本記事はAttlassianAdventCalendarの4日目の記事です。
Jiraのボードは機能が豊富で、何もしなくてもそれっぽい様々なレポートが出るのが特徴です。
そのレポートの中の1つ「累積フローダイアグラム」を使って、チケットの消化状況を確認する方法を紹介します。
累積フローダイアグラムとは
Jiraの課題における各ステータスの枚数を時系列にグラフにまとめたものです。
例えば「レビュー待ち」があるタイミングで広がっているなどがわかることで、レビュータイミングを変えてみる、などの改善に繋がります。
図の読み解き方はカンバンプロセスの説明などの中で紹介されていることが多く、このあたりが参考になるかと思います
http://jp4.scaledagileframework.com/team-kanban/
Jiraが用意してくれている機能では以下のカスタマイズが可能です。
- 表示対象期間を絞る
- 表示対象ステータスを絞る
- 集計対象課題を絞る(クイックフィルター)
- 優先度が高い
- 自分の課題のみ など
Sprint単位で状況を確認する
以前からこのレポートには興味があり活用したいと考えていましたが、ふりかえりの時点で「Sprint期間内」の状況を可視化したいのに、期間外に作った課題が混ざってしまいうまく活用できていませんでした。
こんな表示です。せつないですね。
この画面を前にして、なんて使えないレポートなんだと何度思ったことか・・
差分が見えんと意味ないやん。
ですが、これは「Sprint内のチケットを絞り込むフィルター」を作ることで解決できます!
- ボードの設定から「クイックフィルター」を開く
- JQLというJiraの課題を絞り込むための記載方法を使い、現在のSprintで有効になっている課題に絞るクイックフィルター 「
スプリント in openSprints()
」 を追加(日本語環境でない場合はカラム名がsprintになるかもしれません。 -
- 累積フローダイアグラムのグラフ上に「レポートをさらに絞り込む」という機能から今回追加したカスタムフィルターを適用
これでJiraのスクラムボードでSprint内のチケットの消化状況が見えるようになりました!!
めでたしめでたし。
(注意) Sprint開発ではプランニング時にタスク出しを行うため、このような表示にはならないのが通常かと思いますが良いサンプルがなかっただけです。ラストスパート感がすごいことも読み取れますねw
最後に
JQLという存在は以前から知っていましたがボード関連の専用関数があるという認識はなかったため、ここにたどり着くまでにかなり時間がかかりました。
ボードの課題表示/非表示やカードの色などもJQLを活用することで自分たちにあったカスタマイズができます。
使える関数のリファレンスはこちらにありますので興味があればご活用ください。
https://confluence.atlassian.com/jiracoreserver/advanced-searching-functions-reference-939937722.html