, 0x82, 0x01, 0x0F, 0x00, 0x30, 0x82, 0x01, 0x0A, 0x02, 0x82, 0x01, 0x01, 0x00, 0xCC, 0x25, 0x76, 0x90, 0x79, 0x06, 0x78, 0x22, 0x16, 0xF5, 0xC0, 0x83, 0xB6, 0x84, 0xCA, 0x28, 0x9E, 0xFD,
  0x05, 0x76, 0x11, 0xC5, 0xAD, 0x88, 0x72, 0xFC, 0x46, 0x02, 0x43, 0xC7, 0xB2, 0x8A, 0x9D, 0x04, 0x5F, 0x24, 0xCB, 0x2E, 0x4B, 0xE1, 0x60, 0x82, 0x46, 0xE1, 0x52, 0xAB, 0x0C, 0x81, 0x47, 0x70, 0x6C, 0xDD, 0x64, 0xD1, 0xEB, 0xF5, 0x2C, 0xA3,
  0x0F, 0x82, 0x3D, 0x0C, 0x2B, 0xAE, 0x97, 0xD7, 0xB6, 0x14, 0x86, 0x10, 0x79, 0xBB, 0x3B, 0x13, 0x80, 0x77, 0x8C, 0x08, 0xE1, 0x49, 0xD2, 0x6A, 0x62, 0x2F, 0x1F, 0x5E, 0xFA, 0x96, 0x68, 0xDF, 0x89, 0x27, 0x95, 0x38, 0x9F, 0x06, 0xD7, 0x3E,
  0xC9, 0xCB, 0x26, 0x59, 0x0D, 0x73, 0xDE, 0xB0, 0xC8, 0xE9, 0x26, 0x0E, 0x83, 0x15, 0xC6, 0xEF, 0x5B, 0x8B, 0xD2, 0x04, 0x60, 0xCA, 0x49, 0xA6, 0x28, 0xF6, 0x69, 0x3B, 0xF6, 0xCB, 0xC8, 0x28, 0x91, 0xE5, 0x9D, 0x8A, 0x61, 0x57, 0x37, 0xAC,
  0x74, 0x14, 0xDC, 0x74, 0xE0, 0x3A, 0xEE, 0x72, 0x2F, 0x2E, 0x9C, 0xFB, 0xD0, 0xBB, 0xBF, 0xF5, 0x3D, 0x00, 0xE1, 0x06, 0x33, 0xE8, 0x82, 0x2B, 0xAE, 0x53, 0xA6, 0x3A, 0x16, 0x73, 0x8C, 0xDD, 0x41, 0x0E, 0x20, 0x3A, 0xC0, 0xB4, 0xA7, 0xA1,
  0xE9, 0xB2, 0x4F, 0x90, 0x2E, 0x32, 0x60, 0xE9, 0x57, 0xCB, 0xB9, 0x04, 0x92, 0x68, 0x68, 0xE5, 0x38, 0x26, 0x60, 0x75, 0xB2, 0x9F, 0x77, 0xFF, 0x91, 0x14, 0xEF, 0xAE, 0x20, 0x49, 0xFC, 0xAD, 0x40, 0x15, 0x48, 0xD1, 0x02, 0x31, 0x61, 0x19,
  0x5E, 0xB8, 0x97, 0xEF, 0xAD, 0x77, 0xB7, 0x64, 0x9A, 0x7A, 0xBF, 0x5F, 0xC1, 0x13, 0xEF, 0x9B, 0x62, 0xFB, 0x0D, 0x6C, 0xE0, 0x54, 0x69, 0x16, 0xA9, 0x03, 0xDA, 0x6E, 0xE9, 0x83, 0x93, 0x71, 0x76, 0xC6, 0x69, 0x85, 0x82, 0x17, 0x02, 0x03,
  0x01, 0x00, 0x01, 0xA3, 0x42, 0x30, 0x40, 0x30, 0x0E, 0x06, 0x03, 0x55, 0x1D, 0x0F, 0x01, 0x01, 0xFF, 0x04, 0x04, 0x03, 0x02, 0x01, 0x06, 0x30, 0x0F, 0x06, 0x03, 0x55, 0x1D, 0x13, 0x01, 0x01, 0xFF, 0x04, 0x05, 0x30, 0x03, 0x01, 0x01, 0xFF,
