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新規事業を立ち上げました!(自身の稼働限界と巻き込み力の不足で困った話)

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会社として初の試み、新規事業を立ち上げました!(自身の稼働限界と巻き込み力の不足で困った話)

TL;DR

  • 会社として初めての新規事業立ち上げを自分中心ですることになったが、人的リソースが全然集まらない!
  • 集まらない以上、不足分は自分(+経営層)でやるしかない!
  • 無限労働できると思ってたけど、そんな稼働できなかった。外注や社内のリソースなどを巻き込む力不足を思い知った!
  • 会社で事業やる最大の目的は一緒に遊ぶ仲間!

新規事業を立ち上げちゃった!

弊社はSES事業をやっている会社なのですが、新規事業として
Proxmox Virtual EnvirtomentというOSSの仮想化基盤製品のサブスクリプションサービス(テクニカルサポート)を販売する事業を立ち上げました!

自分が中心となりこの事業の立ち上げをしたのですが、前述のとおり、SES事業以外の事業を弊社でやるのは初めての試み。
そのため多くの苦労や課題があったので、その点を語りたいと思います。

全体の流れ

事業の始まり

全社帰社日で社長より本事業に取り組んで行くことの周知がありました。
一部の社員(方々で声をかけ、反応があった人?)が社内チャット(Mattermost)の専用チャンネルに招集されます。
その場で事業(サービスの販売開始)を開始するにあたり以下5つのタスクが提示されました。

  • 国内販売用の規約作成
  • LP作成
  • Webマーケの準備
  • サポート体制構築
  • ノウハウ蓄積

これらのタスクに対して、各メンバーが参加したいものに対して手を挙げて対応していく、という方針。

PLになんか指名される

前述のタスクが提示された時点で、言い出しっぺの社長のほうで中小企業振興公社や顧問弁護士、Webデザイン業者との調整が走っていたり、かなりのスピード感で進んでいます。
エントリー層も招集されている中で社長(弊社最強の技術者兼ビジネスマン)の速度で進んでおり、メンバーみんな置いて行かれている状態。

そのため、「キックオフしたほうがいいのでは?」という提言をしたらキックオフの場でPL任命されたのでなんかやることに。

徐々に過疎るPJ

PLに指名されたのでPJ計画等諸々準備したりするわけですが、動きがないタスクや反応がないメンバーが出始めます。

各メンバーに呼びかけたりするのですが多くは無反応、定例会にも参加してくれません。
15名近くいた定例会の参加者も、気が付けば自分と社長含めて3、4名程度に。

事業のPLではあるものの、業務指示として強制する権限はありませんのでPJを成立させるために自分で無限稼働して何とかするしかありません。

屈辱のリスケ、そしてリリース

そんなPJ状況ですので各タスクの進捗も悪く、もともとPJ期間は3月~6月上旬だったのですが、7月上旬までリスケ。
PLという責任ある立場なので屈辱ですが、リソース不足はどうしようもなく…

そして2023/7/6、何とかリリース。
ちなみにリリース日は大安のため(社長判断)

しかし、スタート地点に立っただけでやることはまだまだたくさん。

  • Proxmox Backup Server、Proxmox Mail Gateway の販売準備
  • マーケティングの継続
  • サービスの運用

課題等

課題としては多くありますが、会社として初めて新規事業するバタバタ感を中心に考えたいと思います。

なんか過疎ったぞ?

