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個人開発ネタに困ったらAIとの壁打ちをしてみては?

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はじめに

皆さん、こんにちは。
今回は個人開発のネタ出しに悩んでいる方に向けて、一つのアプローチ方法を紹介します。

  • 「Progateで学んだけれど次何をしたらよいかわからない。」
  • 「『造りたいものを作るのが一番』と聞いたけれど、作りたいものが思い浮かばない。」
  • 「ポートフォリオとなるような個人開発をしたいが、ネタが思い浮かばない。」
  • 「個人開発で作り始めたけれど、モチベーションが維持できず頓挫してしまった。」
  • 「完成したけれどモチベーションが続かずすぐにクローズしてしまった。」

こんな悩みを抱えている人はいませんでしょうか。
もし当てはまるなら、この記事は何か参考になるかもしれません。
今回は、AIと対話しながら個人開発のネタを掘り下げる方法について、お話ししていきます。

個人開発のスタートモチベーション

個人開発を始めようと思ったとき、多くの人が以下のようなモチベーションを持っているのではないでしょうか。

転職するためのポートフォリオとして何かWEBサービスを作りたい。いろいろな人に使ってもらえるWEBサービスを作りたい。あわよくば広告掲載や有料プランによって収益を得たい…などなど。

こういったモチベーション自体、決して悪いものではなく、個人的には良いことだと思っています。しかし、これらのスタートモチベーションだけでは、実際にリリースまで漕ぎ着くのは難しいというのが私の印象です。

なぜなら、個人開発は思ったよりも長い道のりになることが多く、途中で様々な困難に直面するからです。そのため、スタートモチベーションに加えて、持続可能なモチベーションが必要不可欠なのです。

持続可能なモチベーションとは

では、持続可能なモチベーションとは具体的にどのようなものでしょうか。私が考えるに、以下の2点が重要です。

「完成したら自分が使いたいと思える」「ただ進行するだけでテンションが上がる」

これらのモチベーションがあれば、開発の過程で困難に直面しても「なんとかしよう」ともがけることも有ります。

一方で、モチベーションが下がってしまう要因もあります。
「もっと良いものが世の中にすでにあるのではないか」
「これが完成したところで何になるのか、本当に使ってもらえるのか」といった不安です。

これらの不安を払拭し、自分だけの「ニッチな機能」を持つサービスのアイデアを見つけることが重要です。
そこで提案したいのが、AIと相談しながら自分の内面を掘り下げたうえで企画を練るという方法です。

AIと壁打ちする具体的な方法

では早速、AIと対話しながらアイデアを練っていく方法を紹介します。
まず、以下のようなプロンプトでAIとの会話を始めて、後は流れに身を任せて進めていくだけです。

個人開発で何かWEBアプリを作りたいです。
どのようなWEBアプリを作るかのアイデア出しに協力してください。
なお、回答を急ぐ必要は有りませんので、私の趣味やパーソナリティ、価値観等を詳しく深掘りして質問して、
簡単に他の人が思いつかない、思いついても手を出しにくい様なアイデア出しをするのに協力してください。
では、あなたからの質問からスタートしてください。

すると、AIから以下のような質問が帰ってきました。

この質問に答えていくと、自然と個人開発するネタがブラッシュアップされていきます。

自分のパーソナリティに即した開発のメリット

このアプローチには、以下のようなメリットがあります:

モチベーション阻害要因の防止

  • 「もっと良いものが世の中にすでにあるのではないか」という不安

    • AIとの対話を通じて、自分のこだわりポイントを明確にし、それを譲れない重要な特徴として開発を進められます
    • 実際に探してみても世の中に見つからないような、独自の視点を持ったアプリを考案できる可能性が高まります
  • 「これが完成したところで何になるのか」という疑問

    • 少なくとも自分は使いたいと思えるアプリを作ることができる

スキルセットに合った開発提案

  • 持っている技術や利用したい技術をAIに伝えることで、それに即した提案をもらえます
  • 身の丈に合った開発計画を立てられるので、挫折リスクを減らすことができます

初心者のうちは、「この技術で何ができるのかわからない」という自体に陥りがちだと思いますが、AIが技術で可能な範囲を提案してくれます。

ドメイン知識を活かした開発

  • 自分が詳しい分野でのアプリ開発となるため、妥協して良いポイントや絶対に譲れないポイントの見極めがしやすくなります
  • 開発中に直面する課題に対しても、ドメイン知識を活かした独自の解決策を見出しやすくなります

