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【コンテキストとは、ユーザの「今の」状況のことである】UXにおけるコンテキスト理解と実践 #uxdt

Last updated at Posted at 2019-04-24

UX勉強会へ。今回のテーマは「コンテキストの理解と実践」
概要はこちらをクリック。

コンテキストとは、その人の置かれた環境、状況、文脈。要するに「その人の今の状況」ということらしい。

今回の勉強会では、UXという切り口で、Webサービスを作るときに何を意識すればUXが取り入れられているサービスになるのか、を勉強した。

ゴールは、「UXを考慮したWebサービスかどうかが分かるようになる」こと。
鑑定士のような審美眼を得ることだ。

まず、UXを考慮するということはどういうことなのかをブレイクダウンした。
いわく、「ユーザのタスク(やりたいこと)+コンテキスト(とりまく環境)」で大きく2つに分けられる、らしい。

では、コンテキストとは具体的にどういったものなのか?というのが気になるわけだ。
この流れで、実際にやってみることになった。グループワークだ。

事前に用意された記事がいくつかあるので、参加者同士が3名以上でグループになり、グループごとに担当記事を決め、個人で記事を読んだあとでグループ内で内容をディスカッションし、1,2分くらいにまとめて参加者の前で発表するというものだ。

記事の全体内容は、ざっくりいうと、サービス開発のためにユーザにアンケートをするなりしてユーザのことを知ったあとで、それを、よりユーザの利益になるようなサービスにするために、具体的に7つの切り口で分析しましょうよ、開発者の思い込みでサービスを作らないようにしましょうね、ということ。当たり前のようでいて、一番難しいと常々思っていることだ。だから絶対に難しいのだろうと察した。
全文は、こちらをクリックして読めます。

発表は、代表がやってもいいし、メンバー全員で分担してもいい。自分のチームは、自分が代表で発表した。
しかし振り返ってみると、せっかくワークショップに参加したのだから、なるべく全員が発言できるようにできれば良かったと思っている。

7つの切り口を書いた記事は、切り口ごとに1つの記事にまとめられていた。
1つの記事の最後にポイントをまとめたものが箇条書きで4点くらい示されていたので、メンバーに一人1点で担当する、という形式にできれば良かった。自分の言葉で話さないと、質の高いアウトプットにならない

自分たちが担当したのは、切り口の4番目、「行動」だった。
ユーザがWebを使うときは、大きく2つに分けられる。
レポートやプレゼン資料を作成するために積極的に調べる「能動的」な使い方と、友人と休日の写真を眺めるような「受動的」な使い方だ。
能動的に使うときには、スマホだけでさっと調べる、なんてことはしない。パソコンだろうが紙媒体だろうが人に聞こうが、使えるものは何でも使って調べる。受動的な行動では、端末は少なくていいし、欲しい情報も多くなくて良いし、むしろ単純な目的を確実に実行できるようにするために、わかりやすくて直感的なほうがいい。

個人的には、ユーザの「知りたい度」と、「目的の明確さ」の2軸で分析しても良いかもな、と思った。
たとえば以下の図のような感じだ:
image.png

こういった感じで、コンテキストの理解度を深めるためのグループワークが終わった。
休憩を挟んで、次はユーザのタスク(要件)にフォーカスした実践に移ることになった。

ここでは、一人のユーザから収集したアンケートの結果を見て、それをタスクとコンテキストに分けることから始めた。
ユーザは5月中旬に家族旅行をしたくて、たくさんの要件を出している。
どこに旅行に行きたいであるとか、人数が何人で子供が何人いるであるとか。
両親は足が悪いからバリアフリーな宿がいいな、だとか、3家族で旅行をするから費用は折半するであるとか。
こういったことを考慮しながら、ユーザは4月末の土日の休みを利用して自宅でタブレット端末から宿を探している。

さて、ユーザのタスクとコンテキストは?

自分は、「人数が何人」だとか、「3家族」だとか、そういった事実がコンテキストだと最初は思った。タスクは、バリアフリーな宿がいいとか、要望のことだと解釈した。

しかし、答えは違った。コンテキストは、「4月末、週末の休み、自宅、タブレット端末」で、タスクは、「それ以外のすべて」だった。
※ ここは説明が難しいので実際に勉強会に行って体験してみたほうがいい。マジでまったくわからなかった。

ユーザの「現在の状況や環境」がコンテキストなのだ。これが実際に旅行中の車の中であるなら、「3家族」がコンテキストになったのかもしれないし、宿にたどり着いてくつろいでいるなら、「バリアフリーな宿」がコンテキストになるかもしれない。

さて、この後で実際に上記のユーザの立場になってWebで宿を探してみることになった。
ここが、UXを意識したWebサービスかどうかを判断する場所のようだ。

ユーザの現在の状況を考えると、5月の旅行まであとわずかで逼迫した状況であるし、3家族で費用折半をするとかなんとか、結構めんどうくさいことをやってい「そうだな」と深読みできる。もちろん、思い込みじゃいけないけれど、現在の状況が分かったうえでやるなら、「思い込み」じゃなくて「提案」だと取ることもできる。こういうことが出来るだけでも、コンテキストを理解することには価値があると感じた。

実際に宿を検索してみると、自分は時間内にまったく達成できなかった。
というのは、家族旅行の宿を探すというシチュエーションになじみがなく、ビジネスホテルなら沢山調べてきたけれど温泉旅館なんて調べたことがなかったからだ。
そんな状態なものだから、「温泉 宿 バリアフリー」でGoogle検索するしかなかった。
加えてスマホで調べてたせいか、レスポンスが非常に遅く、画面が(デスクトップに比べれば)小さいので情報量が少なく、まったく目的を達成するには至らなかったのだ。

これで勉強会は終わった。

UXが効果的に使われているWebサービスかどうかを比較するには至らず、苦い思いもしたが、
コンテキストを理解することはユーザにとって有用な「用途提案」をするために有益である、ということがざっくりと分かったような気がする。

以前読んだこの本と、書かれていることが似ていて、理解が深まったような気がした。

次に参加するときは、情報設計の観点から、ユーザにとって有益なものを提供するというのはどういうことか?について実践できるようになったら良いなと感じた。

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