本記事の内容
- 手作業での顧客情報作成
- フローでの顧客情報自動作成
- 項目の注意点
はじめに
Customer Profilesは、Amazon Connect(コールセンターサービス)で使用できる顧客情報の集約サービスです。
本記事では、顧客情報の手作業作成とフローでの自動登録方法について記載しています。
顧客情報は外部データからの取り込みも可能ですが、こちらについては別記事として投稿予定です。
なお、顧客情報を作成後の受電時の挙動などは以下の記事に記載しています。
本記事の注意点
本記事では以下のように使い分けをしています。
- Customer Profiles:サービスの名称
- 顧客情報:Customer Profilesに登録する顧客データ
手作業での顧客情報作成
手作業での顧客情報作成は、Amazon Connectの「エージェントWorkspace」で行います。
「+プロファイル」をクリックすると以下のような画面に遷移します。
上記の画面で名や性、性別などを登録します。
※各項目の注意点は、下部の「項目の注意点」に記載しています。
フローでの顧客情報自動作成
本記事ではコンタクトフロー上で作成する方法を記載しています。
「お客様のプロフィール」ブロックを使用します。
今回は上記の画面キャプチャのように「お客様のプロフィール」を2つ使用しました。
1つ目の「お客様のプロフィール」ブロックでは、プロフィールの取得を実施しています。
「何も見つかりませんでした」(該当する顧客情報がなかった)の分岐の後ろに、2つ目の「お客様のプロフィール」ブロックを設定し、プロファイル(顧客情報)を作成を行っています。
以下に設定を載せています。
1つ目の「お客様のプロフィール」設定
アクションを選択では「プロファイルの取得」を選択します。
検索識別子は以下のように設定します。
顧客の電話番号を基に、登録されている顧客情報から一致する顧客情報を取得します。
2つ目の「お客様のプロフィール」
アクションを選択では「プロファイルの作成」を選択します。
リクエストフィールドやフィールド値をリクエストでは以下のように設定します。
このブロックで、顧客情報の「電話番号」に顧客の電話番号を格納し、顧客情報を自動作成することができます。
顧客情報には、「携帯電話番号」の項目もあるので「070,080,090」の時は「携帯電話番号」項目に顧客の電話番号を登録、それ以外の番号の時は「電話番号」に登録するなども可能です。
※どの電話番号項目(「電話番号」や「携帯電話番号」)に登録しても、次回以降の着信時の検索にはヒットします。
項目の注意点
日本仕様になっていないため、いくつかの項目は注意が必要です。
- 名前
- 性・名と項目が分かれていますが、顧客情報を表示する際は「名・性」の順になるため注意が必要です
- 以下のような対応方法があります
- 「名」にフルネームを登録する
- 「性」に名前を、「名」に苗字を登録する
- 「名」は必須項目のため注意が必要です
- 性別
- 選択項目の「男性」または「女性」を選択すると、「MALE」や「FEMALE」と表示されてしまいます
- そのため、日本語表記にしたい場合は「その他(具体的に記入してください)」を選択し、「その他の性別」に男や女などを記載する必要があります
- 追加情報
- こちらはフリーテキストとなっています
- 上限は1000文字です
- 住所(「郵送先住所」、「請求先住所」、「配送先住所」、「その他の住所」)
- 名前同様、「番地」や「市町村」などを記入しても、表示が英語順になってしまいます
- 対処法としては、「番地」に郵便番号を登録、「アパート/マンション名、部屋番号など」に都道府県以下の住所を登録することで、日本の住所表記にすることが可能です
- ※住所を登録する際、「市町村」が必須項目となってしまうため、半角スペースや全角スペースを記入することでエラーを回避しています
- 「市町村」に文字列をいれると、住所の末尾に文字列が入ることになります
- アカウント番号
- 最初の登録時に記入する必要があります
- 別の記事で紹介するマージの機能を使用することで編集は可能ですが、手作業での修正が不可となっています
【参考ドキュメント】
標準プロファイルの定義
まとめ
顧客情報の項目は英語表記や必須項目に注意することが多々あるで、今後日本への対応を強化してもらいたいなと感じました。
本記事で使用した「お客様のプロフィール」の「プロファイルの取得」を利用することで、エージェントとの通話の前に「○○さま、いつもお世話になっております。」というようなプロンプトを組むことも可能でした。