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書籍感想「リーダーになって伸びる人、伸び悩む人」

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はじめに

今回は、書籍感想という形で、本の紹介をさせていただきます。

書籍名:リーダーになって伸びる人、伸び悩む人
著者 :延原 典和

選んだ理由

1.Amazon KindleでPrime readingであったため
2.自分がリーダーと呼ばれる立場になりつつあるため
3.後輩育成のヒントがあるのではないかと思ったため

本の紹介

この本は、著者がアメリカンフットボールのコーチをしていた頃に経験してきたことをもとに、リーダーとしての「考え方」や「方法論」を紹介しています。
この本を読むことで、これまでの自分の立ち振る舞いや後輩育成の考え方を見直すことができました。

気になった点

読んでいて、一番気になった点は【上司を尊敬している部下は1%以下?】というところです。
「あなたが尊敬する人を一人だけ思い浮かべてください。そして、その人を尊敬する理由を教えてください」と研修で質問した際に、直属の上司が尊敬の対象になることはあまりないそうです。
確かに【一人だけ】とした場合に自分も直属の上司が対象になるかというとそうではないですし、自分が対象になるとも思えません。そうなると、部下やメンバーが自分の話を聞いてくれるのは何故なのかと考えることになります。そして、話を聞いてくれているのはその【立場】であって【自分】ではないということに気づきました。
尊敬される上司となるには、【立場】ではなく【関係性】を築いていく必要があるのではないかと感じました。

印象に残った点

この本ではリーダーとして大切な3つの考え方を紹介、そしてそれの詳細ついて教えてくれました。
それについてそれぞれ印象に残ったことを紹介します。

1.受容〜メンバーのありのままの姿を受け入れる〜
「受容」の反対を「非受容」としたとき、人(リーダー)はその人(メンバー)に対して「非受容」になった時には、その人(メンバー)の起こした言動や行動を良くないと考えて正そうとするそうです。
人(リーダー)はその人(メンバー)に対して「非受容」になった時、大きく分けて7つの対応をするそうです。全ては紹介できませんが、自分も良くやってしまいがちなこととして学者分析タイプ(分析・診断)というタイプがありました。相手の状況を勝手に分析して、アドバイスをしてしまうといったものです。例えば「人間関係がうまくいっていないから、そんな風に考えているんじゃないの?」といった感じです。
ですが、この本では客観的に見たら、部下が明らかに良くない行動をとっていたとしても、「その人にとっての正当な理由」が存在すると書いていました。そして、その「正当な理由」を知ろうとすること(リーダーによる受容)でメンバーがリーダーの話を聞こう(メンバーの受容)という姿勢に繋がるとあります。
これを読んで自分は、リーダー側の受容ができるとリーダーとメンバーはお互い良い関係性を築いていくことができるのではないかと思いました。

2.支援〜メンバーの可能性を信じ、その人にとっての最大の支援者となる〜
2つ目のこれを読んだ時、自分はメンバーの可能性を信じられていただろうか、と考えされました。
「支援」の反対語は一般的には「妨害」と言われているようですが、この本では「評価」だと言っています。
「評価」をすることでメンバーのパフォーマンスの「妨害」につながることがあるからということみたいです。
確かにリーダーという立場になると、どうしてもメンバーのことを「評価」してしまっていると、思いました。
「評価」が上司にとって大切な仕事であるのは間違いないですが、「評価」はリーダーとメンバー間で信頼関係がなければ、「妨害」でしかなく、まずメンバーの可能性を信じ、「支援」することが大事だと書いています。
「支援」の反対が「評価」なのかは、自分には分かりませんでしたが、「支援」の先に「評価」があると思い、「評価」をする前に「支援」メンバーの可能性を信じ支えていこうと思いました。

3.自己責任〜部下は上司の鏡〜
3つ目の自己責任ですが、こちらの考え方といったところは様々な場でも良く見聞きする内容でした。しかし、タイトルに記載した「部下は上司の鏡」といったところに、強い印象を受けました。
やはり、メンバーが不平不満を言っていたり、問題を起こしている時に何故そのメンバーはそんな行動をしているのだろうと、メンバーにフォーカスを当ててしまうことが大半でした。
しかし、この本では、自己責任の立場に立って、部下の起こしている問題の原因を自分の中に見出す必要があると、書いています。メンバーがリーダーの話を聞かない場合、その原因は普段リーダーがメンバーの話を聞いていなかったり、指示の出し方にあるのがほとんどで、自己責任を持ち、部下に手本を見せていく必要があるそうです。
また、なんでも自己責任とするのではなく、原因は自分で直接コントロールできるものと、そうでないものを切り分ける必要があるとも書いてます。
これが自己責任の範囲なのだと自分は感じました。
他人の思考や行動、周囲の環境、過去といった自分で直接コントロールできないものに原因を求めることはせず、自分の直接コントロールできることから原因を求められた人だけが、今、目の前にある問題を改善・解決するチャンスを手に入れられるとあります。
問題に対して、真正面から取り組む姿勢にメンバーは共感し関係性を築くことができ、次につながるのだと思いました。

まとめ
上記に書いた3つの考え方を支えるのはメンバーに対する「愛」だそうです。「愛」だと重たいかもしれませんが、本を読むことで利他意識(「その人のために」という意識)を持つことが重要なのだと理解することができました。

最後に読んだ感想
リーダーとなって伸びる人と伸び悩む人の原因が、この本を読んだことで理解、そして言語化することができました。
自分もいろんなリーダーや上司と関わってきましたが、良いと感じた人や、もう少しこちらのことを考えてほしいと思った人などがおり、それらの違いの理由をこの本を読むことでより理解することができました。
リーダーで悩んでいる人だけでなく、これから先輩として後輩を指導するといった立場の人にも読んでほしい一冊だと思いましたので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

参考

リーダーになって伸びる人、伸び悩む人

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