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#includeを使い、fopenを使わずにcsvファイルから2次元配列を初期化する

Last updated at Posted at 2023-05-10

はじめに

stdio.hが使えずfopenが使えない環境下で、実行速度測定のために10000x10000の行列演算をプログラム埋め込みで行ったので、そのときのメモ

結論

matrix.csv
1,2,3,
4,5,6,
7,8,9,

上のような3x3の行列の値を示すcsvファイルがあり、Cプログラムでこの行列を2次元配列として扱いたい場合には、以下のように#includeを配列初期化部分に記述することで実現できる。

#define SIZE 3
int matrix[SIZE][SIZE] = {
    #include "matrix.csv"
};
// matrixの値は{{1,2,3},{4,5,6},{7,8,9}}となる

解説

ここからは解説なので読み飛ばしてもらって構いません。

上の書き方は配列初期化時の構文と#includeの仕様により実現できている。

C言語における配列の初期化

C言語では配列の宣言時に、以下のように各要素の初期値を設定できる。

int array[3] = {1,2,3};

行列データをプログラム内で2次元配列として扱う場合、

int matrix1[3][3] = {
    {1,2,3},
    {4,5,6},
    {7,8,9},
};

のように行の対応をとって初期化を行うことも可能だが、以下のように単純に値を並べるような初期化を行うこともできる。

int matrix2[3][3] = {1,2,3,4,5,6,7,8,9};

#includeの仕様

#includeが記述された部分はプリプロセッサにより、指定したファイルの中身に置換されるという仕様となっている。

matrix.csv
1,2,3,
4,5,6,
7,8,9,
int matrix[3][3] = {
    #include "matrix.csv"
};

そのため上のように記述した場合、プリプロセッサにより置換された結果として次のようなソースコードになる。

int matrix[3][3] = {
    1,2,3,
    4,5,6,
    7,8,9,
};

このように記述することで、csvファイルの値を2次元配列にセットすることができる。

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