これらのメリットにより、モチベーション高く開発に取り組むことができ、プロジェクトを完遂する可能性が高まります。

注意点

AIとの対話で気をつけるべき点もいくつかあります。実際の経験を踏まえて、具体的に説明していきます。

機能をモリモリにしがち

AIはすぐに機能モリモリで多機能なアプリを提案してくる傾向があります。実際それらを作ることは可能なのですが、コンセプトがブレると利用者に伝わりにくく、凡庸になってしまいます。

個人開発をする以上、一つのコンセプトをブレさせずに突き進むほうが大事だと思うので、そこは自分の意思を強く持つことが重要です。私が実際にAIに対してツッコミを入れた例を紹介します。

総じて、個人で開発するには大規模であり、コンセプトが薄まっているため利用者も集めにくいような印象を受けました。
シンプルで機能を絞った構成でまた提案をもらえませんでしょうか。

また、ユーザー獲得の観点からも以下のようなフィードバックを行いました。

いずれも悪くはないですが、どれもコンテンツの提供者がユーザーのため、
利用者が少ないとアプリの魅力が薄いのが気になります。
既存のサービスの内の何かを特化して抽出したり、横断したり、
といったアプリケーションだと魅力があったりするなと思っています。

このように、AIの提案に対して具体的な懸念点を伝え、より焦点を絞ったアイデアを求めることが大切です。

既存のアプリとの差別化を無視しがち

AIに「こういう既存アプリはすでにあります」と伝えることが大切です。できればざっと調べた上で回答すると、より具体的な差別化ポイントを見出せるでしょう。私が実際にAIとやり取りした際のコメントを紹介します:

各サイトを横断する情報収集は、それを利用する必然性がほしいなと思いました。

(中略)

情報量や機能の充実度合いには大手や企業が運営するサイトには勝てないので、情報量で勝負をするのではなく、なにかに絞ったニッチな領域で勝負をしたいなと感じました。

このように、既存のサービスとの差別化ポイントを明確にし、個人開発だからこそできる「ニッチな領域」を見つけることが重要です。

やり取りに時間はかかる

  • 内面を振り返ることになるので、結構やり取りは疲弊します。いわば自己分析のようなものです
  • お手軽にぱぱっと、というわけにはいきません
  • 疲弊するくらいの文の量を書く必要があります

総じて、根気強く「個人開発向きか」「本当に実現可能か」のやり取りをAIとしていく必要があります。時間はかかりますが、その分だけ自分に合ったアイデアを見つけられる可能性が高まります。

これらの注意点を踏まえつつ、粘り強くAIと対話を重ねることで、自分ならではの個人開発アイデアを見つけることができるでしょう。

実際にやってみた感想(具体例)

私自身、この方法で最近個人開発のアイデアを練りました。

私はゲームが好きなので、ゲームに関連するサービスを作成しました。ゲームのサムネイル画像がいい感じに並ぶだけでテンションが上がりました。こういった根源的な自分にとっての面白さが、(特に個人開発初心者にとっては)重要なポイントだろうなと思います。
開発途中、行き詰まったタイミングで「何やっているんだろう」と我に帰ってしまうタイミングがどうしても有ります。でも、自分の興味のある分野だったので、なんとか乗り越えられないかと模索しました。自分が興味ない分野だったら心折れていたかもしれません。

結果として、自分では使いたいと思えるものができました。残念ながら現時点では利用者はまだ多くないですが、少なくとも自分だけは使い続けるからメンテナンスはしよう、というモチベーションにはなっています。

終わりに

この記事で紹介した方法は、すでに何本も個人開発をリリースしている上級者や、開発すること自体がとにかく楽しく、モチベーション維持に課題感が無い方にとっては不要かもしれません。

しかし、冒頭で挙げたような悩みを持つ方には、新しいアプローチとして試してみる価値が有ると思います。AIとの対話を通じて自分の内面を掘り下げ、本当に作りたいものを見つけることで、モチベーション高く個人開発に取り組むことができるはずです。

ひとまずはプロンプト一本入れてみるだけで開始できますので、試して見てはいかがでしょうか。この記事をきっかけに、その人の内面を反映した濃度の濃い個人開発アプリが出てきたら、とても面白いなと思います。
何かしらの参考になれば幸いです。

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この手法を利用して案を出した個人開発のWEBアプリ、『いまゲーム』を運営していますので、ぜひ覗いてみてください。

「ゲームの『いま』と思い出、ゆるくメモ」をコンセプトに、自分が最近プレイしているゲームを画像付きで簡単に共有できるWEBアプリです。登録不要で、一度共有するくらいなら5分で利用できるので、気軽に利用してください。

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