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『AsanaとChatwork』で問い合わせ対応をカイゼンした話

Last updated at Posted at 2024-11-15

はじめに

今回は、属人化していた問い合わせ対応・管理をカイゼンした話をします。
各部署からいろんな相談・依頼がきて大変な人の参考になれば幸いです。

本題

何がどうなったの?

詳しい違いは図の通りですが、ざっくり取り組んだのは以下3つです。

  • ユーザの自己解決を促す
  • 使うツールは減らしつつ、適したツールを使う
  • やり取りも通知もチャットツールにまとめる

カイゼン前後のフロー図は以下です。
凡例:実線→手動、点線→自動

カイゼン前
カイゼン後

具体的に何をしたの?

カイゼン前に抱えていた課題・問題に対する対応は以下のとおりです。

問題・課題 対応
CCにメンバーを入れることで対応状況を共有することが、メールを用いた目的だが、普段のやり取りで使用しているチャットツール(Chatwork)ではないため、ユーザ・情シスのどちらも連絡を見落とすことがあった。 メールでのやり取りをやめ、Chatwork上でやり取りする運用に変更
メールで行うため、社内でのやりとりにも関わらず、「xxxさんお疲れ様です、yyyです。」「以上、よろしくお願いいたします。 zzzz」というように、メール特有の形式をとる人が多く、無駄な手間がかかっていた。 同上
アドレス間違いによる誤送信リスク 同上
メールでのやりとりは手間を生むため、結果メールではなく口頭でやり取りすることが増えてしまい、対応者ではない他のメンバーからは対応状況が分かりづらくなっていた。 ・問い合わせ対応をChatworkでやるように変更
・また、Chatworkの機能であるチーム機能を使い、固定メンバーはすぐにチャットグループに追加する運用に変更
1つの問い合わせ対応に対して3つ以上のツールをまたぐ必要があった。(ユーザとはメールでやり取り、情シス内でのコミュニケーションはChatwork、対応管理はスプレッドシート)その結果、対応ステータスの更新が漏れやすく、対応者ではない他のメンバーからは対応状況が分かりづらくなっていた。 コミュニケーションはChatwork、対応管理はタスク管理ツール(Asana)で実施。ステータス変更された際にはChatworkに通知が来る仕組みにしたことで、認識漏れを防止
スプレッドシートはカスタマイズ性が高い分、書式崩れやエラーが起きやすく、管理が煩雑になった結果、更新自体のハードルが上がった タスク管理専用のツールを導入
ユーザ向けにFAQとして情報公開が不足しており、同じような問い合わせが発生していた。 FAQページを作成し、社内に公開。ユーザの自己解決を促した。

実装に向けたステップってどんな感じ?

大まかなステップは以下の通りです。

▼ステップ

  1. FAQページの準備
    1. FAQページの作成
      1. 過去の問い合わせ内容にタグづけ
      2. Googleサイトの作成
      3. 問い合わせ件数が多いタグを中心にFAQの作成
    2. 問い合わせフォームの改修
      1. FAQページに誘導する項目の追加
      2. 緊急度、カテゴリ等の項目を追加
  2. タスク管理ツールの導入※利用者は情シスメンバー限定
    1. ツールの比較検討
    2. 運用ルールの確定
  3. 問い合わせフォームとChatworkの連携
    1. GASの作成
      1. Chatoworkのヘルプページに従って連携
      2. Zapierを用いて、AsanaとChatworkを連携
  4. 運用開始

Asanaの決め手は?

Notionはカスタマイズ性が高いですが、それゆえに管理が難しいです。

また、タスクの進捗を書く際には更新履歴を残したいところですが、少し作り込む必要が出てきてしまいます。そうするとスプレッドシートと変わらないので、見送りました。

Backlogはプロジェクト管理に向いてますが、それゆえに単発のタスクの管理が難しいです。

また、一括更新がしづらく、更新のためにCSVの作成が必要だったりと、問い合わせ対応の管理には向いてませんでした。

そんななか、Asanaは単発のタスクも、いくつかステップがあるタスクも管理しやすいです。そもそもUIが個人的に好みでした。そういった理由からAsanaに決定しました。

なお、Asanaにはフォーム機能があり、本来はその機能を使った方がいろいろと便利なのですが、社員全員がアカウントを持つわけではなく、URL全公開が避けられないため機能の使用は見送りました。

▼比較表
※ID単価は当時のサイト公開情報です

サービス名 Asana Backlog Notion
費用(月/ユーザ) 1,200円 2,970円 約1,171円(8ドル)
カスタマイズ性
タスクのテンプレ化
工数分析 ×
プロジェクト管理

実装のポイント

今回、実装して運用するまでに意識したポイントは4つです。

①運用を作り込みすぎない

ChatworkはSlackに比べるとカスタマイズ性・他ツールとの連動性が低いです。本当は問い合わせが来たら自動でチャットグループができるようにしたかったのですが、Chatworkの仕組みに限界があり、実装できませんでした。そのため、問合せが来た後は手動でチャットグループを作る必要があります。

チャットグループの作成となると、グループ名の命名規則や追加する対象者を決めたくなってしまいます。しかしそこは我慢。

ダイレクトチャットが増えてしまって情報の透明性が下がると本末転倒ですので、あえて細かい運用は決めませんでした。

②FAQは更新する前提で作る

FAQは更新されることに意味があります。そのため、FAQサイトの構成は極力シンプルにして運用するようにしていました。また、情報整理が楽になるように、問合せフォームを改修して、情報収集から分析までのハードルが下がるようにしました。

(結果的に、私個人ではどうにもできない経緯があって、更新しづらい仕組みに置き換わってしまい、更新されなくなったのはとてもショックですが。。)

③タスク管理は専用ツールを使う

チームで働く上で、タスクの見える化は重要です。エクセル、スプレッドシート、Chatworkのタスク機能などなど、専用ツールでなくともやろうと思えばできますが、使いづらいと人はタスクを登録しません。

そうなると、タスク管理は形骸化してしまうのです。②と同じですが、ちゃんと更新されるように使いやすい専用ツールを使うようにしました。

④できる範囲でやる

タスク管理ツールはなかったので導入しましたが、それ以外はもともと社内で使用しているツールです。極論、SlackとNotionの構成の方が色々と楽な部分はあるのですが、コストや時間をかけすぎるといつまでも問い合わせ対応の負荷が減らず、意味がありません。

できる範囲でカイゼンすることが重要です。

おわりに

本投稿するにあたって、社内向けに作ったスライドをマークダウン記法に直したり、比較表を掘り起こしたり意外とカロリーがかかりましたが、一旦アウトプットできたので良しとします。

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