これまでの経緯
前回投稿の記事を参照ください↓
最初に何から検討すべきか
ロボット本体のサイズと重量の目標をまず決めようと思いました。
各部品をどのくらいのスペースに収めて、かつ、ロボット全体でどのくらいの重さに抑える必要があるのか。これがスタート地点な気がしたからです。
最もスペースを食う部品は、タイヤやホイールです。また、最大重量を考えておかないと、最悪モータのトルク不足でロボットが動かない事態に陥ってしまいます。
手持ちのモータ(1717T006SR)を流用しようと決めていたので、まずはそのモータの最大トルクなどの仕様からロボットの質量上限を見積もってみることにしました。
検討方法
幸い?にもGPT-4oに対応したCursorエディタさんが手元にあるので、このエディタのプロンプトにモータの仕様表を貼り付けて、4oさんに見積もってもらう方式を試してみました。
質量が質力になっていますね…(苦笑
でもこのくらいの誤字なら、4oさんが空気読んで解釈してくれます(爆
検討結果
最終的には最大トルクをストールトルクの半分以下の2mNm、加速度を仮で最大1G、ギア比を10:36、タイヤ直径を25mm(昔作ったロボットの設計値を流用)と仮定して見積もってもらいました。
以下のような見積結果がプロンプト上に出力されました。見積結果をプロンプト右上のApplyボタンでmdファイルに適用したところ、自動でmarkdown形式で出力されました。便利。
ロボットの質量を見積もるためには、モータのトルク、ギア比、タイヤの半径、そして必要な加速度を考慮する必要があります。以下の手順で計算を行います。
1. ギア比の計算
ギア比は、駆動ギアの歯数を従動ギアの歯数で割ることで求められます。
\text{ギア比} = \frac{\text{従動ギアの歯数}}{\text{駆動ギアの歯数}} = \frac{36}{10} = 3.6
2. 出力トルクの計算
モータの最大出力トルクをギア比で増幅します。
\text{出力トルク} = \text{モータの最大出力トルク} \times \text{ギア比} = 2 \, \text{mNm} \times 3.6 = 7.2 \, \text{mNm}
3. タイヤの半径の仮定
タイヤの半径は12.5 mm(0.0125 m)です。
4. タイヤの出力力の計算
タイヤの出力力は、出力トルクをタイヤの半径で割ることで求められます。
\text{出力力} = \frac{\text{出力トルク}}{\text{タイヤの半径}} = \frac{7.2 \, >\text{mNm}}{0.0125 \, \text{m}} = 576 \, \text{mN} = 0.576 \, \text{N}
5. ロボットの質量の計算
ロボットの質量を求めるためには、最大加速度を考慮します。最大加速度は1G = 9.81 m/s²です。
\text{質量} = \frac{\text{出力力}}{\text{加速度}} = \frac{0.576 \, \text{N}}{9.81 \, \text{m/s}^2} = 0.0587 \, \text{kg}
したがって、ロボットの質量は約0.0587 kg以下に設計する必要があります。
まとめ
考えてみれば当たり前っちゃ当たり前なのですが、現状のホイール径とギア比ではまともに動くロボットにはならなそうです。全体で59gとか、このモータ2個で既に18*2=36g使っているのでどう頑張っても実現不可能ですね。。。
ホイール径を大きくしかつギア比を上げて、ロボットの移動速度をある程度犠牲にしてトルクを稼ぐ必要性が見えてきました。ルンバの移動先に先回り可能な範囲で、移動速度と加速度をどこまで下げられるかを見積もる必要がありそうですね。
早くも壁にぶちあたりましたが、このような初期検討にもAIが活用できることが分かって便利だな~と思いました。今回はCursorエディタを使いましたが、プロンプトで指示すればmarkdown形式にもすぐできますし、Qiita記事作成との相性もよさそうです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。