LoginSignup
4
0

More than 1 year has passed since last update.

インディーゲーム開発でのテスト手段について考えてみる

Last updated at Posted at 2021-12-17

はじめに

ゲーム開発をするなら必要不可欠でありながら、インディー開発ではコストをかけにくいデバッグ・テスト工程。
特に(自分のような)ノウハウのほとんどないインディーゲーム開発初心者の場合、チーム内にテスト・デバッグチームを持つのも大変かと思います。
ここでは、そんなインディーゲーム開発者がデバッグ・テストでとれる手段(テストの「方法」ではなくテストの「手段」)についてまとめていきたいと思います。
(自分個人でも超小規模なゲーム開発を行っているため、自分の備忘録とてしても書きまとめていこうと思います)

インディーゲーム開発でのテストの重要性

基本的に、個人も商業ゲーム開発もテストの重要性は同じだと思います。
重要性については他の優れた記事で散々熱弁されているので割愛しますが、品質や不具合の確認・修正だけでなく、場合によってはゲーム全体のデザインもテスト工程で行う場合もあると思います。
また、どんなに優れたゲームでも、不具合一つで評判が大きく変わることも多々あります。
(実際に小規模から大規模なAAAタイトルでも、不具合一つ二つで大きく評価が変わるのはよく目にします)
そのためにも、テスト工程をないがしろにせず、きちんと行っていきましょう。

インディーゲーム開発でのテストのコスト

そもそも、なぜインディー開発でデバッグ・テスト工程にコストをかけ辛いのか、またかけた場合でも芳しくない結果になるのか自分なりに考えてみました。
(あくまで極小規模なインディー開発の例です)
(金銭的な面は言わずもがななので、省略します)

■スケジュールの問題

これは商業ベースのゲームでも同じかもしれません。
納期内にゲームを開発するため、時間が足りない場合に削られやすいのがテスト工程です。
時間がない中で行う場合、どうしても「確認の粒度が下がる」「焦りが出る」など作業の内容も効率も落ちてしまいます。

■人手の問題

これが個人製作では最も大きな問題かもしれません。
数名のメンバーで作成する場合、どうしてもプログラマーなどが兼業で行うことが多くなります。
しかし経験上、内部の仕様やシーケンスを知っていると、客観的かつ幅広い視点が取り辛くなります。
また、他の作業を行っている時はテストが行えず、場合によっては短期間でチェックすることになり、上記のスケジュールの問題にも陥ってしまいます。

■スキルの問題

テストは誰でもできると思われがちですが、やはりプログラマーやデザイナーなどと同じでスキルが必要になってきます。
しかし、テストの場合はスキルを持っていない人間も担当しがちです。
これは上記の「人手の問題」とも重なりますが、ある程度のスキルもない人間が行うと、多くの不具合を取りこぼしやすくなります。
できれば、ある程度デバッグ・テストに通じた人間を担当させたいものです。

インディーゲーム開発でのテストの手段

とはいえ、インディーゲーム開発でとれる手段はどれだけあるのか。
大規模なゲーム開発とは違い、小規模な開発においては、お金も人手も時間も限られてきます。
上記の問題も踏まえつつ、インディ開発者がとれる手段がどれだけあるかをまとめていきます。

手段1:身内で頑張る

一番手っ取り早い方法。
開発チーム内またはメンバーの身内に頼んでテストしてもらう方法。
メリットとしては低コストで行え、スケジュール調整の融通が利きやすいと思います。
デメリットとしては、(メンバー内にテスト専門チームがいる場合を除き)品質が上がりにくいことがあります。
スケジュールの融通が利きやすい一方で、後回しにして「スケジュールの問題」に陥ることもよくあります。
また、メンバーの能力によっては「スキルの問題」に直面することも多いでしょう。

手段2:他者に頼む

最近はSNSなどで多くの人に無償または有償でお手伝いを頼むケースもよく見ます。
メリットは比較的低コストを行え、外部の人間に忌憚ない意見が聞くことが出来ます。
運が良ければ野生の凄腕デバッガーに出会う可能性もあるでしょう。
一方デメリットは、必ずしも引き受けてくれる人が現れると限らず、テストスケジュールが立てにくい、頼んだ後に音信不通になるケースがある、などなど。
博打要素は高いですが、大人数に頼むことが出来ればそれなりの品質は担保できるかもしれません。

手段3:専門会社に頼む

ゲームデバッグ専門会社に頼むのも一つの手です。
メリットとしては、専門家に頼むことで品質も上げやすく、意思の疎通も図りやすくスケジュールも提案してもらえる、などなど。
また、最近ではインディーゲーム開発の認知度もあがっているので、以前よりは依頼するハードルも下がっているのではないかと思います。
デメリットととしては、一番大きいのは「お金」がかかること。
資金が潤沢ではない小規模な開発では、なかなか手を出すのは難しいかと思います。
もし金銭的(あと交渉力)に自信があるなら、最も品質を上げられる手であると思います。

手段4:その他の手段

他にも、

■インディーゲーム開発を支援してる企業に応募する

テスト支援がメインではなく、ゲーム開発を総合的に支援してくれますが、応募規定や選評が必要なものがほとんどです。
(↓こんな感じのものがありました)
https://creatorslab.kodansha.co.jp/gcl
https://igi.dev/

■デバッグ・テストツールを使用する

チェックシートなどに沿って、自動でテストを行ってくれるツールもあります。
「高性能なツールは有償」「環境を準備する必要がある」など敷居は高く、複雑なテストやデバッグは難しいかもしれません。
しかし、使いこなすことが出来れば、基礎部分の確認はツールで、ユーザ操作が行う様な複雑な操作は人力で、と分担することで効率的に作業を進めることが出来るかも。

■自分のデバッグ・テスト能力を磨いてから、ゲームを開発する

長期的なスケジュールになるかもしれませんが、長い目で見れば一番コスパの良い方法かもしれません。
(ただし、自分で多くの作業を抱え込むことで、開発が座礁してしまう可能性もありますが)

などがあるかなと思います。

最後に

他にも方法はあるかもしれませんが、ざっと初心者でもできそうな手段を考え、まとめてみました。
上手く利用して、より良いゲームを作っていけたらと思います。

4
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
0