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デジタルマーケッターが身に付けるべき技術 参選+α

Last updated at Posted at 2017-12-07

はじめに

Whiteplus Advent Calendar 2017の7日目を担当しますomnisです。
普段はプロダクト改善やディレクション、デジタルマーケ全般を推進しています。

今回は自分がやってきた中で大事だと考えている技術(≒習慣)について書きたいと思います。

なぜ技術(≒習慣)が大事なのか

歴史的に見ればデジタルマーケティングの業界はまだ始まって間もない業界で、
かつデジタル広告産業の今後の成長性を見込まれ莫大な資金が流れ込み、
技術の枝葉の部分は刻一刻と変化していっています。

また、枝葉に紛れて重要な幹や根っこも適宜生まれては更新されており、
玉石混交な様相はますます深まるばかりと感じています。
今から新しく始める方々にはそれなりな量になってきていますよね。

その中でデジタルマーケッターとして安定して高いパフォーマンスを発揮し続けるためには、幹や根っこを見逃さずきちんと深くまで理解をし、(今はまだ)枝葉に見えるものにもきちんとキャッチアップし成果に繋げていくための技術(≒習慣)が最も大事だと考えています。

では、早速技術の話をしていきたいと思います。

大事だと考える技術(≒習慣)参選

【蛇足】
今回は技術を個別のスキルの話ではなく習慣のように捉えて書いており、時代の流れに影響を受けにくいという意味で「大字」で記載しています。
大字には「書き換えが効きにくいもの」という意味があり、「本質を捉えて価値が変わらない普遍的な」習慣をお伝えするのにより適切であろうと思った次第です。

技術その壱:検索・読解技術

とても当たり前の事を言っているようなんですが、周りに話すとそうでもない部分があるなぁと感じる事が多いため、改めて読んでもらえると嬉しいです。

例えば、CVRを改善したい!と思った時、皆さんは何と検索するでしょうか?
「CVR 改善」
「CVR 対策」
「CVR 向上」
などが良く検索されているようですね。

ただ、良く考えてみてください。
何かに頭を縛られていませんか?本当に自由に発想出来ていますか?

さて、僕は何と検索するでしょうか?
「CRO practice」
あたりで検索するだろうと思います。

そう、皆さんが縛られていたものは「言語」です。
サイトを改善する方法は万国共通にも関わらず、何故か日本の事例だけから探してしまっているケースが多くあります。
より良い手法や事例を多く知りたければ、言語に縛りを設ける必要はありません。

また、僕はなぜ「CRO」と検索したのでしょうか?
海外ではコンバージョン最適化の事を「CRO=Conversion Rate Optimisation」と略する傾向がありますので、その流れに乗った方がより良い記事が多くヒットしやすくなります。
(略さないケースだとビギナー寄りな記事が多い体感です)

こういうケースはCROだけに限らずままあります。
まずは「Conversion Optimisation」あたりから検索してみて、略語を見つけたらそちらのキーワードに変えて検索してみるのが良いと思います。

最後に、英語の記事読むのは辛いのがありますよね。
僕も決して英語が出来るわけではないですが、重要な点を読み落とさずにより早く読む手法としてまずはタイトルから選別して、内容の中でも「太字や強調、箇条書き」などから筆者が伝えたい部分を先に読むようにしています。
タイトルを誤って理解してしまったり既に知ってる情報だったりして無駄な時間を過ごす事も少なくないのでぜひ試してみてください。

ここで持ち帰ってもらいたい技術はコレ!

英語で検索してみる
検索するキーワードを選ぶ
太字・強調に注目する

技術その弐:予見・予測技術

最初にデジタルマーケティングは変化が著しいという話を書きました。
なぜ変化が著しいと感じるのでしょうか?

幹も根っこも1本ですが、枝葉は沢山あります。
故に枝葉を追ってるとどうしても変化が早く感じられるものです。
なので僕が考える幹や根っこの探し方を少しご紹介したいと思います。

ここでは、実際に企業が求めている技術について見てみます。

IT系米大企業というとどこが思い浮かぶでしょうか?
Google、Amazon、Facebook…色々ありますよね。
まずはこの3社の実際の求人から見てみたいと思います。
(ここでは日本の支社ではなく、米の本社の事を指す事にします)

今回は分かりやすく、分析業務の求人を覗いてみましょう。
まずはGoogle。
https://careers.google.com/jobs
Googleらしく、カテゴリから選ぶのではなく、検索して見つける形ですね。
例えばこの求人を見てみましょう。

きちんと専門性の高い学問をしてきたかどうかを見てますね。
この時点で僕は応募資格がないんですけど、そういう学問が実務に活きるという事ですね。

また、SQLが書ける事、または分析が出来る事も必要なスキルになってますね。
R、SAS、SPSS、Pythonと書いてありますが、中でもRとPythonは手に取りやすいんじゃないでしょうか。
個人的にはPythonはプロダクト開発でも使える部分がありますので、身に付ける価値ある言語だと思っています。