  0x30, 0x1D, 0x06, 0x03, 0x55, 0x1D, 0x0E, 0x04, 0x16, 0x04, 0x14, 0x8F, 0xF0, 0x4B, 0x7F, 0xA8, 0x2E, 0x45, 0x24, 0xAE, 0x4D, 0x50, 0xFA, 0x63, 0x9A, 0x8B, 0xDE, 0xE2, 0xDD, 0x1B, 0xBC, 0x30, 0x0D, 0x06, 0x09, 0x2A, 0x86, 0x48, 0x86, 0xF7,
  0x0D, 0x01, 0x01, 0x0B, 0x05, 0x00, 0x03, 0x82, 0x01, 0x01, 0x00, 0x4B, 0x40, 0xDB, 0xC0, 0x50, 0xAA, 0xFE, 0xC8, 0x0C, 0xEF, 0xF7, 0x96, 0x54, 0x45, 0x49, 0xBB, 0x96, 0x00, 0x09, 0x41, 0xAC, 0xB3, 0x13, 0x86, 0x86, 0x28, 0x07, 0x33, 0xCA,
  0x6B, 0xE6, 0x74, 0xB9, 0xBA, 0x00, 0x2D, 0xAE, 0xA4, 0x0A, 0xD3, 0xF5, 0xF1, 0xF1, 0x0F, 0x8A, 0xBF, 0x73, 0x67, 0x4A, 0x83, 0xC7, 0x44, 0x7B, 0x78, 0xE0, 0xAF, 0x6E, 0x6C, 0x6F, 0x03, 0x29, 0x8E, 0x33, 0x39, 0x45, 0xC3, 0x8E, 0xE4, 0xB9,
  0x57, 0x6C, 0xAA, 0xFC, 0x12, 0x96, 0xEC, 0x53, 0xC6, 0x2D, 0xE4, 0x24, 0x6C, 0xB9, 0x94, 0x63, 0xFB, 0xDC, 0x53, 0x68, 0x67, 0x56, 0x3E, 0x83, 0xB8, 0xCF, 0x35, 0x21, 0xC3, 0xC9, 0x68, 0xFE, 0xCE, 0xDA, 0xC2, 0x53, 0xAA, 0xCC, 0x90, 0x8A,
  0xE9, 0xF0, 0x5D, 0x46, 0x8C, 0x95, 0xDD, 0x7A, 0x58, 0x28, 0x1A, 0x2F, 0x1D, 0xDE, 0xCD, 0x00, 0x37, 0x41, 0x8F, 0xED, 0x44, 0x6D, 0xD7, 0x53, 0x28, 0x97, 0x7E, 0xF3, 0x67, 0x04, 0x1E, 0x15, 0xD7, 0x8A, 0x96, 0xB4, 0xD3, 0xDE, 0x4C, 0x27,
  0xA4, 0x4C, 0x1B, 0x73, 0x73, 0x76, 0xF4, 0x17, 0x99, 0xC2, 0x1F, 0x7A, 0x0E, 0xE3, 0x2D, 0x08, 0xAD, 0x0A, 0x1C, 0x2C, 0xFF, 0x3C, 0xAB, 0x55, 0x0E, 0x0F, 0x91, 0x7E, 0x36, 0xEB, 0xC3, 0x57, 0x49, 0xBE, 0xE1, 0x2E, 0x2D, 0x7C, 0x60, 0x8B,
  0xC3, 0x41, 0x51, 0x13, 0x23, 0x9D, 0xCE, 0xF7, 0x32, 0x6B, 0x94, 0x01, 0xA8, 0x99, 0xE7, 0x2C, 0x33, 0x1F, 0x3A, 0x3B, 0x25, 0xD2, 0x86, 0x40, 0xCE, 0x3B, 0x2C, 0x86, 0x78, 0xC9, 0x61, 0x2F, 0x14, 0xBA, 0xEE, 0xDB, 0x55, 0x6F, 0xDF, 0x84,
  0xEE, 0x05, 0x09, 0x4D, 0xBD, 0x28, 0xD8, 0x72, 0xCE, 0xD3, 0x62, 0x50, 0x65, 0x1E, 0xEB, 0x92, 0x97, 0x83, 0x31, 0xD9, 0xB3, 0xB5, 0xCA, 0x47, 0x58, 0x3F, 0x5F
};

