電気回路はこれまでにも書いたことあったけど電子回路についてまったくの無知だったので今更ながら初歩の初歩を学んでみました。
電気回路についても中学生レベルの話しかしない予定なので物理に拒否反応を示す人でも大丈夫な内容だと思います。
初心者なので「ここ違うよ」という箇所があれば指摘していただければと思います。
今回は一番簡単そうなLチカの電子回路について考えていきます。
##Lチカ回路で登場するパーツ
電源
電気を供給してくれるやつ。いわゆるバッテリー。電気回路でもよく使う。乾電池とか。
LED(発光ダイオード)
電気が流れたら光るやつ。電気回路だと豆電球のほうがよく使う気がする。豆電球と違って電流の流れる向きが決まってる。
抵抗
電流の流れを妨げる働きをするもの。抵抗無しでLEDに電気を流すとショートしちゃう可能性がある。
##電気の基礎のおさらい
電子回路を考える前に基礎となる電気回路について少しおさらいします。
こちらがよくある豆電球の回路。
1.5Vのバッテリー(アルカリ乾電池)と豆電球がつながっているだけの簡単な回路です。
電子は実際にはマイナスからプラスに向かって流れていますが、わかりにくいので電流はプラスからマイナスに流れているということにします。
電気回路を学ぶ上で必ず知っておくべき法則は以下の3つだけです。
オームの法則
ある回路電子に着目したときの電圧、抵抗、電流の関係式は
電圧 = 電流 * 抵抗
になるという法則。
つまり電圧が一定のときなら抵抗を大きくすれば流れる電流は小さくなるということ。
LED点灯はこの法則を利用して電流の量を調節してショートしないようにしている。
電流則(キルヒホッフの第一法則)
回路線中の分岐点に流れ込む電流の和は流れ出る電流の和に等しいという法則。
今回はこの法則べつに使わないので詳しい説明は割愛します。
交流回路とか考え始めるとしょっちゅう使う。
電圧則(キルヒホッフの第二法則)
閉回路中の起電力の総和と電圧降下の総和はイコールになるという法則。
これも今回はあまり関係ないかも…
上の回路だと、起電力は電源に流れてる1.5Vしかないから
電圧降下(豆電球に流れてる電気)も1.5Vなんだなーくらいの認識でいいと思います。
電気の法則はいろいろあるけどとりあえずこの3つを知っておけばなんとなく電気は理解できるはず。
##ブレッドボードを見てみる
ここまでの話を理解した上で、Lチカ回路を考えてみます。
ブレッドボード図がこちら。
一応コードも書いておくとこんな感じです。
何の変哲もないBlink。13ピンから電気を供給して、1000ミリ秒間隔でチカチカ点灯させてます。
void setup() {
pinMode(13, OUTPUT);
}
void loop() {
digitalWrite(13, HIGH);
delay(1000);
digitalWrite(13, LOW);
delay(1000);
}
ブレッドボード図を見ながら電気の流れを追ってみましょう。
電気の流れを作るときは必ず閉回路になるように回路を作る必要があります。
今回の図だと13ピン(電源)から流れてきた電流が抵抗を通り、その後LEDを通って最終的にGNDに到達していますね。
GNDとはグランドのことで、電位の基準となる地点です。ようするに電位が0Vの地点。
先程の豆電球の回路でも最終地点は電位が0Vになってます。
たまに電圧と電位が同じものだと思っている人がいますが、(単位が同じだからわかりにくい)
電圧とは電位の差のことです。アルカリ乾電池はプラス端子の電位が1.5Vでマイナス端子の電位が0Vなので電圧は1.5Vとなるわけです。
##電子回路を考える
前置きが長くなってしまいましたがここらでようやく電子回路を考えてみます。
先程のブレッドボード図から作成された回路図が
これ。
左のやつはArduinoの基板そのものですね。プラス端子が13ピンに、マイナス端子がGNDに刺さってることが見て取れます。
プラス端子から接続されているやつが抵抗です。すぐ横に220Ωと書いてありますね。これが抵抗の大きさを表しています。この数字が大きくなればなるほどLEDの明るさは小さくなるということです。(オームの法則より)
電気回路だと抵抗は長方形の記号で書くことが多い気がしますが、電子回路だとギザギザで書くみたいです。
その次にある三角形の矢印っぽいやつがLEDを表しているようです。最初にも言ったとおり、LEDは豆電球とは違って厳密に電流の流れる向きが決まってます。
こうやって矢印っぽい記号を用いればたしかに電気の流れが一方通行感がでますね。
##まとめ
いままで電子回路はなんだかごちゃっとしててよくわからないからブレッドボード図しか見てきませんでしたが、こうしてじっくり見ていけばそこまでむずかしい回路図ではないように思いました。
ただ、電気回路では使ったこともないような記号がまだまだたくさんあるようなので覚えることは多そう…
##参考
Ardiuno doc