インフラ系SEや情シス部門の方ならおなじみかと思いますが、Microsoftはライセンスの需要が大きい法人などのためにボリュームライセンスというものを提供しており、普通にパッケージライセンスを買うよりも安く買うことができます。
このボリュームライセンスは主に法人向けで、その中でも中小企業向けにオープンライセンスと呼ばれるものを提供しているのですが、このオープンライセンスは実は個人でも購入することができます。
個人でオープンライセンスを買うメリットは大きいです。
- お好みのWindowsのバージョンやエディションを入れることができる(サポート切れは除く)
- 最新のWindowsが利用できる(SA特典)
- パッケージで買えないWindows 10 Enterprise Editionが利用できる
- Windows 10 HomeからProやEnterpriseにアップグレードするときに便利
- 中古のPCや自作PCなど、OSが古かったりOSが付いていないPCにWindows入れるときに重宝する
- PC入れ替えとかでOEMとか気にしなくてもいい
- Hyper-VやESXなどのゲストOS追加したりするときに使える
- 検証でWindowsを入れたりするときに便利
- 最新のインストールメディアをVLSCからダウンロードできるのでWindowsUpdateを当てる手間を節約できる
- ソフトウェアアシュアランス特典(SA特典)が利用できる
Windows10のライセンスを使いたいときは、Windows Enterpriseのライセンスが絶対お得です。Windows10ではEnterpriseが最も機能が多いエディションですがこれはパッケージで市販されておらずボリュームライセンスなどで購入することになります。それにEnterpriseライセンスを買っておけば、下位のProやPro Workstationも利用できます。ついでに言えば、Windows8.1も使えます(サポート切れるまでは)。
普通にWindows10 Proのパッケージを買おうとすると28000円くらいですが、Enterpriseのオープンライセンスは3年前に買ったときは20000円弱でした。安いです。
デメリットはWindows10 Homeが使えないことです。あとはボリュームライセンスなので、3ライセンス以上買わなければいけないことです。同じライセンスを3ライセンス以上ではなく、なんでもいいからMicrosoftのライセンスを3ライセンス買えば大丈夫です。
Windows EnterpriseのライセンスとOfficeのライセンスやVisual Studioのライセンスなどを組み合わせて3ライセンスにするといいと思います。
どうしても3ライセンスにならない場合は、WindowsのCALとか安いのでいっしょに買うとおすすめです。
なお、3ライセンス必要なのは最初だけで、あとからライセンスを追加購入するときは、前の注文に紐づければ1ライセンスから追加購入することが可能です。購入歴のあるライセンスと別のライセンスでも1つから買えます。
ライセンスはヨドバシ・ドット・コムなどから買えます。
フォームで見積もり依頼すると返事が来るので、確認してMicrosoftに提出するExcelの申請書を添えて注文します。申請書はヨドバシ・ドット・コムのサイトからダウンロードできます。
もともと法人向けのライセンスなので個人だと書きづらい申請書になってますが、法人名のところに個人名入れるなどしてほかに不備がなければ申請は受け付けてくれるでしょう。
その後、メールでライセンスが納品されるので、メールの記載に従ってMicrosoft Volume License Service Senter(VLSC)にログインしてライセンスを登録します。
登録が済めば、インストール用のISOイメージやライセンスキーをダウンロードできるようになります。
最近はインストール用のISOイメージをUSBメモリに書き込んでUSBからブートしてインストールすることができるので便利ですよね。私はRufusというのを使っています。
Windowsのライセンスはいくつか持っておくと便利なのでお金に余裕があれば3ライセンス買ってもいいと思います。
検証などで何度も環境を作っては壊す人は所有ライセンス以上にライセンスキーを使っても大丈夫かと不安になるかもしれませんが、それは特に何も言われないと思います。ライセンスを使った回数はカウントされるようですが、ハードウェアを入れ替えたとか故障したので交換したなどの事態も考えられるので、保有ライセンス数以上のキーの使用は許容されるようです。
カウンタが50まであるので、それくらいまでであれば特に何も言われないでしょう。
もちろんちゃんとライセンス数の範囲で利用することが前提ですになります。
従業員数に対して契約ライセンス数が少ないなど、あからさまにひどい使い方していると、Microsoftの調査が入って、ライセンス数を買い増すように言われたり、違約金を払わされたという話を聞いたことがあります。
個人で使っている分にはそこまで厳しくみられることもないかと思いますが、ライセンス数は必要数を適切に購入しましょう。
ちなみに、私は4ライセンス持っていますが、内訳はメインで使っている自作ベアボーンPC用とタブレットPCのWindowsHomeをProにアップグレードしたときに2ライセンス使って、残り2ライセンスは検証用や予備として遊ばせてます。