前述のとおり、会社としての大きなチャレンジなのにほぼ経営層と自分を残して、なんか過疎しました。
既存業務(SES)に辟易していた自分にとっては超楽しいイベントだったので会社全体としても超盛り上がると思ったのですが…

自分以外は想像ですが、以下みたいな状況ではなかったかと思います。

  • 一般社員層
    • 既存業務との内容の乖離(マーケティング等)
    • 人事制度への反映に保証がない
  • 管理層
    • 既存業務(SES+管理業務+各々のミッション)で手一杯
  • 経営層(社長)
    • 真のビジネスオーナー(出資者)であり、出資分を回収したい
    • 今後の会社の成長(後続の新規事業など)に影響が出るため、成功させたい
  • 例外(自分)
    • SESでは経験することが難しいこと(マネジメント・アウトソーシング・マーケetc…)を経験できるチャンス
    • 会社の経費だからノーリスクで遊べるチャレンジが出来るチャンス
    • 過疎れば過疎るほど自分の実績の比率が上がり、売上が自分の懐に流れ込んでくるチャンス
    • 事業を成功させれば事業部長を経由して支社となり、経営層になって会社経費を私的流用するなるチャンス
    • つまり勝ちまくりモテまくりとなるチャンス

無限労働は無理?

過疎った結果、人手不足。
既存業務をやりながらとなるため、基本残業で対応することになります。

「え!! 残業時間で新規事業を!?」「出来らあっ!」

という意気込みで取り組んだのですが、既存業務が SES事業(法定労働時間ぐらい)+職位に伴う1on1などの社内業務(20hぐらい) という状況。

ここに新規事業を加えるわけです。
当初は無限労働出来ると思っていたのですが、プライベートの時間も必要だし、それには新規事業のためのインプットの時間も含まれます。

「新規事業を起こすときの残業時間は、法の上限(月45時間)までで十分…!!(つーか これが限界)」

という感じで新規事業に裂ける工数は月20hちょっとが限度という結果になり、工数不足のためにリスケとなりました…

外注は大変?

社内でノウハウがない部分や工数が不足する部分は外注も選択肢になります。
今回はLPをWebデザインの会社に、規約作成を弁護士に外注しました。
※Webマーケティングは私が主導した(教本1冊読んだレベルだけど)ので外注(コスト増)免れた。

打ち合わせで要件などを伝えなければいけないわけですが、どの観点に着目すればいいのかはもちろん、単語レベルで何言ってるかよくわかりません。
ノウハウがないから外注したいのに、ノウハウがないから何を伝えて良いかわからないという状況に陥ります。

既存業務(SES事業)では発注される側で、その道のスペシャリスト。
一方、発注する側は自身の専門外の分野であっても事業に必要なすべての要素を整えなければいけません。
既存業務で発注する側に「何言ってんだこいつ…」的な感情を持っていたんですが、とても勉強になりました…すいません…

内製も大変?

過疎ったとはいえ、工数が不足する分は何とか内製したい。
そこで白羽の矢が立ったのが新入社員(研修生)。
でもそれは勘違いでした…

なぜなら新入社員は時間がない!
勤務時間は研修で拘束されているし、残業も原則NG!
なんなら、現場と調整が出来て、残業も可能な一般社員のほうがよほど時間にゆとりがある。

普段は現場にいて研修生の現状を知らないのに、新規事業のために貴重な時間を奪ってしまってごめんなさい…

次回以降の事業に向けて

比較的ネガティブな部分ばかりを記載してしまいましたが、ポジティブな内容を記載して弁解しようと思います。

いい加減なサービスではない。

バタバタしてしまった部分は多くありながらも、決していい加減なサービスではありません。
元々のスケジュールを強行するようなことはせずに、リスケして品質を保っています。

次回以降は過疎もなくなるはず。

今回は会社としての初めてのチャレンジで、前例も何もない状況。
でも次回以降は本事業の成功(多分)、あるいは成功しなくても新規事業を起こしたことあたりを会社として評価すれば、一般社員のモチベーションも上向きになるでしょう。
また、本事業での様々なナレッジにより、とっつきやすさも出ると思います。

一番欲しいのは一緒に遊ぶ仲間。

会社という組織で事業をする最大の理由は、報酬等ではなくて一緒に遊ぶ仲間がほしいということを忘れないでほしい。
ただ事業をするだけならわざわざ会社でやらなくても、個人でやれば無責任だし、利益も度外視でいいわけだから…

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