はじめに
現在、私はITのコンサルタント・運用の仕事をしています。
担当顧客ごとにチームを組んで働くため、不定期ですがチームメンバーは入れ替わることがあり、特に私がリーダーをしているチームでは以下画像の通りで1年の間に高頻度でメンバー交代・追加が発生しました。
▼2023年末~2024年末までのメンバー変遷
時期によって自分がチーム内の実務メンバーでは最年長のときも最年少のときもあったり、社内外での説明や調整、単価交渉などに苦労しました。
一方で、苦労を通じて得た学びもあるのでこの投稿で整理しています。
- 2025年からメンバーのマネジメントを任された人
- いずれはマネジメントをしたい人
- ITコンサルの働き方を知りたい人
といった方々の参考になれば幸いです。
3行にまとめると
- 仕事を手放しつつも、時には具体的な指示を出してメンバーをサポートする
- メンバーの事情・願望を大事にする
- 体制が安定するときは訪れないと思って2025年は動く
苦労の中での学び
仕事を手放す
お客様先での業務、フロントとしてのお客様との折衝もしながら、社内でメンバー調整もするので全てを完璧にはできません。そのため、いくつか仕事を手放す必要がありました。実際に手放した業務は以下です。
- 毎月、メンバーのスケジュールを表にまとめてお客様に共有
- チーム構成に変化がない場合の体制イメージのスライド作成お
- 毎週の勤怠確認
どれも”やった方がいい”のですが、”必須”の業務ではないと思ったのでこっそりやめてみました。何か言われるかもな〜と思いながらでしたが、今のところ特にお客様や社内から指摘のコメントはいただいてないので、このままでも問題なさそうです。
また、業務自体を取りやめるだけでなく、誰かに渡すようにしました。2024年は実現できませんでしたが、2025年はメンバー交代時の顧客折衝や社内調整業務も少しずつ他のメンバーに渡していき、経験を積んでもらおうと思います。
あえて細かく管理しない
短期間でメンバー交代を行なっていると、引継ぎ漏れや認識違いはどうしても発生してしまいます。それを事前に防ごうとして、引き継ぐ側・引き継がれる側となるメンバーを細かく管理しようとすると大変です。
あまり細かい管理はせず、引き継ぎ状況は把握しながらも当事者間に極力任せて、「何かあったらフォローする」というスタンスに切り替えました。
そうすることで管理工数を減らす、後任メンバーの当事者意識や一定範囲の裁量権の認識を生み出せるのではないかと考えたからです。
12月末に引き継ぎが終わったばかりなので、実際の効果は2025年になってからでないと分かりませんが、「自分が細かくみなくても問題なさそう」という感覚はあるので、引き継ぎに限らずあえて管理しないようにどんどんシフトしていこうと思います。
指摘や今後の話は文字ではなく口頭でやる
私自身だけでなく他のメンバーも他のチームにも所属して、かけもちながら仕事をしています。そのため、全員で話す場を高頻度・長時間もつのは難しいです。だからといって、テキストコミュニケーションに頼ると、お互いの認識齟齬・温度感の違いが生まれます。
実際、私自身に時間・精神のどちらも余裕がない時期には、テキストコミュニケーションに頼ってしまい、さらに温度感の違いが生まれたことがありました。
それ以降、特に「メンバーに対して改善を促したり指摘を行うとき」「チーム全体で今後の話や引き継ぎ状況の確認をするとき」はテキストではなく電話やオンラインミーティングなど口頭で話すように意識しています。
“おひたし”を大事にする
メンバーから相談やミスの報告を受けることがあります。特にミスについては時折イライラしてしまうことがあり、感情のまま話をしてしまうときがありました。そうすると、相談する側は責められている気分になり、さらにミスの報告がしづらくなりますよね。。。
そんな中、思い出したのが「おひたし」です。「怒らない」「否定しない」「助ける」「指示を出す」の頭文字をとったもので、個人的にはより細かく意識しています。
怒らない / 否定しない
単に怒らない・否定しないだけでなく、相談・ミスの報告を受けた際には、そこまでの経緯や背景を聞くようにしており、
- なぜ報告がこのタイミングになったのか
- この件に限らず他にも言いづらいこと・気になっていることはないか
といった観点を気にしています。
助ける / 指示を出す
常に、チームと同じ時間帯に同じお客様の業務をやっているわけではなく、認識がずれやすいため、より具体的には以下を気にしています。
- 相談者の勤務時間内に対応が終わらなかった場合の対応
- 相談者での対応が終わらずに私にバトンタッチする場合は、引き継いで欲しい教えて欲しい情報を伝える
- 追加相談したいときの連絡場所
- 急ぎの要件の場合、お客様先のチャットではなく自社のSlackでメンションしてくれと伝える
- 期日の話をするときは、具体的な日時を示す
- 「なるはや」「来週月曜日まで」ではなく、「mm/dd のhh時ごろまで」「mm/dd~mm/ddの週」と伝える
- 他業務との優先度の違いを示す
- どの程度優先すべきで、どの業務よりも優先して欲しいのかを伝えたり、期日内での対応が難しい場合の第二の期日を示すなどして、お互いに認識が揃うようにする
基本的には細かく管理しないように気をつけていますが、相談・報告する側からすると今後の対応に迷っている状況なので、そのときは細かく具体的な話をするようにしています。
個人の事情・願望を大事にする
「チームから離れたい」「別部門に異動したい」という話になると、会社によっては全力で潰しにかかったり、どうにかしてチームに留めようとする場合もあると思います。もちろん、私自身も全くネガティブな感情が生まれなかったわけではなく「なんで今さら・・・」「またかよ」といった感情がゼロではありませんでした。
しかし、日頃、誰かの事情・願望を実現できるようにサポートしていれば、何か自分自身に特別な事情が発生したときに逆にサポートを得られるはずです。過去、私自身も、チームメンバーと相性がよくなくチームから無理やり抜けたこともあったので、その経験からできる限りメンバーの事情・願望を叶えられるようにしています。
おわりに:体制安定するときは来ない
2024年は体制を安定させることで精一杯でしたが、2023年にも頻度は少ないものの同様のことがありましたので、きっと2025年もメンバー交代やチーム体制に関わる出来事は起きると思います。
となると、「体制が安定するとき」は訪れないわけなので、体制が安定したらやろうと思ってたことは安定をを待たずに始めるしかありません。そのため、2025年は以下を意識してチームをリードしていきたいと考えています。
- チーム全員で中長期的な話をする時間を設ける
- 私自身に集中している情報・ノウハウを共有・分散して属人化を解消する
- 2-3ヶ月に1回はメンバー間のことを深く知れるようにランチ・飲み会を企画する
2024年も大変でしたが、そのおかげで成長もできました。2025年は自分から波を起こして、チームを活性化させていこうと思います。
以上