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EC2にActive Directoryを作ってADユーザでログインする

Last updated at Posted at 2024-07-20

こんにちは。
株式会社クラスアクト インフラストラクチャ事業部の大塚です。

今回はEC2を使ってWindows Serverをデプロイ。Active Directory環境を構築していきたいと思います。
Active Directoryは便利でありますが、一方でWindows Serverを使うため、少なくともローカルには勉強用の環境をなかなか用意できないのが課題であると思います。触ってみたい人はAWS上に作ってみると良いかもしれません。

構築

SG作成

ADを作成するEC2にアタッチするSGを作成していきます。
今回は以下の構成で作成しました。名前をmy-vpc-ad-sgとしました。
screencapture-ap-northeast-1-console-aws-amazon-ec2-home-2024-07-19-19_19_36.png
具体的な中身は以下で設定しています。インバウンドだけでアウトバウンドはフリーにしています。

  • Active Directoryに必要なインバウンドポート
    • DNS (Domain Name System)
      • ポート: 53 (TCP/UDP)
      • 用途: DNSクエリの解決
    • LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)
      • ポート: 389 (TCP/UDP)
      • 用途: ディレクトリサービスへのクエリ
    • LDAP over SSL (LDAPS)
      • ポート: 636 (TCP)
      • 用途: 安全なLDAPクエリ
    • Global Catalog
      • ポート: 3268 (TCP)
      • 用途: グローバルカタログ検索
      • ポート: 3269 (TCP)
      • 用途: グローバルカタログ検索(SSL経由)
    • Kerberos Authentication
      • ポート: 88 (TCP/UDP)
      • 用途: 認証プロトコル
    • SMB (Server Message Block)
      • ポート: 445 (TCP)
      • 用途: ファイル共有およびプリンタ共有
    • RPC (Remote Procedure Call)
      • ポート: 135 (TCP)
      • 用途: RPCエンドポイントマッピング
    • 動的RPCポート範囲: 49152-65535 (TCP)
      • 用途: ADレプリケーション、RPC通信
    • Windows Time
      • ポート: 123 (UDP)
      • 用途: NTP時間同期
    • NetBIOS
      • ポート: 137-139 (TCP/UDP)
      • 用途: NetBIOS名前解決およびセッションサービス
    • RDP (Remote Desktop Protocol)
      • ポート: 3389 (TCP)
      • 用途: リモートデスクトップ接続

EC2作成

以下の設定でEC2を作成します。
Windows Server 2022を選択し、インスタンスタイプをt3.smallとしました。t2.microでも動かせますが、かなり重くなってストレスフルなので、無理量利用枠ではないですが、少しだけスペックのあるインスタンスタイプを選択しています。VPCやSubnet、SGは個別で作成したものを使用しています。
※AMIでJapanese-baseを選択すれば日本語のWindows Serverをデプロイできるはずです。
screencapture-ap-northeast-1-console-aws-amazon-ec2-home-2024-07-19-19_21_10 (1).png

AD導入

EC2にRDPしてログインします。
Server Managerを起動します。
Untitled (29).png
画面中央上にある②Add role and featuresを選択します。
Untitled (30).png
Nextを押下します。
Untitled (31).png
Role-based or feature-based installationを選択してNextを押下します。
Untitled (32).png
Nextを押下します。
Untitled (33).png
Active Directory Domain Services と DNS Serverを選択して次に進みます。
※スクショではCertificate Servicesも選択していますが誤りです。
Untitled (34).png
デフォルトの状態で次に進みます。
Untitled (35).png
ADとDNSに説明が表示されます。次に進みます。
Untitled (36).png
Untitled (37).png
installを押下します。
Untitled (38).png
インストールが開始されます。
Untitled (39).png
インストールが完了しましたら、Promote this server to a domain controllerという文字列のリンクを押下します。
Untitled (40).png
Add a new forestを選択します。Root domain nameに今回はad.example.comと入力しました。
Untitled (41).png
以下のような設定で次に進みます。
Untitled (42).png
Untitled (43).png
Untitled (44).png
Untitled (45).png
Nextを押下します。
Untitled (46).png
Untitled (47).png
緑色のチェックマークがついたら、installボタンを押下します。
Untitled (48).png
install後、自動で再起動をします。これでAD環境作成完了です。
Untitled (49).png

ADユーザを作成してRDPする

ADユーザ作成

再起動後、改めてサーバにRDPしてtoolsタブのActive Directory Users and Computersを押下します。
Untitled (50).png
Active Directory Users and Computers > ad.example.com(作成したドメイン名) > Usersで右クリックをします。New > Usersを押下します。
Untitled (51).png
今回はuser01というユーザ名にしました。次に進みます。
Untitled (52).png
user01でログインする時のパスワードを決めます。
Untitled (53).png
内容を確認してFinishボタンを押下します。
Untitled (54).png
作成されていることを確認します。
Untitled (55).png

ADユーザをRemote Desktop Usersグループにアサインする

作成したuser01を右クリックしてPropertiesを選択します。
Untitled (56).png
Member ofと書かれているタブを選択してAddボタンを押下します。
Untitled (57).png
Remote Desktop UsersとAdministratorsを追加してApplyボタンを押下した後、OKボタンを押下します。
image.png

Group Policy Managementを押下します。
Untitled (59).png
Group Policy Management > Forest ad.example.com(作成したドメイン) > Domain > ad.example.com(作成したドメイン) > Domain Controllers > Default Domainで右クリックをしてEditを選択します。
Untitled (60).png
Group Policy Management Editorが立ち上がります。
Default Domain Controllers Policy > Computer Configuration > Policies > Windows Settings > Security Settings > Local Policies > User Rights Assignmentを選択して、Allow log on through Remote Desktop Servicesを選択します。
Untitled (61).png
Add User or Groupを選択してRemote Desktop Usersグループを追加して以下のような状態にします。Applyをした後OKボタンを押下します。
Untitled (62).png
設定が反映されていることを確認します。
Untitled (63).png
管理者権限でCMDを起動してコマンドを実行します。このコマンドを実行することで設定を反映します。
Untitled (64).png
Untitled (65).png

gpupdate /force

ADユーザでRDPする

ローカルのPCでリモートデスクトップをします。以下の設定で接続を試みます。
ユーザ:ad.example.com\user01
パスワード:入力したパスワード
Untitled (66).png
ログインできればADユーザが機能しています。
Administrator権限となっていることも確認しましょう。
image.png

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