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coTurnでEC2上にTURNサーバを作ってみた

Last updated at Posted at 2016-09-13

1 概要

サーバ & AWS 初めましてな初心者がAWS上にSTUN/TURNサーバを構築することになりました。
ここでは、coTurnによるTURNサーバ構築をわかりやすい言葉で紹介します。

2 前提

2.1 TURNサーバって?

TURNサーバ周辺の簡単な説明は【初心者向け】STUN/TURNサーバをざっくり解説してみたをお読みください。

2.2 coTurnって何者?

coTurn: https://github.com/coturn/coturn
簡単にSTUN兼TURNサーバが構築できるOSS。

3 本題

coTurnを使ったTURNサーバ構築方法です。
TURNサーバにフォーカスして記述しますが、同時にSTUNサーバも構築されます。

3.1 EC2インスタンスの作成~設定

  • Amazon EC2 でubuntuのインスタンスを作成します。 
    • (ubuntuだとcoTurnのインストールが簡単です。)
  • 作成したインスタンスにssh接続します。
  • sudoコマンドを使えるようにします。
sh
sudo vi /etc/hosts
# 「127.0.1.1 ip-10-0-0-76」を追加します。(後半はインスタンスのプライベートIPアドレス)

3.2 coTurnのインストール

sh
# 依存ライブラリをインストール
sudo apt-get update && sudo apt-get install libssl-dev libevent-dev sqlite3 make -y
 
# coTurnのソースをダウンロード
wget -O turn.tar.gz http://turnserver.open-sys.org/downloads/v4.5.0.3/turnserver-4.5.0.3.tar.gz
 
# 解凍
tar -zxvf turn.tar.gz
 
# ビルド
cd turnserver-4.5.0.3
./configure
make && sudo make install

3.3 coTurn設定ファイルの編集

sh
# デフォルトのconfigファイルをコピー
sudo cp /usr/local/etc/turnserver.conf.default /usr/local/etc/turnserver.conf
 
# configファイルの編集
sudo vi /usr/local/etc/turnserver.conf

編集内容
(あくまで例です。詳しい説明はこちらを参考下さい。)

  • コメントアウトを外すもの
    • verbose
    • lt-cred-mech
    • no-tls
    • no-dtls
  • コメントアウトを外し、かつ内容も適宜変更するもの
    • userdb=/var/db/turndb
    • user=user1:pass1
    • realm=mycompany.org

3.4 coTurnを起動

sh
# configファイルを読み込んで起動する
sudo turnserver -o -c /usr/local/etc/turnserver.conf -u user1:pass1 -p 3478 -L 10.0.0.76 -X 0.0.0.0/10.0.0.76

オプション (詳しい説明はこちら)

  • -o: デーモン起動ON
  • -c: configファイルの指定
  • -u: Long-term credentials user account (configファイルに指定したものと同じ組み合わせを指定する)
  • -p: UDPとTCPのリスナーポート
  • -L: relayサーバのリスナーIPアドレス。今回はEC2のprivateIPを指定する。
  • -X: TURNサーバとprivate, publicのIPアドレスマッピング。サーバがNAT内であれば指定が必要。今回はEC2の/を指定する。

(補足)起動時オプションの多くはconfigファイル内でも指定ができる

4 coTurnの動作確認(おまけ)

4.1 インスタンスの外から動作確認する時の注意

  • セキュリティグループのインバウンドの設定を、動作確認の接続元のIPアドレスをTCP(もしくはUDP)で許可するように変更してください。

4.2 coTurnが提供するテストコマンド

同じインスタンス上で以下のテストコマンドを実行。
coTurnをインストールした他の環境からでも、テストコマンドで動作確認が取れるはず。

sh
turnutils_uclient -t -p 3478 -u 'user1' -w 'pass1' 10.0.0.76

オプション(詳しい説明はこちら
-t: TURNサーバへの通信にTCPを指定する(デフォルトはUDP)
-p: TURNサーバのポート番号
-u: STUN/TURNのユーザ名
-w: STUN/TURNのパスワード

4.3 Trickle ICE

ブラウザ上でSTUN, TURNが最低限の動作(接続ルートの候補としてIPアドレスが検出される)をしているか見ることができる

  • 使い方
    • 以下を入力
      • STUN or TURN URI: <インスタンスのグローバルIPアドレス>:3478?transport=tcp
      • TURN username: 設定したSTUN/TURNのユーザ名
      • TURN password: 設定したSTUN/TURNのパスワード
    • Add Serverボタンを押す(ついでにデフォルトのGoogleサーバを消してもOK)
    • Gather Candidatesボタンを押す
    • 指定したIPアドレスでtypeがrelay(TURNサーバ)、server reflexive(STUNサーバ)などが現れればOK

5. 参考文献

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