はじめに
京セラ製LTE™ゲートウェイKC4-C-100Aにいろいろ接続してみました。
本記事では同梱のACアダプタではなく変換ケーブルなどを使ってシガーソケットや外部電源から電源供給した例や、ケーブル中継用の端子台を使って接点出力のマグネットセンサーやRS-232対応のバーコードリーダーと接続した実施例を紹介していきます。
DCジャック
KC4-C-100AにはDCジャックへの給電用にACアダプタが同梱されています。基本的にはこのACアダプタをコンセントに接続して使用すると思いますが、ACアダプタは12V仕様であり、12Vと言えば車のシガーソケット(※)ということで、同梱品のACアダプタを使わずにシガーソケットから給電する方法を試してみました。
※DCジャックは24V仕様の車には接続出来ないのでご注意ください。
シガーソケットとの接続
シガーソケットと接続するにはシガープラグからDCプラグへの変換ケーブルを使用します。
尚、KC4-C-100AのDCジャックの仕様は、「ハードウェアリファレンス」の「1-1.仕様」に記載の通りEIAJ#4ですが、市販されている変換ケーブルのDCジャックは外径5.5mm/内径2.1mmのDC-5521サイズのものが多くなっています。DC-5521との変換ケーブルを使用する場合はEIAJ#4へのDCプラグ変換も合わせて使用してください。
ポータブルバッテリーからの給電
12V出力のシガーソケットと言えば車のシガーソケットだけでなく、12V出力のシガーソケットに対応したポータブルバッテリーも多くあります。そこで、シガープラグへの変換ケーブルを用いて、12V出力のシガーソケット付ポータブルバッテリーから給電してみました。
16ピンコネクタ
KC4-C-100Aには12~48Vの電源入力や、接点入出力及びRS-232C/RS-485などのシリアル通信に対応した機器と接続するための16pinコネクタ付きケーブルが同梱されています。16ピンコネクタのピン配置については「ハードウェアリファレンス」の「1-1.仕様」にある「※3 16ピンコネクタ」を参照してください。
16pinコネクタ付きケーブルと外部機器接続用ケーブルをはんだで接続することが難しい場合もあると思うので、はんだを使わずに機器を接続する方法を試してみました。
ねじ式端子台による接続
ねじを締めてケーブルを固定するねじ式端子台で2極タイプのT1002を使った接続例の紹介です。
16pinコネクタ付きケーブルの中から端子台に接続するケーブルを選び、ケーブルの先端に付いている被膜を抜いてください。
今回は16ピンコネクタから電源供給を行える様に、1ピン(赤)のVAUXと8ピン(黒)のAUXGND(外部電源入力に対するグランド)の被膜を抜いています。
端子台のカバーを外し、先ほど被膜を抜いたケーブルを端子台に差し込み、ねじを締めてケーブルを固定します。
反対側も同様の手順で電源からのケーブルを端子台に接続します。
接続確認後に端子台のカバーを閉めて電源供給することで16ピンコネクタから電源供給が出来ました。
DCジャックへの電源供給は12V固定ですが、16ピンコネクタへの電源供給は12V~48Vまで対応しているので24Vで電源供給しています。
スクリューレス端子台による接続
端子台にはケーブル接続時にねじ締めが不要なワンタッチのスクリューレスタイプもあります。続いて、スクリューレスタイプのML-7000を使った接続例を紹介します。ML-7000は複数の連結が可能であり、今回は2個連結させて使用しています。
ねじ式端子台の手順と同様に接続するケーブル先端の被膜を抜いて端子台に接続してください。
今回の例では接点入力のマグネットセンサーと接続出来る様に、10ピン(茶)のGPIO1と12ピン(灰)のGND(信号線に対するグランド)の被膜を抜いています。
反対側も同様の手順でケーブルの被膜を抜いたマグネットセンサーを接続することで、KC4-C-100Aの接点入力端子とマグネットセンサーを接続することが出来ました。
KC4-C-100Aとマグネットセンサー(接点入力機器)を組み合わせた記事はこちらで紹介しています。是非ご確認ください。
D-SUB変換端子台との接続
ケーブル中継用の端子台と接続する際は、接続する両方のケーブルがコネクタが無いバラ線であることが必要です。KC4-C-100Aに同梱の16pinコネクタ付きケーブルはバラ線のため問題ありませんが、接続相手がコネクタ付きのケーブルの場合はケーブルを切断しバラ線にすることが必要となります。ただし、RS-232Cで主流のD-SUB9ピンの様に規格化されたコネクタの場合、端子台から直接コネクタへの変換が可能なものもあるので、D-SUB9ピン変換の端子台を使ってRS-232C対応機器と接続してみました。
上記の手順と同様に接続するケーブル先端の被膜を抜いて端子台に接続してください。
今回の例では下表の様に接続しました。
16pinコネクタ付きケーブル | D-SUB |
---|---|
5ピン(黄):RS232TXD | 3ピン:TXD |
15ピン(黄):RS232RXD | 2ピン:RXD |
12ピン(灰):GND | 5ピン:GND |
今回使用したD-SUB9ピン変換端子台にはケースが付属していたのでケースに格納します。
この16ピンコネクタの先に繋がったD-SUB9ピンコネクタを用いることで、D-SUB9ピンコネクタ接続のRS-232C対応機器である1,2次元バーコードリーダーのL-46Xと接続することが出来ました。
KC4-C-100AとRS-232C対応のバーコードリーダーを組み合わせた記事の紹介も予定していますのでお楽しみに!
→Comming Soon
最後に
いかがでしたでしょうか?
LTEゲートウェイKC4-C-100A と外部機器を接続してみた実施例の紹介でした。
注記
- 商標
- LTE™は、ETSIの商標です。
- その他本文中に記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。