unsigned int http_server_ca_cert_der_len = sizeof(http_server_ca_cert_der);

9. Segger RTT Viewer デバッグ出力

適用場所:TODO(1)

new_thread_entry.c
#include "SEGGER_RTT/RTT/SEGGER_RTT.h"
#define printf(fn_, ...)         SEGGER_RTT_printf(0, (fn_), ##__VA_ARGS__)

デバッグ出力が必要ない場合、以下のようにしておくと良いと思います。

new_thread_entry.c
#define printf(fn_, ...)

RTT Viewer用のソースファイルを追加します。J-Link Software and Document PackをSeger社のウェブサイト( URL )から入手し、インストールします。
<インストールフォルダ>\JLink\Samples\RTT\SEGGER_RTT_Vxxx.zip下の4つのコードをe2studioのプロジェクトフォルダにコピーします。フォルダ構成も以下のようにすることをお勧めします。
ra-line-notify-2-2.png

SEGGER_RTT_printf.cファイル内56行目を以下に変更してください。

SEGGER_RTT_printf.c
#include "../Config/SEGGER_RTT_Conf.h"

10. LINEから取得したAccess Token番号を適用

LINE Notifyの設定画面から取得した、アクセストークンをコードに適用します。
マクロ ACCESS_TOKEN の値を変更してください。

11. ビルド

プロジェクトが選択された状態で、ハンマーボタン🔨をクリックし、ビルドします。
0 errorsと表示されていれば成功です。
ra-line-notify-2-3.png

動作確認

評価ボードとPCをUSBケーブルで接続します。
プロジェクトがLaunch Configurationで選択されていることを確認し、虫ボタンを押します。
ra-line-notify-2-4.png

Arm TrustZoneを搭載したRA MCUで動作確認をする場合、TrustZoneのメモリ境界を設定するために、デバッグ構成似て以下の項目が有効になっている必要があります。またデバッガとMCUとの間にもデバッグI/Fに加えて、シリアルI/Fを接続する必要があります。自作ボードでは注意ください。ルネサス製の評価ボードを使用する場合は、購入時のまま使えます。デバッグ構成で、境域設定が有効になっていることのみ確認ください。
ra-line-notify-2-5.png

イメージのダウンロードが完了すると、Reset Handlerの先頭で停止します。
Resume▶ボタンを押し、プログラムを開始します。

Segger RTT Viewerを起動、以下のように設定し、OKを押します。
ra-line-notify-2-6.png

e2studioのデバッグセッションが切断した状態で使用する場合は、USB Connectionを選択し、お使いのデバイスに合わせてTartget Deviceを変更します。

RTT Viewer接続が成功すると、以下のようなメッセージが表示されます。デバイスはLANケーブル接続によるNetwork Link Upを待っています。
ra-line-notify-2-7.png

LANケーブルを開発ボードに接続するとネットワーク接続やサーバのIPアドレス取得など諸々の処理が実行されます。エラーが出ないことを祈ります。
正常にセットアップ完了したら緑色LED点滅、エラーが発生したら赤色LED点灯します。
ra-line-notify-2-8.png

ここまできたら、あとは評価ボードのユーザスイッチS1を押すだけです。
押すとHTTPs通信を使ってLINEサーバに対してメッセージを送信します。

成功すると、以下のようにStatus:202(Accepted) Message:OKが表示されます。
それと同時にモバイル端末📱に通知が届きます。
ra-line-notify-2-9.png

nx_web_http_client_response_body_get()がエラー(0x300xx)で返った場合、以下のマクロ定義から原因を特定できる可能性があります。参考まで。
https://github.com/azure-rtos/netxduo/blob/master/addons/web/nx_web_http_common.h#L118

デモ

スイッチを押すごとに、LINEに通知が飛びます!!
ra_line_notify_demo_video.gif
※緑LEDの点滅周期が不安定なのは、Gif形式に変換したのが原因です。実際には一定周期で点滅します。

まとめ

以上、マイコン(RA MCU)からLINEに対して通知を発行するアプリケーション開発を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

エンドデバイスがインターネットを経由してデータを飛ばせる、ザ・IoTと言える実装例だったと思います。
ユーザ数の多いLINEに対してデータを飛ばせるので、様々な用途で活用できるのではないでしょうか。今回はLINE Notifyを使用しました。商用であればLINE Messaging APIを使うことになるかと思いますが、基本仕様は変わらないと推察します。

また今回はFSPに同梱のAzure RTOS NetX DUo Addonを使用しました。ネットワーク接続からHTTP+TLSプロトコル操作まで、ネットワーク部の実装がすんなりと行えることが分かってもらえたと思えます。

色んな場面で活用していけたらと思います。
皆さんも使ってみてください。

サンプルコード

以下のGithub Repositryにサンプルコード・プロジェクトを公開しています。参考にどうぞ!
https://github.com/omuraisu49/LINE_Notify

参考資料

・ LINE Notify API Document: https://notify-bot.line.me/doc/ja/
・ Reneas RA Flexible Software Package説明資料: https://renesas.github.io/fsp/
・ Azure RTOS NetX Duo Web HTTPS説明資料: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/rtos/netx-duo/netx-duo-web-http/chapter1
・ Azure RTOS NetX Duo Web HTTPSサンプルコード: https://github.com/azure-rtos/netxduo/blob/master/samples/demo_netxduo_https.c
・ Renesas RA MCUウェブページ: https://www.renesas.com/ra

・Qiita記事「Renesas RA開発で困ったらここを見ろ!
・Qiita記事「Renesas RA:環境構築~シリアル出力時計開発

参考情報: LINE Notifyの設定

1.LINE Notifyサイト(URL)を開く
2.LINEアカウントでログイン
3.トークン発行する をクリック
image.png

4.トークン名とトークルームを設定し、発行する をクリック
※トークルームは事前に用意しておく必要があります。
image.png

5.トークンが発行されます
ページを移動すると二度と確認できないので、必ずメモを取っておきます。
image.png

6.LINEを開き、4で設定したトークルームに LINE Notify を招待

(以上)

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