はじめに
こんなマニュアルを書くのは私の領分じゃないのだが、寄り道せずに基本的な使い方だけをシンプルに述べたものが公式含め皆無に等しく、自分の備忘も兼ねてここにまとめておく。
この記事は唯一わかりやすく書いてある。参考にさせていただいた。
https://www.kuix.co.jp/da-sys/?p=111#index_id5
データ解析の前にPowerBIで取りあえず可視化したい、というお客さんからのリクエストが多く、こんなの使わんでもExcelで事足りるだろ、という心の声を、まあまあとなだめてこれを書くのである。
1. インストール
Power BIサービスなるSaaSもあるが、ここはPower BI Desktopを使う。 両者の違いは公式が
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-bi/fundamentals/service-service-vs-desktop
で解説してくれているので、気になる方は実にわかりづらいのだが読んでおいてほしい。
で、ここはPower BI Desktopを使うからにはインストールしなくてはいけない。こちらでインストーラーをダウンロードしてインストールしてほしい。特に難しいオプションもないので詳細は省略する。
https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=58494
2. データの読み込み
2-1 データの用意
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/
から面白そうなのをもらおう。
こういうの好きな人多いかな?
「都道府県別にみた年次別離婚率(人口千対)」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=dataset&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=7&tclass1=000001053058&tclass2=000001053061&tclass3=000001053070&stat_infid=000032118624&tclass4val=0
からcsvというのを突いてローカルにダウンロードしておく。
2-2 Power BIへの取り込み
離婚と言えば老技術者も2回ほどしている、とどうでもいいこと言って、さっそくPower BIに取り込む。
案の定、冒頭にいらん説明が書いてある。
「データの変換」でこういうのを消し去る。
3. データ整形
3-1 不要行の削除
で、上の方の余計な行を消すわけだが、選択しておいて一気に削除というやり方が使えず、
「行の削除」>「上位の行の削除」で現れるダイアログで行数を指定してOKを押す。
3-2 1行目をヘッダーとして使用
設定されたが、項目名やデータ型がおかしい。
3-3 ヘッダーの名前の変更
1行目の上の項目名をダブルクリックして編集可能にしてから「都道府県名」と入れておく。
3-4 データ型の変更
データ型が自動で「テキスト」になっている項目名を右クリックして、出てきたメニューから「型の変更」> 「10進数」を選択。
お、エラーが出ているぞ。
3-5 欠損値の処理
終戦から沖縄返還前のデータが欠損だ。
エラーが出ている列を選択しエラーを示すハッチ入りの線上で右クリックし「エラーの置換」を選択。
出てきたダイアログのテキストボックスに「null」と入れてOKを押すとエラーが消える。
3-6 閉じて適用
4. レポーティング
さあここからがBIの真骨頂「レポーティング」である。なんだそりゃ?
はい、グラフ作成のことです。
「閉じて適用」を押すとこのような画面が出てくる。
4-1 棒グラフ
右の「視覚化」から集合横棒グラフのアイコンをクリックすると、空のグラフが現れる。
Y軸、X軸に「都道府県名」「Σ 1935」をドラッグアンドドロップすると、グラフが表示される。
沖縄が多い。なぜだ。
Y軸、X軸に「都道府県名」「Σ 2020」をドラッグアンドドロップすると、グラフが表示される。
沖縄が多い。なぜだ。
4-2 XY入れ替え
データビューに戻って、どこかのセルで右クリックして「クエリの編集」をクリックすると先ほどのPower Query エディターが現れる。「ヘッダーを1行目として使用」にして、
またステップの挿入というダイアログが出るので「挿入」。1行目がヘッダーになっている。
4-3 折れ線グラフ
X軸に「年」、Y軸に「全国の合計」をドラッグアンドドロップすると、折れ線グラフが出来上がる。
なぜ、2000年から降下しているんだ!
埼玉県、沖縄県もY軸に追加したが、やはり2000年から下降している。なんでだ?
ひょっとしてこれ人口1000人に対する離婚発生率だから、そもそも結婚しなくなったから離婚も減ったのでは??
ということで、結婚件数で割ってやらんと真相は分からない。
沖縄が対人口の離婚率が高いのは結婚する人が多いからなのでは?
5. おまけ
やはり気になるから人口千人当たり婚姻率も調べた。
データはここから。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=8&year=20201&month=0&tclass1=000001053122&tclass2=000001053128&stat_infid=000040024637&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2&tclass3val=0