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AppSheet × Genimi でさらに簡単になるアプリ開発。いざDXの起爆剤へ

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はじめに

アドベントカレンダー X日目の記事です。

こんにちは、ソフトバンクでアプリケーションエンジニアを担当している織田です。

皆さんはAppSheetはご存じでしょうか?
Googleが提供している、ノーコードでアプリが作れてしまうという画期的な開発ツールです。

そして当該ツールは2024年4月ごろにとんでもない機能のリリースを発表しました。
そのとんでもない機能とは、同社が提供する生成AI「Genimi」とのコラボレーションです。

本記事ではその始め方と使い勝手をまとめてみました。

本記事は2024年12月ごろに確認した結果です。生成AIは目まぐるしく発展しており、プロンプトに対する理解度などは異なる場合があります。

この記事の対象者

AppSheetを使ったことない方
AppSheetを興味のある方
AppSheetで簡単にアプリを作ってみたい方

そもそもAppSheetとは

AppSheetとはGoogle Cloudが提供するサービスの1つで、ノーコードでアプリケーションを開発できるプラットフォームです。

現在の主流としては各種プログラミング言語を用いて開発を行いますが、昨今では「ノーコード開発」と呼ばれる、プログラミングを行うことなくアプリを開発するツールを使った開発ソリューションが注目されています。

Appsheetはノーコード開発をサポートするためのツールであり、既に用意されているコンポーネントやメソッドの範囲内でアプリを構築することが可能です。
なお、ノーコード開発はその性質上、どうしても実装範囲にある程度限界があります。
万能ではないということだけご留意ください。

そもそもAppsheetはGoogleスプレッドシートを拡張してアプリ化することに特化しており、


  • スプレッドシートを開く 
  • ツールバー「機能拡張」を選択
  • Appsheetを選択 

たったこれだけで、そのスプレッドシートの情報を読み取ってアプリ化します。
(これがシンプルにすごい)

AppSheetの機能について

AppSheetには様々な機能があり、プランによって利用できる機能が増える仕組みです。
また、日々新しい機能も継続的にリリースされています。

代表的な機能を例として紹介します。

  1. カメラ連携
    OSに標準搭載されているカメラを呼び出して写真撮影、画像読み取り、QRコード読み取り、画像のアップロードまで実装することができます。個人的にはこれが一番すごいと思います。

  2. Googleマップとの連携
    自身の位置情報の取得から対象までのルート検索まで実装することができます。Googleマップ以外を選ぶことはできなくもないですが、新和性があまり無いため手間がかかります。(そもそもノーコード開発でやることじゃない…)

  3. API連携
    アプリ内で行われる特定のアクションをトリガーに「メール配信する」「APIをコールする」など、対応している外部サービスとの連携が可能

他にも数えきれないほどの機能があるので、アプリを作りながら色んな機能を使ってみることをオススメします!

…とはいえ、それがよく分からないのが現実

「で、結論どうするの?」となるのがその分野に慣れていない人が抱く感想ではないでしょうか。
分かります。なのでここからが本題です。

Start with genimi

早速使ってみましょう。
まずはAppSheetヘルプより使い方を学んでと…

「ふむふむ。なるほど。とりあえずAppsheetを開けばいいのだな」
と思っていたら、躓きました。

なぜなら、そもそもCreateボタンを押しても”Start with genimi”なんて表示されていないからです。

実は...

Appsheetには各種プランがあり、簡単に言うと無料版と有料版があります。
AppSheetは無料で使用することもできますが、”Start with genimi”は有料版の機能になります。

image.png

ちゃんとヘルプページに書いてあった

無料と有料の大まかな違いについては以下のようなイメージ

無料 有料
ユーザー数 自分のみ 複数人
フェーズ なし(NotDeploy) あり(Deploy)
機能制限 あり なし

※無料版でも「共有」を行うことで10名までアプリを共有可能

料金やプラン別に使用できる機能に関しては以下の公式サイトをご確認ください。

出展:Google AppSheet Pricing

詳細はさておき、個人で始めた方はまずはCoreプランには加入しましょう。
(アカウントの設定よりBillingタブを選択し Plan Class を Per User にします)

始め方

①AppSheetよりCreateボタンをクリック

スクリーンショット 2024-12-10 22.30.00_2.png

②Appをプルダウンし、Start With Genimi をクリック
スクリーンショット 2024-12-10 22.30.11_2.png

③プロンプトを入力する (日本語も対応しているそうですが、英語のほうが理解度は高い印象)
スクリーンショット 2024-12-10 22.30.21_2.png

ちなみに、基本的に生成AIはマルチターンでどんどん深堀していくことによって出力の精度を上げることができますが、まだ対応していません。そのため、最初のプロンプト設計が重要です。

スクリーンショット 2024-12-10 22.30.38_2.png

Genimiがデータ構造について提案してくるので、この段階である程度編集ができます。

④Create appを押す

Create appを押すと少し待った後、以下のような画面が出てきます。この時点でアプリが構築されている。

スクリーンショット 2024-12-10 22.31.08_2.png

⑤DataやViewを編集する

スクリーンショット 2024-12-10 22.31.32_2.png

出来上がりだぁ!!

使ってみた感想

正直言って、感動しました。
アプリってこんなに簡単に作れるのか!と

しかし、Genimiの生成したアプリは完璧ではありません。
何度も試しましたが、本当に思い通りになることはありませんでした。

むしろ、出てきたものを修正するのが一番大変です。
もちろん素早くアプリができたことに感動しますが、AIが考えたデータベースの定義を解釈するのは結構骨が折れます。(いわゆるファクトチェックですね)

個人的には下記やり方のほうが精度が高いのでは?と感じました。


  • Genimi Advancedに作りたい表をスプレッドシートとして生成させる
  • スプレッドシートのデータを整理
  • スプレッドシートの拡張機能からAppSheetを選択してアプリ化

※スプレッドシートからアプリを作成するのは多くの方が既に記事にしているので、本記事では割愛します。

最後に

ぶっちゃけますと、Start With Genimiは「現時点においては」作成を少し楽にする程度で使えればいいかも、というぐらいスペック。
(素人だと使いこなせるユーザーになるだけで、一苦労かも)

とはいえ、会社の中で誰か一人が使えるようになればDXは間違いなく加速するぐらいの代物です。もちろん個人の生産性向上にも寄与するでしょう。

出力精度が上がり、安定した結果を出力するようになることなれば化けること間違いなし。
この先のGoogleの発表を見てから契約を決心されるのが良いかもしれません。

大事なことは生成AIを使い、どう感じるかだと思います。
「まだまだ生成AIレベル低いな...」なのか、「レベル高いな...」なのか。

身近な業務に「?」を見つけ出して、AIでアプリ作って改善できたら、私は少なからず時代の進化を感じます。

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