次にAmazon行ってみましょう。
https://www.amazon.jobs/
こちらはリテールらしい仕様でチェックボックスで絞込みをしていく形ですね。
例えばこの求人を見てみましょう。
Googleの時も少し記述がありましたが、BI(BusinessIntelligence)は重要な技術の一つですね。
具体的な名称としては「Tableau」や「ETL(Extract、Transform、Load)ツール」「DW(DataWarehouse)」が書いてあり、ローデータを変換してどこかに蓄積して価値ある情報にして視覚化する技術が求められていることが分かります。
以前Apache→fluentd→TreasureData→Shinyみたいな形で視覚化していた事もあり、より詳細な分析を行ったり、見えてなかった重要な指標を見えるようにしてKPI化したり、個人的にもここらへんの技術は外せないのではないかと思っています。

最後にFacebook行きましょう。
https://www.facebook.com/careers/
FVがまず他社とは異なり、仕事を探す事よりも人を押してきていることが分かります。
ここはSNSをやってるFacebookなりのLPなんだと思います。
例えばInstagramのこの求人を見てみましょう。
SQLは勿論ですが、PHP、Python、Perlあたりが求められてますね。
GoogleでもPythonは求められていたので、どこの企業でも通用する技術と言う事が出来るでしょうか。

また、分析といってもきちんと統計学の理解を求められています。
ABテストの判定に必要な母数は?等は良く議論になる点だったりしますよね。
Amazonでも出てきたビッグデータに関するHiveやHadoopあたりも良く見る技術ですね。

いかがだったでしょうか。
今回は分析をメインに見てみましたが、デジタルマーケティングやグロース、パブリッシャーなど色々な職種の今を知る事が出来るので、今後の自分の進むべき道、自分が身に付けるべき技術の参考になるんじゃないでしょうか。

ここで持ち帰ってもらいたい技術はコレ!

Tech最先端企業本社の募集要項を見てみる
様々な会社の共通項を探してみる
自分の進みたい道や会社のフェーズに合わせて考えてみる

技術その参:時短技術

デジタルマーケッターの醍醐味は「最小の工数で、最大の成果を出す(=高生産性)」事だと思っています。
ただ、成果はなかなか確約されるものではありませんし、どうしても経験が大事になってくる部分もあります。
だとしたら、安定して高い生産性を保つためには何が必要なのか?
「最小の工数」を実現する事です。

最小の工数ってどういう事でしょうか。
普通にレポートをまとめる、これだと普通の工数かかってしまいますよね。
次に慣れてきて早くなります。これも改善レベルでしかありません。
これ以上どうやって工数削減するのでしょうか。

答えは「世の中に存在する便利なものを使い倒しましょう」です。

それなりに大きなプロダクトにはAPI(Application Programming Interface)があります。
皆さんが使ってそうなツールの代表例のGA(Google Analytics)にも勿論存在しています。
欲しいデータをAPIを通して取得するには若干のハードルがありますが、世の中には繋ぎ方を説明してくれているコンテンツも沢山ありますし、ブラウザのアドオンや新しいAPI(GAだとEmbedAPIなど)のおかげで、より簡易に抽出や視覚化が可能になってきています。

また、APIが無いプロダクトもありますよね。
その場合はGoogleSpreadsheetsの「importxml関数」「importhtml関数」あたりで取得出来ないか検討してみましょう。
またGoogleのソフトウェアではGAS(GoogleAppsScript)が使えるので、Excelのマクロのような動きが可能です。
ExcelのマクロはVBAですがGASはJavaScriptなので、例えばフロントエンジニアでも容易に書く事が出来、汎用性が高いと言えます。

上記を色々試行錯誤してみたものの、それでも上手く行かないケースもあると思います。
その場合は「Selenium」を使ってみましょう。
例えばIDとPASSを入れてログインして、とあるページのとある情報を拾ってきたい場合などに便利です。

最後は自分たちでクローラー作ってスクレイピングはいかがでしょう。
難易度は高めになりますが、最近では専用の解説本も出てますので、以前よりはハードルが低くなったかなと思います。
どの本が良いか分からないケースもあると思いますので、おすすめ本を近くのエンジニアさんに聞いてみてください。とても熱心に色々教えてくれると思います。
ここで培った技術は今後何かに活かせる機会が増えるので、あまり食わず嫌いせずトライしてみるのが良いと思います。

ここで持ち帰ってもらいたい技術はコレ!

実際にかかっている工数を意識する
何か効率化出来ないか調べてみる
おすすめの本を聞いてみる

技術+α:面倒くさがる技術

+αと言いながら一番重要とさえ感じる技術です。
「面倒くさい」と感じない限り今のやり方のまま慣れで早くなる以外に道がありません。
慣れでやる限り改善には時間がかかりますし、その生産性は個人に依存する属人的な技術になってしまいます。

「失敗は発明の母」と言いますが、僕は「面倒くさいは発明の母」だと思っています。
どんな些細な事にも面倒くさいと感じる感覚がとても大事です。
面倒くさいという言葉にはネガティブな側面もありますが、成果に結び付きにくい仕事をマンパワーで乗り切ってやった感を感じるのではなく、そんな仕事は時短して成果に繋がりやすい仕事にフォーカスした方がより良い結果を生んできたなと思います。

長くなってしまいましたが、皆さんの今後に何かお役に立てれば幸いです。
引き続き快適なTechLifeを送っていきましょう。

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