何が書いてあるか
読んだ本の要約化で理解と記憶の定着化を目指します。
あくまで個人のエッセンスの列挙になります。実際の内容はこの何十倍も示唆に含まれている素晴らしい書籍です。この素晴らしさを一人でも多くの方が知るキッカケになれば嬉しいです
読んだ本
自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」
荒木博行著
2022年に出版された本です。
出会ったきっかけ
Podcast番組「超相対性理論」のスピーカーが上梓されたと紹介されていました。
要約(本編)
序章
・グローバリゼーションと自由化で世界中に変化の伝播が、高頻度・大規模に行われるようになった。つまり変化の激しい世界になった。
・こういった環境で情報のアップデートが早くなる。ついていくためには学習が必要だが、本質を捉える抽象的な捉え方でないとすぐ役に立たなくなる。経験も抽象化することが重要。
・思いつきや思い込みを抽象化と勘違いすると、せっかくの新しい学びに蓋をしてしまうことになるので注意。
・本を通して何人分もの経験や視点を得て、抽象化のトレーニングを行える。
第1章「なぜ今本なのか?」
・情報の取得効率性では劣るが、余白があること、適度なスピード感、圧が少ないことで自身で考えながら学習できることが本にある魅力。
・色んな解釈ができるので、読むシチュエーションで色んなものを受け取れる。読み手と書き手の共創。
・受け手の感受性が高まっている心が高ぶっている時が読書チャンス。
・べき論から離れる。その上のそもそもの視点で読むことが大切。
第2章「どんな本を選ぶのか?」
・3種類ある、新たな問いをもたらすもの、新たな答えをもたらすもの、既知の答えをリマインドさせてくれるもの。
第3章「本を通して問いを立てる」
・現実で抱えている具体的な問いを、抽象化して本に向き合う。琴線に触れた事柄を自分の今のシチューエーションに還元するとどういうことかで具体化する。
・具体→抽象→具体の往復だが、三段跳びで最初よりより遠くの場所に飛べる。
第4章「読書の病を治療しよう」
・完璧な読書を求めないようにする、相性やタイミングがある。ただし、何が書かれている本かは将来必要になったときのために記憶しておく。背表紙が見える状態で置いておければ最高。自分のに図書一覧を作って分類分けするイメージ。この広がりと場所を認識できる力が教養。
・1つの本にコミットしようとしない。
・積読は悪くない、囲まれて圧を受けて謙虚な気持ちにさせてくれるだけで良い。自律的な世界観を作るのに役立つ。常にここではなどこかの世界との比較の参照点をもつこと。
・スマホを触るのをやめて読書の時間を確保しよう。
第5章「読書が役に立つとはどういうことか?」
・情報を得るための読書と、情報を得る眼を養うための読書がある。
・役に立つかという問いの外側に立つことが読書である。
・予想だにしない出会いをフィルターしないために無責任、軽薄、不真面目に読む。
・アイデアの結実は、スノードームに例えられる。何気なくまず知識や技術を沈殿させておく、かき回されて舞い上がった沈殿物が結びついて新たなアイデアとなる。この現象を誘発させるためには、アウトプットして刻み込むことが大切。書いたり話したり。
第6章「本を読むとは自らを生きるということ」
・共感と疑いのバランスを考える。共感7割、懐疑3割。本は読み終えたら処理済みにして忘れることではない。問いは続く。
・アートはエンジニアリングではない、最初に設計図があるのではなく、フワッとした思いで種をまき、起きることや関係しあいながらどう育つかを眺めること。
・ネガティブケイパビリティを鍛える。すぐ答えを出さなくて良いことに焦って拙速に解決策を出すべきでない。答えをホールドしてもやもやを抱え続けられ得る能力。一段と深い問いは浅い答えより貴重。
感想
・自分に感じたことは、自分は問いを育てようと全くしてこなかったこと。反射的に答えを出すことばかりに眼が向いており、焦って浅い答えになっていたこと。
最後までお読みくださりありがとうございました。