楕円とは
楕円の方程式は次の式で与えられる.
$$ \frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2}= 1$$
焦点は$F = (\pm \sqrt{a^2 - b^2}, 0)$で与えられる.
図示すると以下のようになります.
楕円の接線の方程式の導出
まず楕円の方程式を次のように変形する.
$$ y^2 = b^2 - \frac{b^2}{a^2}x^2 $$
次に上式の両辺を x で微分する.
$$ 2y \frac{dy}{dx} = - 2 \frac{b^2}{a^2} x$$
よって,
$$ \frac{dy}{dx} = - \frac{b^2}{a^2} \frac{x}{y}$$
さて,接線の方程式は$x$の一次式なので
$$ y - y_0 = m (x - x_0) $$
で与えられる.
ここで,$m$は接線の傾きであり,$(x_0, y_0)$は接線と楕円の接点の座標である.
接点にて接線の傾きは $m = - \frac{b^2}{a^2} \frac{x_0}{y_0}$ である.
あくまで「接点での傾き」なので$- \frac{b^2}{a^2} \frac{x}{y}$ではなく$- \frac{b^2}{a^2} \frac{x_0}{y_0}$である.
この傾きを接線の方程式に代入すると
$$ y - y_0 = - \frac{b^2}{a^2} \frac{x_0}{y_0} (x - x_0) $$
この式を展開していくと,
$$ y = - \frac{b^2}{a^2} \frac{x_0}{y_0} (x - x_0) + y_0 $$
$$ y_0 y = - \frac{b^2}{a^2} x_0 (x - x_0) + {y_0}^2 $$
$$ y_0 y = - \frac{b^2}{a^2} x_0 x + \frac{b^2}{a^2} {x_0}^2 + {y_0}^2 $$
$$ \frac{y_0 y}{b^2} = - \frac{x_0 x}{a^2} + \frac{{x_0}^2}{a^2} + \frac{{y_0}^2}{b^2} $$
$\frac{{x_0}^2}{a^2} + \frac{{y_0}^2}{b^2} = 1$ なので
$$ \frac{y_0 y}{b^2} + \frac{x_0 x}{a^2} = 1 $$
以上,接線の方程式が求められました.